いつからか
お喋りですら
怖くなってしまって
今に至るのです
ふわりと暖かい風が
背中を押してくれると
良いのですが
今は冷たくて どうもダメ
青い心は封を閉じているのです ....
つきそこねた手鞠を追う様に
それは穏やかな足取りで
少女は薄闇の向こうへと
消えた
金木犀色の夕暮れは鬼が通るから
はやく帰っておいでなさいと
置き去りにした過去
思い出せば影が伸びてき ....
雨はいつ止むのだろう
あなたの柔らかな胸のなかへ
いっぴきの野犬をときはなちたいのに
この雨はいつになれば止むのだろう
決意にみちたやさしさよ僕を睨め
凪より ....
晴れた朝は寒いよ
抱いた膝さえも
もっとどんよりと
できれば空から
私に呼び掛ける様に
何かが降れば良いのに
何も無い自由と
そんな呼び方
良くはないけれど
そう思う
独り ....
「ただのキスよ。最初で最後だから...忘れて」
報われることはないと知りながら
君への想いで身を焦がす僕を慰め
そして罰するかのように
君は僕にキスをした
そうね、あたいが気にしているのは
女性器の呼び方ね
辞書に載っていないような
言葉は使わない
そりゃ、だって神聖なところだもん
汚らわしいのはイヤよ
素敵なのが好き
例えて言うと
中森 ....
.
聞いて 聞いて!
なーに おにーさん
少し
落ち着きましょう
....
漠然とした不安に
暑苦しいくらい重ね着させて
頼りない平気に
大袈裟な添え木をして
大丈夫という
お題目を唱えながら
見て見ぬふりの
巡礼の列は果てしなく続く
弓なりに反りかえ ....
自己愛に溺れ
生の卵を糧に
真っ白く継ぎ目の無い美しい理性
と
透かして見える血の筋の
隠し切れない本能
というすべて
を知って
私たちは人肌を保つのです
生まれてくる場所は
ヒナ ....
タコの足を遠心分離器にかけてプラスチックにしたような洗濯物を干す器具に色とりどりのタオルを干して強風にくるくる回る様をみていたい
乾ききった空気の中で凍えたタオルが真っ直ぐな姿でパリパリになっていく ....
誰かが笑うその先に
誰かの醜態があり
その滑稽さが
僕らを笑わせる
人は悲しみが好きだ
認知を覆い隠した悲しみが
でも、
問題なのは
だから人が浅ましい、
という訳ではない
....
オルガンが響きわたる
神聖の声
共鳴ししびれる四肢
びりびりと降りそそぐ音の粒
光はそこから 神の光
体を染めあげる乱反射の彩り
その揺れる空
車窓から流れる街は
空に溶けた白雲は ....
濁ったカンジョー かぶせてチャーイ
小鍋でふつふつ 煮出すチャーイ
しみでるチャイは 濃いチャイろ
チャイで舌火傷 アチャチャチャ チャーイ
お鍋はホーロー ほろほろほろう
うつろな土器 ....
贈与ほどけがらわしいものを私は知らない。それはいつも善意や愛という面持をしながら、結局は私に負い目を持たせるものだからだ。プレゼントをもらったらいつかお返しをしなければならない。育ててもら ....
今
君という人に
話したいことがたくさんある
初めて君がいた立場になって
あのときの君の苦労を知ったこと
試合で勝ったこと
君と似た人を見つけたこと
君がいなくても
私 ....
風にさらわれる熱
36.7℃の体温さえも
あなたのために
と前置きしてもらわないと
わかることができない
愚図な女の子がいて
街頭でこの年の終わりにも
募金箱をかかえている
お金は思っていたように
集まるし
思っていたように
....
まぼろしをみているのではない
みずうみが現れて問うのだ
「なぜ来たの」
「だってわたしのなみだがみえませんか」
躊躇わずに応えていた
確かに泣いていた
さびしさと
寒さに
いくども ....
四歳くらいだった
目覚まし時計を
何を思ったか
分解バラバラに
親に殴られ
組み立てを試みた
ちゃんと
組み立てられたかの
記憶はありません
どうやら
私の癖らしい
そう言え ....
ゆらめくキャンドルの炎
白い妖精が舞いおりる街
鐘の音を流す教会
はじめての聖夜
コートのポケットで手をつないで
石だたみの坂道をのぼった
華やいだ街角に仲間たちを残して
ふたり ....
ゴマフアザラシなど
北の海ではひょこひょこと
モグラ叩きのように頭を出し
珍しくもないけれど…
その目は カメラを見つめていた
水面から顔を出し 身動きせ ....
戦後生まれで
少々白人コンプレックスが
あるにも関わらず
外国人キャバクラで知り合った
スコットランド女性を
ウイスキーの力を借りて
口説いたものの
「オッサン、カンチガイセントイテ」と ....
ウィスキー呑むと
この世のすべてが
贋物であることは
明らかだった
ピースを吸うと
この世が
新しい希望に
あふれていた
煙を深く呑みこむと
人びとは穢れていた
人びと ....
青い列島から緑の半島が突き出て
その半島がさらに伸びきって
茜の離島となり・・・・そこに
住みなれていた退役の老残は
赤いゆめをなくした
....
全ての音を呑み込んで
数多の感情を閉じ込めて
滝のようにどうどうと
流れを作り
足下をさらってゆく
雨
声がどこからか聴こえ
空耳と捉える感情は冷たく
誰かの唄は
届かない漆 ....
もう遅い。君は叫ぶだろう、倒れていく数々の唇を、燃えていく語尾の散らす火花を前にして。辺りに飛び火していく頃、君の眸の向こう側には、死人が出ているのさ。言葉を奪っていった魂が、私の中の無限の回廊を駆け ....
ついて間もなく
ダブルクリックすると
まだ
なまぬるくて
どこかのだれかを感じた
空はつながっているって
たぶんほんとう(ですかね)
すこし
淀んでいるけど
ベニヤ板一枚
隔て ....
きらきらきら と
氷
はらはらはら と
涙
落ちる前に とけて
さあ 朝だよ
立ち入り禁止
柵を立て
立ち入り禁止
張り紙し
立ち入り禁止
うずくまる
ひとりっきりのかくれんぼ
もういいかい
まあだだよ
だれかくるのを拒んで ....
人間は食わねばならぬ
噛み砕き、その咀嚼を、胃に流さねばならぬ
それは唯一の生き延びる方法なのだと知って
それはきっと、ずっと前から決まったことで
それでもがっくしと肩を落とし
ステ ....
1735 1736 1737 1738 1739 1740 1741 1742 1743 1744 1745 1746 1747 1748 1749 1750 1751 1752 1753 1754 1755 1756 1757 1758 1759 1760 1761 1762 1763 1764 1765 1766 1767 1768 1769 1770 1771 1772 1773 1774 1775
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