私はわたしの重みだけで倒れて割れる
痛みの断片を寄せ集めて
出来上がったわたしを私は消したいのに
身体の内側から鋭い切っ先に刺されて
抜けた髪の毛の断面からすら血がしたたる
私の中身はわ ....
黒い電線が網目のように空を巡る朝
ポンコツみたいな雲がひとつ
薄い空にくっきり張り付いていた
両側の木々は背後に蛇腹に折りたたまれていった
眠れない哲学者のように旅客機が
あちこちに佇ん ....
アレを好きかと訊かれた場合
「キライだ」と答えたら明らかに嘘になる
では「スキだ」と答えたらホントかというと
ほんの少しホントからズレている
ホントのことは その中間のどこか
ななめ上の ....
柱時計の六時の針が
伸びたり縮んだりしている
途切れ途切れに
夕暮れの鐘の音を聞く
濃い水色の闇を滴らせ
裏庭を
引きずりながら運ぶものがある
木戸を開けて尋ねると
お前が見よとい ....
月を見ようとする顔が曇っている
英語持ち込んで伝わらないニュース
冷蔵庫の残りものが世界を救った
ハンバーガーを食べたかったけど
フライドポテトにしようとして
フライドポテトを買おうとしたけど
何も買わなかった。
結局
そんなことを
くり返していくだけの気がする。
....
気持ちも身体も
行ったり来たり
ドキドキとハラハラの
ほんのわずかな
タイミング
大人の期待を裏切らぬよう
寡黙な少年を演じきりました
大人のあいだに流れる噂と
その発信源である
個々の大人の評判を傷つけぬよう
物言わぬ少年を守り抜きました
こころを開け、と ....
やさしく
尊いほどにやさしく接すると
君に対するこころは
透明に近づいていくような気がしている
下手なうそをつくことはとても
出来ない、
まして上手なうそも
雨があけた折
....
過ぎた日々の足跡を探し
小さな鞄を置いたまま
故郷があるはずの空を眺める・・・・。
今は無い平屋の生家。
よく似た場所を見るたびに
庭で掃除をする母の姿が
私に「 ....
岩を打ち砕かんばかりの波の午後
魚たちは眠れないで蒼い夢を食べている
知っているのは砂浜に飾られている白い貝殻だけ
いや、君とわたしもそこに居る
聴こえてくる無限螺旋の慟哭が誘う
二人の ....
君に覚せい剤を打ちたい
世界が一番静かになった瞬間を見せてあげたい
君に覚せい剤を打ちたい
西日のさす部屋で
カーテンのかげで
100円ライターに火を灯して
震える指でまぶ ....
もう春を待てない
冷たくなって思い出の海に着く時あの貝殻は
この心音を覚えているだろうか
視通した限界を
詰め込めるだけ詰め込んだ
原石はすでにからっぽの軽い手荷物が
最後の伴侶
貨 ....
誰もいない
公園のベンチで釣りをしているふりをした
子どもの頃に見た 銀の魚を 釣り上げた
それは水のぬるい夏のさなかのことだった
また 夏がきた
冬が私の目の前を通り過ぎるとき
そこ ....
三月で春が終わった。五月に長い雨が降り、9月は裸になると、時々寒くなった。から、10月は色
々寒くなった、雪は降らない。降るものもある。雷は落ちる。今月はちょっとだけ昨日より寒く、少
....
サングラスの似合うじいさんが
真っ白な外車から颯爽と降りる
俺は五万で買った軽自動車で駆ける
東南アジアでの快適な隠居生活は
天国暮らしの予行だろうか
俺は五万で買った軽自動 ....
砂浜に夢を描いた
こんな年にもなって砂遊びなんてと笑う人達
そんなものお構い無しに描き続けてる
たとえ下手くそでもみんなに笑われても
自分の夢なんだ。時間を忘れて
夜になってもまだ描き続け
....
台風がくると思い出すひとがいる
夜道を歩いていると思い出すひとがいる
カレーがからいと思い出すひとがいる
愛という字は、後ろに心を残すひとの姿なんだそうです
バシッ!!
ああっ
バシッ!!
ああっ
バシッ!!
ああーっ
それはともかく
恥を知れ、恥を
十代なら100メートルダッシュ200本水無し
二十代なら渋谷で刃物振り回し24人 ....
私たちが
自分を創り終えるのは
いつなのだろう
たとえば、
どこかの建物の一室で
最後の息を一つ吸い
そして、吐き
その胸の鼓動が
ついに沈黙する時
あな ....
ブリキの機関車が横向きに倒れ
プラスチックのミニカーが仰向きになっている
河原で拾った平たい石と
足の折れた甲虫の死骸の上で
スカートのまくれた人形と
鼻のかけた木偶が抱き合っている
形も ....
当時は八百長だって
騒がれましたが
総合格闘技が認知された
今では
アレこそがガチの中のガチだと
理解されています
寝技を封じられた猪木が
アリのパンチを避けつつ
攻撃するには
あの ....
きみはきみの重ねた日々を
だれかにあげることはできない
きみの苦痛を
ひとに与えることはできない
つらくて寒くてさびしい朝のこと
きみだけが知っている
ひとりで知らない街に潜り ....
時は過ぎた・・・
時代は移り行くとしみじみ感じ入る一瞬
孤独が波のように押し寄せた
「待てよ」
今が最高なのだ
私の最高の時代
私の最高の時は
今この瞬間にあ ....
言ってもダメ?
ひどいなあ
じゃあ、気持ちは
こんがらがって
まるまって
コロン
夕暮れの駅前。
あの人は呆然としている。
空は焼けるような橙。
自分ながら不思議に思う。
(いつも見慣れた光景なのに
どうしてこんなにあっけに取られる。
ばかなのだろうか。)
....
雨が止みこれからも闇が続いていく
空振ったプロポーズを使いまわしている
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