馬鹿でっかい鰤のアラと
ぶあつい銀杏切り大根の入った
湯気のたつ味噌汁を啜って
海苔と胡麻塩の握り飯を食う
あー、うめぇなあ
海鳴りの音を風がさらう
子どもたちはまだ眠っていて ....
重い門扉と高い塀
黒い真綿にくるまり
闇で安らぐ一羽の鳩
塀に絡まる蔦に捕らえられ
動けなくなった一羽の鳩
一本の矢が刺さっている
矢は吉兆なのか 不吉なのか
それとも幻影なの ....
ひつじがいっぴき
ひつじがにひき
ゆったんという名の
ひつじの湯たんぽを抱いて寝る
そのひつじを見失ってしまえば夢の国
いつしか踏み迷ってしまう
いつもの道がある
川原のようで ....
わたしの知らない何処かで
わたしのことが決められていた。
異議申し立てをしようにも
誰に
あるいはどんな組織に
異議を申し立てればよいのか
ついぞ分からなかった。
第一
わたし ....
夜が降り続けている。サラサラと、粉雪のように降り続けている。人々は夜を一身に浴び、結局何も洗い落とせないことを知る。夜は何も洗い落とさない代わりに、ただ過ぎていく一日の最終行を書き続ける。 ....
横顔のきれいな女性とすれ違った
早朝の濃霧のような音楽のなかで
駅のベンチは穏やかな汚れを飾り付ける
異国の土壌には未知の華が咲くと思っていた私は
満員電車の揺れに染みついた夢に酔っている
....
ただの水じゃないかって?
まったくちがうよ、
いや炭酸かどうかじゃなくて
このボトルの泡たちは宇宙の星なんだ
だからこの泡たちを飲み干して
....
普通にしてるのに
涙が流れる
無味無臭の
ガスにやられるのだ
連絡を絶つ
息をしてる
普通にしてるのに
発作で夜中起きてしまう
薬を飲むと
楽 ....
夜を駆逐しよう、潰れた声でも上出来だ、上げない声よりよっぽどの価値がある、夜を駆逐しろ、生温くまといつく夜を、魂の息の根を止めにかかる夜を、潰れた声でも上出来だ、噛みついて引きちぎれ、おま ....
幸せは
気持ち次第で
無限大
パソコンが壊れた
現代詩投稿中に 画面が真っ暗
そのまま ダウン
電源ボタンを 何度押しても
以前から 不調だったのだ
何も言えない パソコン
ネコも イヌも 何も ....
もし僕が生まれたら
世界中の人達に
僕と言う人間が生まれたと
伝えて欲しい
誰にも知られる事なく
生きて行くのは虚しいから
もし僕が死んだら
世界中の人達に
僕と言う人間が死んだと ....
満たされない心でわたしが死ぬ日
糸の切れたマリオネットみたいに
小さな舞台に沈むとき
スポットは落とされ
たった数行のエンドロール
短い悲哀の微かな拍手が
最後の疎らなひとつの合掌が
過 ....
何で性行為が変換できないんだ
この偽善者スマホ野郎!
すみません、取り乱しました
寒い日が続きますが
あなたは性行為してますか?
しているなら
僕と一緒に叫びませんか?
....
迷刀スパイ
ぼくが国民学校に通っていたころ
鉛筆削りや竹細工には
折りたたみナイフ「肥後守」を使っていた
喧嘩のときも肥後守をちらつかせれば相手はひるんだ
その頃
日本では本 ....
怖い時代になった
その日起こったことを
テレビが正しく報じなくなった
日本で暮らしている外国人が
自分の国籍を言えなくなった
放射能のことを口にすると
頭がおかしいと言われるよ ....
おやすみとさようならが相槌を打つ
今日あったことは内緒にしよう
玉手箱にしまっておいて
一年後おはようとこんにちはに開けてもらおう
おはようとこんにちはがその計画を
未明のうちに知り ....
きっちりと 組み合わせパズルに なれる
ピッタリな 存在
明るさを 添えよう
咲く 花のような 豊かさを 示す
活きる力を 感じる 一日
置物のような 完璧な 美しさ
その ....
心の寒さを
まるめて吐いた
白い吐息
屋根の上
冬空浮かぶ
溜め息の群れ
街をゆき交う
俯く人影
北風吹き荒れ
立ち止まる
やがて粉雪舞い落ちる
手のひらに降る
粉雪が降る
....
パセリは苦い
人生のようだ
と、いってみたものの
本当は特に苦いとも思わない
パセリはマリネに入れても美味しい
私が語りえないもの、それは死
死は語る、とこまでも深く
けれどもそれ自 ....
冬の町は冷たい深海の底
膨大な大気の海の底で
人々は発火している
凍えた光は痛々しく
存在してはいけなかったのかという
懐疑の闇に閉じ込められて
羞恥と罪悪にふるえ
存在根拠 ....
忘れちゃいけないことがある
忘れちゃいけないことだから
ぼくは、手のひらからにじむ消せないインクで
岩石にそれをずっと書きとめる
忘れちゃならないことなので
紙でも木でも ....
僕は君とセックスしたいってことしかわからない
君は誰にでも夢をくれてやるってことしか頭にない
二人して連中後回しにして
なんかうまいものでもくいてーよ アイドル
僕は汚れたズボンで街中を歩 ....
山の中で
君に似た狼を見たよ
嘘じゃないさ
探しに行ってみるといい
歯糞のような言葉
浅くて腐ってしまった湾
反吐が固まって
捲れなかったページのこと
靴底のことを考えながら
....
□
◆
■
◇
□愛している
□i see tail
□尾を参照してください
□オオサンショウウオしてください
□
□
□
◆i see tail
◆尾を参照してください
◆ ....
ふんわり膨らんで
適度な蓄熱の布団
気分よく寝過ごし
急いで冷たく硬い空気のなかへ
緩んだ身体を放り出し
冷えた下着に包み込んで始まった朝
雨戸を開けると
微かな野焼きの臭いが漂って ....
トイレにウンコが
こびりつきやすくなった気がする
女房に見せるのも気が引ける
仕方ないので
トイレクイックルで拭き取るが
何だか虚しい
思い切って、高嶋さんに相談してみた
高嶋さんは ....
俺たちは宇宙人を抱え、国道2号線を横断していた。
見つかってはいけない。曽根崎署の前を通る場合は特に注意が必要だ。
王将の駐車場では、ノラ猫とヤンキーあがりのカップルに注意を払う必要がある ....
時は無責任なもので
いつの間にかやって来ては
いつの間にかいなくなる
それでも時は来る、知らん顔で
時は心の中に住みつき
時が経つにつれて大きくなって
毎日毎日心を蝕んで行きます
自分が ....
朝から、あおぞら総合病院は混み合っていた。八時十五分。既に気温は二十五度まで上がっている。受付開始は八時二十分からだが、蛇行する人々の列が、今にもあおぞら総合病院の外側にまで溢れ出そうだ。 ....
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