子供と呼ぶには
失礼だと感じ取った。
突き放してしまうのは
しこりが残るほど何かが重い。
抱きしめたいとは思っていても
震える両手はそれを許さない。
まっすぐな心を ....
白い粉雪が舞うとき
まだ私は蠍座のアンタレスを想うの
どろり 光った 赤色の1等星
表面的ではなく内面的
それを知ってしまったら
きっと 貴方は
潜む 猛毒 隠す 劣情
....
ある春の日のこと
泉から女のひとが姿を現すから
嘘を答えるようにと
茶色の小鳥が教えてくれた
何も代償を求めずに
言われたとおりに
一番尊い値のそれを
わたしのものだと訴えた
女の ....
甘い雑音、甘美な陰口、心地よいならそれはもうノイズじゃないなと考えながら、家路につく人々の間すり抜けて歩くあるくプラットフォーム、警笛を鳴らし滑り込む電車の風圧に舞い上がる髪押さえつけ、右足から乗り込 ....
初めまして
鶴亀出版の縦縞良彦と言います
貴方の詩を
インターネットで拝見しました
は?どの作品?
(さ、作品?作品が聞いてあきれるぜ
まあ、いっか、ここは抑えて抑えて、と)
えっと、冬 ....
世界の始まりを見たのは誰なのか?
人か動物かもしくは星か
それとも
世界の終わりを見るのは誰なのか?
人か動物かもしくは星か
それとも
始まりと終わりを見たのは誰だ
もしかしたら ....
ブーバとキキ
名前を与えよう 大きなお世話だと思うけど
体中レッテルだらけにして 放り出してしまえ
まるで見世物小屋みたいに 人々が集まって
君は君であることを 演じざるを得なくなった
....
街路樹の赤い実に今年の青い空が映っていた
それだけでこころが濃く弾けた
からだは自然体であきらめていた
覚悟とはあきらめることだから
赤い実に映っていた青空はどこにもなかった
....
おかあさんが作ったお漬物
よく漬かっていて
美味しいですね!
そして
昔ながらの塩が吹いたシャケ!
ご飯にピッタリです!
これひと切れあれば三杯はいけます!
また、お味噌汁もお味噌が濃い ....
あなたの手に私の手を重ねると
それは既にあなたの手ではない
あなたは電燈のように存在の消燈を繰り返し
さらには鳥たちのように存在の集散を繰り返す
私はあなたを燈らせあなたを集めよう ....
開けといてください
あなたのこころの扉を
いつでも 入れるように
開けといてください
いつも あなたは 頑なに 扉を閉じて
わたしを 閉めだす
そのたびに ひとり かなしく
戸口 ....
ずいぶん遠くまできたような
気がしているのだけど、生きること
こんなにもあっさりいつの間に
お豆、わたしたったの8つぶだけ
68こもたべるおばあちゃん
とっても遠くにいたけれど
....
ここは雪の降る街
雪の積もる街
体の芯から冷える街
僕の街と雪の降る街の境界線
そこから一つ足を踏み出して
爪先から
すうっと
凍ってゆく
あの子も駆けている
この人 ....
三角定規にヒビいっただけで良かったカワイイコックさん
河の水で顔を洗ってハンカチがない
届けられるものがないただ神を恨む
それできみは
初めて包皮を剥いたとき
何をしたんだね?
未年(今年36歳)のクラリス
わ、私は
その白いものを指でこそぎとると
鼻先に持って行って・・・・
臭いを嗅いだ
そうい ....
もったいない と
みっともない が
朝から口論している
板挟みのわたし
ポカンとしたくつ下
《時間がないのに:2015年1月10日》
あの石が
あんな形をしている必然など
私などにわかるわけもない
わからないからといって
石の形は当然と変わらない
生きる意味がわからないからといって
僕の人生に
意味がないわけじゃな ....
大鯰のヒゲから真っ直ぐに発射されたのは
水底まで届く幾許かの月光を
雫が石を穿つ星霜を
重ね
重ねて
蓄積された翔龍の光線
射抜かれた私は身動きができない
足元から氷の根が張り巡らさ ....
やさしい人になりたかった
やさしい人になりたかった
それは何のため
やさしさよりも気遣いだよといった
やさしかったかどうかはいつもびみょうだ
気遣ったつもりかどうかなら頷ける
たと ....
お父さんは近頃おもしろくない
洋子の微笑が何よりおもしろくない
あらためて増えてもみた透けてもみた消えてもみた
しかしそのたびに穏やかに見つめてくる
かの慈母のような微笑が
はな ....
真っ暗闇の中
時々、ライターの火をつける
しかし、いつまでたっても
そこには土の壁
土の天井
土の床
今は暑くて
袖で顔を拭うと
目に砂が入って痛い
勿体無いから
火を消すと
....
寂れた街の
忘れられた貯水池のような土曜日の午前に
伸び過ぎた爪を噛み千切っている
零度に焼け焦げる窓辺
表通りでは
ひたすらにエンジンが稼動している
トムウェイツがサーカ ....
―あけましておめでとう
一点の曇りもない幸せを追いかけていた僕は
間違ってたのかもしれないね
毎年届く便りに浮かぶ君の幸福を
僕は認めなければならない
今年もまた寒い中 独りの年を越 ....
苦しみばかりだと、楽しみが際立つが
楽しみばかりなら、苦しみが目立つし
悪意ばかりだと、善意が際立つが
善意ばかりなら、悪意が目立つし
凡才ばかりだと、天才が際立つが
天才ばかりなら ....
ランドセルを背中にかかえた小学生
道路の端で泣いている
「どうしたの?」
(大好きなアニメの消しゴム
側溝に落とした)
消しゴム1つに我を忘れて泣きじゃくる
今一 ....
理想の家がある
子供の頃から思い描いていた
家探しは大変だけど楽しい
色んな家を見て回り
色んな工夫がされてあり驚く
なかなか良い家に出逢えない
築年数や庭の広さなど
良い家があ ....
単身赴任先から月1で
自宅に戻る
妻が優しい
それは喜ばしい
面倒と思われるより
ずっといい
ただ、妖しげな空気が気になる
プレッシャーが凄い
曖昧にしようとしても
視線が逃がさない ....
明るい部屋に棲む薄暗い老女
出来損ないの散文に似た服をきて
皺のよったビニールじみた手には
何が為拾ったか判らぬ小石を力なく握る
愛してきた者たちの瞳にもう愛はなく ....
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