2014年、30歳の夏に
彼女は
こころの半分を、お空にもっていかれてしまった

未婚のまま
卵巣がんと子宮体がんのため、子宮と
卵巣全摘出手術をうけたのだ

生きることに必死だった
 ....
今日も同じ場所で立ち止まれば
聞こえて来る 母の明るい声

「あんたはヤクルトが大好きでね、
 お風呂上がりに必ず一本飲まないと寝てくれなかった。
 ある時買い置きがなくなっちゃった時があっ ....

君の体を触る
まさぐっているうちに
ぐにゃぐにゃの体は
人のかたちを取り戻す
これでまた
明日も会社に
行けそうな感じだ
朝が来るまで起きていて
布団から這い出す
君はまだ眠っ ....
盂蘭盆会



大きな篝火 お寺の境内照らします
小さな迎え火 辻のうらうら灯します
あれは送り火、 花火が散ります。遊ぶ子らの指の先

真昼の流し踊りの賑わいに子供たちはお囃 ....
笑わせたつもりはないが

君は満面の笑み

つられて 僕も わけわからずに笑う

僕はなんだか照れくさくて 冷蔵庫に麦茶を取りにいく

コップに麦茶を注いていると 君のすすり泣く声
 ....
きれいなものは とおくにあるから きれいと
ちかくになったら いやなところが みえてくると
ごちゅうこく してくれた ひとがいたけれど
あなたは ちかくになっても きれいでした

あなたはつ ....
どこまでもきらびやかで
まぶしい灯りの下
見えないものは
どこまでも見えないままでいる


通りすぎる車という車の硝子を
緑色に塗りつぶしている
何をされても
何 ....
玄関の網戸
寝たきりの犬
みんな跨いで通る
風とおしのいい
ぴくりともしない
玄関の網戸
寝たきりの犬

















 ....
八月のフェイクな午後
焼けたボディを持て余す車たちの間を
盗っ人のような急ぎ足の俺。
金で調達した相手との
たった2時間の悪戯の為に
ホテルのエレベーターに滑り込む

アスファルトの上に ....
夢の中で男と二人連れで歩いていた。河原に降りていくと一面のススキで、その間の小道をさらに河沿いまで下っていった。辺りはもう夕方に近く、光の濃度が高まっていた。「見なさい。」男は言った。「あ .... 宮本輝の泥の河を閉じて雄太は病室をでて用をたしにいった。
点滴をしたまま廊下を歩く中山さんとすれ違って雄太は顔も向けずに頷くような挨拶をした。
雄太の胸にすっと冷たい風が差し込んだ。
雄太は用を ....
ししゅんきに
少年たち、少女たち
秘密をはぐくむ

親友にも打ちあけない
まして 親なんか話さない
大事な秘密をそだてる

それは
生きてゆくために必要な秘密

けっして
解か ....
目蓋を閉じて
皮膚の下に流れる音を辿る

爪先から心臓まで
留まる事なく巡る
透明な、その筋を、
罪と言うならば
この牢獄から逃れられる者は
誰も居ない、と

永い月日が織り上 ....
あの夏を忘れない あの夏を忘れない

あの夏を忘れない あの夏を忘れない



ウラシマタロウ君(28歳)のナツヤスミに終わりはない

何故なら高校3年のナツヤスミからずっと

1 ....
なんとなく分かるさ
それは、たぶん嘘
それならそれで構わない

なんとなく分かっていたさ
それは、多分うそ
何だか酷く疲れてる

その嘘の裏側にある想いが
実るのを願ってみよ ....
こんなにも幸せな誕生日は初めてだ

今まで

今日という日まで

生きてて本当に良かった

って思えた


今までだったら嬉しい時に

“今なら死んでも良い”

って ....
アトピーを掻きむしることのほかに
何ができるわけでもない夜
手の甲をがりがりと掻けば
私がこぼれる

私であったものが
はらはらと床に落ちて蓄積する

少し血の滲んだ指に絆創膏を貼って ....
約束は
果たされないことの方が多いから
寂しそうに微笑むんだね

きっと、だれしも
去りぎわに

けれど

約束は
全く果たされないわけではないから
なおさら人は微笑んで ....
沈黙の夏

一緒に溺れてしまいましょう

強く右手左手赤いロープで結って
動けなくなるまで
私たちは夢の中
心優しき人が胸を痛めているように
振る舞うのが詩人らしいと思うの
でも、たまに心優しくない人の
刺々しい言葉に接すると
「あんだあ、おめえみたいなクズ
消えちまいな!」と
いっそうハートフ ....
とにかく頑張る気だった
父を棺に入れる時も 
親戚の人達と共に
ぐにゃりと 固定できない父に
白い旅装束を着せて
和尚様の教えに従い
とにかく 無事に弔いたかった

