夏は苛烈な
陽が焼く黒目を
砂漠みたいな
街に埋もれる
砂のドームの中に生き埋められたみたい
雷が鳴るから
すこし部屋を暗くしたんだ
酔っ払って真夜中
砂のドー ....
夏は哀しみの季節
万物共生の大地故に
涙が溢れて止まないのです
一生を懸けて鳴く
蝉の声はこんなにも静かなのです
白い紙の上に
何も書かれていないのに
私の声が
吸い込まれていく
そこには
始まりも終わりもない
ただ沈黙だけが広がっている
光のような白に見えて
....
生きるのはなぜと尋ねられたなら
義務と答える
仕方がなく
そして
ずっと迷子で
朝が来ても消えない影
空虚で胸を満たしながら
闇を歩く
どうにもならなくて
足掻けなくて
苦 ....
庭先に咲いていたのはほおずきの花
日常からわずらいを引き算したような
うすい黄色の小さな宇宙
秋になってそれは赤く実籠る
ほおずきの実には毒があり
かつて堕胎するために使われたと知ったの ....
痩せ細っていくの
けれどもそんなの
へっちゃらで
三度三食共に納豆を
ねっちゃぐっちゃ掻き混ぜて
クソッタレと云いながら
生きていく 、
知ったことかよ
退化していく奴らのことなんて
....
○「自然」
自然が怒ると怖い!
トカラ列島群発地震1000回超え
新燃岳噴煙5000メートル
猛暑に集中豪雨
7月大地震のうわさが気になってくる
○「見守り」
見守るということほど
....
『リストカットを
したこともないのが
恥ずかしい』
と彼女は泣く
眠ればすべてを忘れてしまえるから
ただ眠りたいんだ
《敏感な》心が折れちまってるんだと
彼女は照れながら笑う
....
あのとき見た稜線に
なぜか続く未来に
日の光をそのまま途絶えさせないように
また日の光を見る葉を常に
見送るように
揺れて
揺らいで
何だろう
遠い日に
オフショアの風で
虹をみた事を思い出し
なんだろ
健やかで穏 ....
軽んじられていい人なんて一人もいない
それなら悪人は?
そう言う人もいるかもしれない
それは簡単
正々堂々と
立ち向かうだけだ
朦朧と砕け散る空が
湿った風をゆっくり燻らせる
佇んだまま その内側で
何かを失いそうに掴んだままの人々は
定義の山を掻き分けては
{ルビ塵芥=ゴミ}のような贅沢を探してる
鋭 ....
時に運ばれ時を運び
眼前眼下にヌッと拡がる
巨大な大地のパノラマ、
極彩色帯び鉄の鉛のうねり
剥き出し断崖成す無機鉱石群
限りなく開ける意識の
肉体の我離れ最早別の位相
生命 ....
あい もろとも
いのりました
をともす
しみのかげ
とつとつとひとつ
あ
なたとともに
ちとまじることのはじらい
みたいね
よるをとして
ほねとかして
かねがねいろ ....
るーるー、カチ・カチ・カチ・カチ・
うめくようにきつく、くぐもった、湿る声で許しを請う、どうして?、静夜のからくり、まだ内側を掴んで離せない、風が占める、時は鳴り続ける、果てる波と砕ける{ルビ過去= ....
煮え切らない気持ちをいくつも抱えて
仲良くなれない高層ビルの町や山々を
何度も歩いて
僕はいつ
幸せという人によって定義が違うものを
手に入れられるか
それとも誰かの定義によれば
も ....
怒りへの心掛けを知りたい
ほんの些細なことに
火が付いたように激怒する人がいる
何をもってしても許さない人がいる
そんなに怒って
何か佳いことが待っているのかしら?
....
唇が触れるたび
焼けるように疼く
吸って
内出血させて
あなたのかたちの
闇で見えないところに
恍惚を誘う息遣い
次第に獣になっていく
この瞬間だけの恋みたいな
不確かさでも ....
おかま
性犯罪
洗脳
ヤニ
アルコール
女たらし
精神安定剤
睡眠薬
取り調べ
夜の街
悪友
現代詩
小説
飲尿
ク ....
一粒が連ね重なり
完成はいまだになく
溺れる事も無く
人肌の熱を持ち
様々な色を放つ
色彩の豊かさには溺れ酔う
くれるのがこわいくらいに
愛しみに沈んでいくのに
淡い色で輝きはまし ....
無気力が体に住み着いたら
太陽を浴びて
それを体から追い出そう
そのまま散歩をして
日々が自由だと言う事を思い出そう
歩けば河川敷のくっつき虫のように
後悔や怒りがまとわりつく
....
手のひらの上に
ひとつの果実
それが果実であることはわかるが
その名を知らない
けれどその味は
なんだか知っているような気もする
不意に
果実は途方もなく重くなる
だからいっし ....
綿毛のしっぽ
小鹿は 天の一点を見つめ
遠雷は、雨か
我知らぬ予兆の
布告
与えられた
つばめの空を行く航跡の曲線文字を
なぞっては、
その意味を解いていく
ー路をうしな ....
○「信の世界」
人間界は人が人を信じることによって
成り立っている世界である
例えば寿司屋に出かけて
この寿司職人は
トイレに行って自分のものを握った後
手をちゃんと洗っているだろうか ....
土佐の海辺の村で
毎日毎夜薄暗い電灯の
野外畳の上にでんと座り
鍋に茹でられた貝という貝
爪楊枝でほじくり出し
それぞれ異なる磯ノ味覚
噛み砕き引き裂き食い喰らい
瞑黙ひたすらに味わい尽 ....
街の波ぎわで ひと吹かせ
青げた煙がのぼる
冷たい宇宙は たなび風
くじらの 死骸がみえる
吸息
染まって 染まって 染まって いた
過ぎ去ってしまう さまざまに
昔読んだことばかり ....
光をおびて歩き来し
われの如くなれと仰った
光の如来
現われた
永遠に続く幸福
皆が従え
真理の下に
今回の旅は残念ながらキャンセルしよう
かすかに春の日の香りの漂う
やさしい眩しさの世界への旅
なにが起こるかわからないから浅く眠る
かすかに揺れた涙の手前の悲しみは
....
甲子園で優勝した帰りに
交通事故で死なないとも限らない
なんて気にしていたら
何もできないので
私は気にせず生きていきますっ
あ、そう
気にして何もしない人もいるんだよ
ペシ ....
天の河から首を抜く
ぬくりゆびぬく、ふつりぬく
木立ささめく真夜中の
さのさのたのし、ゆめたのし
しゃべくり星のおお影に
てどりおどりぬ、きぬさりぬ
布をかぶせるわら人形
さぎり ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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