雨が深くなるところ
行くものは重なることなく
遠く渇いて
べたつくという
唱える
まっすぐに
見つめられている音が
する
すれ
ちがう
楕円の虹
眼窩
うごかなくなる海に
....
一つの窓から零れおちる音楽の
さまざまな音色は呼吸している
一輪の花の散り際に
老人は一冊の本を読み終えた
青空色に青ざめたほほを
ほほえむ気配の黄色の蝶々はひらめく
風の言葉を聴 ....
とぼとぼと夕暮れの道をゆく
寄る辺ないこころの音をきく
いずれにしても無事に
かき集める不安
かき集める希望
かき集める落胆
かき集める安堵
気分はどう? ....
別にやることもないし
目がさめて動くだけ
すべての道理や嘘も
俺には関係ないよ
まともに死ねるかなんて
まったく思ってないよ
だけど出会ったあなたとは
楽しくやっていたいの
施術開始は予約した時間の30分後だ
四人掛けのソファーで待つ
みんな難しそうな顔をしてスマホを見つめている
たぶんくだらないサイトを見ているのだろう
かくれんぼでもしてやろうか ....
女性は生理近くなると
急に機嫌が悪くなるんだよ
好きな男性に対しては
なんとか平静を装っているけれど
どうでもいい男性には
ゴキブリを相手にするような
態度をとるんだよ
きみたちのお母さ ....
昇天したくなるような
空一枚 鉤裂きにして
「おまえもおんなじ
襤褸だねえ
握りしめた石ころ落とす
脆弱な意思の皮袋
かけはぎなんかいらない
ミシ ....
歩道橋の光が こんなに美しい原因を
二人で考えようか
白く見える 横断歩道の平行線と違わず
意見の相違を迎えず 会話し続けることは
意外と困難で
好きなのに 好きだから 伝わ ....
トイレハイターの洗浄力は
相当なもんだぞ
擦らなくても
放っておけば
ウンコのこびりつき汚れが
きれいさっぱり無くなっている
でもな
だからと言って
食器に使ったらダメだ!
たぶ ....
悲しい酒を着うたにしたら
悲しい電話ばかりが掛かるようになった
すると
電話が掛かるだけで
涙がほろりとこぼれるようになった
おまえはセリフを言う部分での
美空ひばりか!
そうではないの ....
私の体は塊となって泣いた真珠
抱かれた声は何処にも行けない
遠く運ばれてきて、
柔らかい土の中で食べられるだけの
硬く凝固した夢が閉じられた瞼の奥の瞳
盲目の砂の眠りのほかにはもう
指 ....
器用に生きられないだけの個性は
誰にとっての褒め言葉でもなくて
容赦のない人種には一粒の反撃にもならない
何も聞かなければ、何も傷つかない訳でもなく
耳を塞いで、聞こえなく ....
黙ってはいけない
布団の中の
タツノオトシゴ
外は深い夜
または海の底
徘徊する
神や泥棒
黙って二体で
寝転んでると
動物みたいな気がしない
だから呪文ぐらい
言わねばならない ....
普く再び出会えることを 光栄に想う 空を見上げ
陽だまりの隅に主人公だらけの透明の雪の空気の生き物の気配
季語を埋め尽くし 散りばめ
躊躇いのない誉 四季うとうと静かに弾んで 胸を掴む
....
馬謖を斬った涙で紅茶を煎れてさしあげよう
赤い糸たぐり寄せて見なかったことにした
考えるカンガルーをハンマーでゴン
【青が崩壊する。】題名は あまさらさんです。
こんこんと 混沌
どくどくと 清濁入り乱れ
大地と空が 激昂する
相容れない物どうしが交信しようとして
雨戸を叩く
夜の闇に
....
奏でることを
忘れているだけのあさの時間に
点滅する信号機のしたで
歩道を飛び越えてゆくの
行き詰まることを
全く知らない幼子のように
楽譜のうえを歩いては
並んだ音符を ....
隅田川より低い千住の街を
駆けていく幼い日のぼくの
こころの隙間に
川風がはいりこむ
湿気を含んだ重い風は
低い街並みをよぎり
川辺から離れた神社に
ぼくを連れていく
友だちは ....
僕の帰りを待つ妻と子のため自転車飛ばす
一人きり歌いながらお腹空いたと呟きながら
街灯で薄明るい公園の脇 自転車飛ばす
何処かから漂ってきた誰かのためのカレーの匂い
片 ....
羊歯の葉を滑り落ちた雨垂れが棄てられたショッピングバッグに落ちる
夜は街の明かりに隠れながらいつの間にか途方も無い闇となり
僕は雑草の生えふさぼったベンチひとつだけの公園の ....
少し離れた椅子に座って
家族の談笑を聞く
妻の伸びた髪 子どもたちの長い脚
ぼくの指先に 笑うニーチェ
汚れた携帯ストラップが揺れて
家族に笑顔がこぼれる
振り向く妻 立ち上がる子ども ....
爪を切るときに
深爪しないようにするのと一緒で
なにか喋るときには
何も考えないようにする
世界の果てで
自分が待ってるんだ
名も無い鳥にも
名前はあるんだよ
自分で名乗ったりはし ....
上京して赤信号で渡ったら 叱られた
コンビニにまで 「並びなさい」の、
足型マークが付けてある
お金を払わなければ 何処にも行けない街が
嫌いになるまで 居たかったのは
この街 ....
うまれてからずっと
うまれあっている
きみはこどもとして
あなたはおかあさんとして
ぼくはおとうさんとして
はんとしまえにここにうまれた
うまれたものがふくらんで
ここにもそこに ....
日々の暮らしの
吹き溜まりから
洒落た記号を
掘り出して
綺麗に並べても
何処にも響かない
吹き溜まりに
手をつっこみ
すくった想いを
雪玉にして
無防備な背中に
ぶつけ ....
{引用=その日ぼくは一人称を失うために身投げした。自我を持たな
い想いだけが純粋であり得るから「得た経験はみな繋がれて
いる、輝けるという常套の科白を盲信し、原石だったぼくは
自らを気前よく ....
一頭のサラブレッドを数百人で所有する
競走馬ファンド
所謂一口馬主というのにヒントを得て
私が新たに開発したのが
この一口夫です
美人でプロポーション抜群だけれど
金が掛かってしょうがない ....
言い知れぬ倦怠や怒りには
チャイコフスキーの5番しかなかった
頭をしびれさせるほどの眠気と強張りには
チャイコフスキーの5番しかなかった
どんよりとした悲しみや震えには
....
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