恋なんて
懲り懲り
触れ幅は、等しい
鳩を鴉に差し出して
また一日を生き延びた
誰も居ない橋の下に
ただ雨だけがやって来た
苦労知らずの三十路の子供が
にこやかに自身のことばかり言いつづける
聞いている ....
目のない鳥が
空を飛び回った。
どこへ行くのか
知らぬまま。
ある時鳥は
楽園に到達していた。
けれどもそれを知ることができず
素通りしてしまった。
豊満な果実も
豊 ....
夏らしい夏の日なんて
数日しかないし
秋らしい秋の日なんて
数日しかないし
冬らしい冬の日なんて
数日しかないし
春らしい春の日なんて
数日しかない
時間に正確な体は心を置いて
そ ....
笑顔描かれた靴で蹴られている
寝て起きて見なかったことにして寝る
そんなボケいらんねん遠くで桜咲いている
赤いドレス
あなたが一番似合っていたよ
少し深呼吸をして 吸って 吐いて
ゆっくり僕と最後の息をしようか
手を取り合ったら
水の音が聞こえるでしょう?
目をつむって
....
き
き
き
き
きめえ
きみきみ
ききみみたてられてるよ
ききみみっっ
はいれせらしえ
いれつぬらしえ
き
き
き
きききき
ききみみたててさ
みてますよ
めもいっぱい ....
昨日と同じ時間に起きて
昨日と同じ電車に駆け込んで
昨日と同じ坂を登り
昨日と同じ教室に入る
昨日と同じく昼ご飯を食べて
昨日と同じ友達と
昨日よりも楽しく笑って過ごす
それが今 ....
うつくしくないからという理由でもうすべてやめられる
どの縄で死のうかなと考えることとか
いっそギャルになるかという妄想
薬飲むとか
夜遊びするとか
憂さ晴らしにもいろいろ選択肢があるけれど
....
あかいあかい空を 夜汽車がさらってく
ながいながい間 呼吸をとめる
たかいたかい塔で ひとり息をひそめる
知らんかおで今日も 扉をしめる
夜はいつも 人をまよわせる
けどどうかその目を ....
吉田利雄氏の証言を
アサシン新聞が取り上げたことで
世界的に問題となった
従家庭慰安夫だが
3週間たって
吉田氏夫人の美恵子さんはこう発言した
「家にいたってパソコンの前に
座ったきり、 ....
さざめく森
煌めく湖
澄み渡った空
白馬が鬣を靡かせて
草原を行く
紫色の羽虫が
周囲を飛び回る
白馬の肉が
一瞬一瞬の間に
削ぎ落とされ
気付けば白骨に
後には血も残らず
....
だんだん老いが進んで
精神的な繋がりの方が
重要になって来て
日陰で横に座って
きみが栗原はるみのレシピ本を
見ているのを眺めている
ただそれだけでいい
なのに
僕がきみのパンティに
....
爪の伸びた人差し指で
ぐりぐり
肉の孔を掘る
肉の孔に
滴る体液をこぼす
肉のあなから
何かが生えてくる
草のような、
毛のような何か。
何かは形になって ....
塩と水と みじかい詩と
あとはすこし体温があれば
生きていける
たぶん
あなたがいなくても
あの高い空がもう少し低かったなら
手を伸ばして雲を掴んでみたいな
だけどあんなに近くあるのに
すぐ目の前に見えているのに
伸ばして掴んだ手の中には
何もなくて少し落ち込んだ
いつか夢でもい ....
辺境とは文明のセンターではないところ
ひじょうに身勝手な定義とおもう
一律の価値観でかたられるが
離島にもひとは生きている
あるいはかれらには
シンプルで必要なもの以外もたない自由が ....
クロマニヨン人たちの
あつい夏
はじまりとおわりは
いつも夏
☆
千年万年
億から兆
何年よりかぞえて
夏をしるして
☆
灼熱炎天
沈黙し ....
―高級な食べものは普段食べなれていない人には、口に合わないのだ
道端に小柄なおばあちゃんが二人坐っている。
一人は覇気がなく、目の前の木を眺め、
もう一人は、風に逆らうように、大またを広げ、 ....
その虫は
どこからともなく現れて
花に潜り込んで喰っている
払い落そうとしても
逃げもせず
しがみついて
貪り喰っているので
憎らしい
しかもとても醜い虫で
気持ちが悪い
その虫の ....
ぽっかりお月さま
今夜は月明かり
暖かい風が吹いてきた
ブロック塀の上に猫がいる
ゴミ置き場に猫がいる
駐車している自動車の底にも
猫が潜んでいた
ニャア――
真夜中は猫 ....
いらない
渇望する
なにを
いいたいのか
よくわからないけれど
なにについて
いっているのかも
はっきりしないけれど
なんだかひどくひきつけられる
なんだかとてもみりょうされる
そんなしが
....
君に楽器を聴かせよう
僕にはそれしか
とりえがない
青いアコーディオン
遠い異国の田舎の唄
君は行ったことあるかも知れない
お金などいらない
僕に不景気は
あまり関係がない
気に入っ ....
リモコンで冷房を止めると
舞はサングラスを外し
主食のサプリメントを口に入れる
白いタンクトップの下の
ブラを外すと僕は
乳房をつかみ
強くキスをする
そのまま二人はベッ ....
ブラウスのボタンをはめながら
舞ちゃんはいった「コンドーム付けてなかったでしょ」
とてもわかりやすく僕はうろたえた
さっきまでの幸福感は
まるでモネの静物画のように 静止している
....
古い家が連なる道を駆け抜ける
手に虫取り網 腰には虫かご
ひまわりのワンピースを着て
麦わら帽をかぶり
柔らかなサンダルで
兄の後ろぴったりに 駆け抜ける
スサノヲを祀ることなど
知 ....
悪意の煙して遠くで正拳突きの音
1892 1893 1894 1895 1896 1897 1898 1899 1900 1901 1902 1903 1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 1913 1914 1915 1916 1917 1918 1919 1920 1921 1922 1923 1924 1925 1926 1927 1928 1929 1930 1931 1932
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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