スーパームーンに照らされて
稲穂が豊かに頭を垂れる
案山子は笑顔
それとも泣き顔
百年に一度の夜が
今宵もまた
街では何も起こっていない
驚くほどに何事も
そして地下深くでは
悲しみ ....
{引用=───さをさすみなもに
あをきうを}
そうやって押入れの奥に挟まっていた紙を展げてみれば
かつては地図だったらしいだだっ広い切れ端の
ふちは褐色にすりきれ折り目に穴があ ....
君の輪郭をドロウイングしよう
とっておきの金の筆で
なぜ一歩引く
選択は自分でした
無意識の意味を追わずに でも
逃げませんでしたなんてことじゃなく
「ふと」開けたそこから ほら
ここへと繋がったそれは
泣いている自分が
....
壁に向かって
うなだれている後ろ姿の
肩に手をかけると
静かにふりむいて
意味不明の
笑顔
ワンセグで
映画見ててん
イスが
沢山ある部屋にいた
イスの背もたれを
微かに撫で ....
壁にぶつかる男は踵を返し
ここが部屋だと知る
三つ葉を刻み鍋に入れて
男は壁に思いを巡らす
壁はきっとやさしんだ
壁はずっとここにいるんだ
壁はしんだんだ
壁に巡らすこの気持ちは ....
離れてく雲のかけら
太陽の影をさえぎって
神様たちが議論する波止場を
行き来する船の上で
ガラクタを寄せ集めて水パイプを作る
水上機の影から
光が
小さな生き物たちの声の隙間に
....
何の気なしに、ただ、風が吹くように
始めてみようと思った、ただ、それだけさ
書きたいことなんか特にない、むしろそろそろ寝つきたい、となると逆に何かやりたくなるのさ
だから ....
私の勉強法は実に単純だった
大学ノートに教科書と黒板と教師の弁の丸写し
それを反復して読むのだ
仕事の合間の休憩時間に
そして思いつきを追記して
そうするとテストで殆ど赤点は取らない
困る ....
あなたが好きな{ルビ理由=わけ}?
それは決まってるよ
あなたがあなたに生まれたセンスが好きなんだ
それでいいんだと思っても やっぱり辛い時はそうはいかなくて
辛い心がヒリヒリするんだ
とにかく向き合って抱きしめて痛みが抜けるようにそうしていこうずっと
自分を持って
自分なりに
それってなんでこんなに難しいんだろう
地球市民である前にニッポン人である自分の足元が視えていますか。
お隣の少年に、おばちゃんに、いったい何が起きているのか
見出した心配事に差し伸べる手を持っていますか?
限界から眼を背けてはいませ ....
フランスというのはダチョウの名だ
ダチョウは車のサイドミラーの角度を直すと
振り向いてぼくにこう言った
慣れたか?
えっ?!
この土地に慣れたかって訊いてんだよ
車のキーをまわすと ....
「在宅のみとり講習会」という見出しが眼にはいった時
「のみとり?」と思ってしまった
ペットの蚤でも発生しているんだろうか・・と
普通に思ってしまった
記事をよく読むと
「在宅のみとりに必要な ....
たとえ目を見開いていても
まるで目を閉じているかのような
黒い黒い宇宙
瞼の上から眼球を押すと見える
青紫の逡巡
網膜の裏の血管がちらつく
波打ち始めた模様の後に
現れた白い ....
外を歩いていると時々
場所によって周りの空気が変わる時がある
たとえば匂いだったり暖かい時や寒い時もある
きっとたくさんの人や動物たちがその場所で
何かを想い空気の匂いや温度を変えて
想いを ....
おちた。どこまでおちたのか、わからない。おちた。まだまだと、おちた。じゆうだと、わらっていたのに、ないている。おちる。たすからないと、かんづいていながら、おちる、ゆうやけ。
ぺしゃんこのパン
ぺしゃんこのパンのしゃしん
ぺしゃんこのパン
ぺしゃんこのパンのしゃしん
ぱしゃり
ぱしゃり
ぱしゃり
ぺ ....
あのね あのね
夜の交差点
五月蝿くて
時を止めたの
タイツを脱いで
アスファルトと接する足が
痛くて ゾクゾクするの
高級車に引っ掻き傷をつけて
十字の交差点で
見 ....
千羽鶴を折るという友につきあって
折り紙を手にしてみた
信じてなんかいないけど
お祈りをしている気分だ
願い事はかなわない
そう信じる方が
ちょっと生きやすいとおもう
でも
....
穴を測る
縦の長さと横の幅と
私がよじ登ってきた深さを
塞ぐのに必要な
土の量を知るために
そして
もし塞げないならば
この穴を渡す橋を
かけるために
土に手を置いて
穴を ....
くろく濡れそぼる屋根屋根に
遠くから投げつけられた
弱い夕やけが跳ね返り
つかの間の晴れ間
雲の一部を茜に彩り
降りてくる薄墨のカーテンに
泣きぬれた瞳のような
ほほえみを彷徨わせ
滲 ....
乾麺でも手打ち麺でも
いわゆる「パスタ」の
ソースで美味しいのは
トマトソースだよねえ
出汁はチキンと野菜さ
香りが強い野菜が良い
沸騰した湯に鶏ガラを
予めよく洗い少し炙る
ふつふつ ....
物音に ビクリとする癖と
心臓が バクンとする音が
交互に揺れる 真夜中に
どうか 迷わずに 生きろと
背を 押されているようだと
安心できるような
不安も有るけれど
安 ....
血管の青筋
切れば赤い血
青い空ににじみ出す
夕暮れの赤
葉は青々しげって
頂く花の赤さ
*
真赤な血潮
青ざめる相
明ける赤い朝焼け
徐々に青く透き通 ....
全く故郷ではない場所で
帰って来たと思った
歯医者近くの薬局だった。
流動体のオブラートをぼおっと見ていたサラリーマンが、自動ドアと私に気が付いた。
上目づかい。流れる血が死んでいて。そこをま ....
どこをはてとしらず
さまようひとひらのはなびらよ
しるべなきうなばらに
うんめいのままに
やみのよなよなあれくるうなみに
のまれるなかれ
しずむなかれ
かろやかになみのかしらにうかべ
....
運転手は君だ
だけれども
車掌は僕だ
お年寄りや子供そして女性が
席に付くなり手すりを掴むなりせぬのに
いくらダイアに忠実であろうとも
乱暴な発車は許されぬ
後部乗降扉に隣接された
車 ....
私の望みは
大きくはない
お金
仕事
仲間
それから
かばん
趣味
私の趣味はなんだろう
歌うこと
詩を書くこと
見上げること
見上げて
あなたより少しだけ
幸せに ....
1777 1778 1779 1780 1781 1782 1783 1784 1785 1786 1787 1788 1789 1790 1791 1792 1793 1794 1795 1796 1797 1798 1799 1800 1801 1802 1803 1804 1805 1806 1807 1808 1809 1810 1811 1812 1813 1814 1815 1816 1817
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.98sec.