和尚様が 小学に入 ....
とめ、はね、はらい、が 
美しく表現できる ペンで
誰にでも 恋文みたいなことを
描いたりする 頭の中は

だいたい
とめ、はね、はらい、だらけの
行動を 起こしたがる
 ....
<優しいままでいておくれ>

くたばりくたばり仰向けば
変わり者を見る人の群れ
思い出だけで奮い立ち
いいことあるさと言い聞かせ

嘘かほんとか分からぬままに
答えることが求められ
 ....
天使は近眼
俺がどんな表情をしているか
見えていないのさ
同僚の悪口を言うとき
明日への怯えを口にするとき
どんなに醜い顔をしているか
天使はだまってこちらを見ている
そしてふくろをがさ ....
風の青い薫りが
辺りを包んで
私の髪も揺れていました

それでも
あなたの眼差しは
遠く遠く
あの空の向こう

私のことなど
少しも映らない

シエラ
いつか教えて

レ ....
『鋏』


月が、
夜に噛まれる。
欠けていく姿は
溶けて海となった
残り少ない流氷
その上に、
この足は立つ
諸手は木の柱に括られて
身動きができない。
足 ....
私の人生が終わっていく時

私は私が得る事のできなかった様々の事を思い出すだろう

それはあるいは夏の微風や、春の穏やかな午後

精悍な顔した少女の後ろ髪や冬の枯葉の匂いや

病床 ....
夢の成分が星ひとかけらに相当するとしても
幸せな豊穣には私はもう生きていないかも知れない
と私は手の沈む先の海に密告しなくてはならない
ただ生きているってことは私が海であることだから
まだしも ....
強張る唇
黄色い目
紫色の顔

手を差し出して
その紙をつかみ
そそくさとソコを
後にする

人々の目が光っている
囁き声がザワザワ
床が歪む

まだ殴られた方がいい
痛み ....
夏にさよならを
今年は雨が連なりますね。雷師も人格が変わってきたようです。
と、お天気お姉さんが言っていました。
それはそれで構いません。
カレンダーを丸めたような手紙をバトンにして
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
彼女について知っている2・3の事柄浩一6*14/8/19 14:28
ヤクルト夏美かをる47*14/8/19 14:17
眠り姫やまうちあつ...2*14/8/19 13:11
盂蘭盆会月形半分子514/8/19 12:35
満面の笑み陽向2*14/8/19 9:39
つよわい8*14/8/19 9:35
午後と欠視木立 悟414/8/19 8:29
ノート(51Y.8・17)[group]214/8/19 8:27
八月のフェイクな午後御笠川マコト114/8/19 8:21
葉leaf314/8/19 3:53
彷光吉岡ペペロ414/8/19 2:39
秘密浩一314/8/19 1:24
神径衣 ミコ4*14/8/19 1:08
夏休みをめぐる葛藤、と笑顔。猫道314/8/19 0:33
それは、たぶん嘘BOOKEN...014/8/19 0:27
誕生日凍月2*14/8/18 23:34
痒い夜佐々宝砂9*14/8/18 23:30
優しいひとへ千波 一也214/8/18 22:56
無題瑞海4*14/8/18 22:33
愛に満ちた光花形新次014/8/18 21:55
懐剣砂木12*14/8/18 21:21
バッドトリップ為平 澪6*14/8/18 20:50
優しいままでいておくれ など二篇クナリ4*14/8/18 20:21
近眼天使やまうちあつ...314/8/18 20:14
高原のシエラレオネ花形新次014/8/18 19:50
『鋏』あおい満月814/8/18 19:10
ただ老いて死ぬ事yamada...214/8/18 19:10
ネアンデルタール人は誰何を強制しなかった由比良 倖6*14/8/18 17:58
inside outopus014/8/18 17:00
夏の消印朝焼彩茜色20*14/8/18 16:54

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