青すぎた空に
愛と憎悪の螺旋が渦を巻いていた
透明な視力には
それが耐えられなくて
ウオッカをあおっては
炎が喉を通り過ぎていく
遠い記憶の底をたどるけれど
深海に潜ることも ....
ただの
バッカみたいな
幸せを
声、こわだかにかたるんだ
そこには涙が伝うとか
笑顔に戻れる日を夢み
いつしか心は捻られて
ただ春の陽の清らかな
とわを感じている景 ....
基本は
焼酎が好きかな。
心を
《焼》くために
なぁんて。
酒、やめて。
あ、いいかた、よくない?
アルコール、いただく嗜みを絶って。
おい縋る
アイツの ....
君がポケットから取り出した青空は
ひたすらに美しかった
珈琲で手を洗う
これが別れの挨拶だ
僕の落とした心臓を
蟻たちが咬みくわえて引きずっていく
それを鳩が涼しい顔で奪 ....
真白きもの続く果て
打ち刻まれる次元にて
浴衣姿の女にうちわ
忘れ難き柔ら艶の笑み
そっと開いた裏窓に
浮かぶ満月顔を寄せ
触れ震える裏窓の女、
....
いずれどの道愛に
帰ることが
出来るから
手をあわせる
しずかな悲しみ
春なのに
びっくりするほど哀しい
いやなことはやく過ぎて
春なのに
まだねむり足りないと思う
目ざめないでと思う
春なのに
こんなに綺麗なのに
ただ笑っているだけの
もう ....
ひんやりと ビルの光の壁に沿って
次つぎ沈んでゆく白イルカ
隙間なくガラス 張り詰めた大理石
仮託して久しい本能
暗闇に光るコバルト毒を呑み下し
冷却する 豊かなゴミ色とりどりの儀 ....
売り場に置かれた固いビニルのソファで
じんじんと騒がしい頭を抱えながら座り
来るのがわかる
身体の内部が裂けて
外へ走りだす時たてる あの匂い
静かに伝わる音を喉で感じる
周囲の通行人 ....
わーい春のさかさま
黄色い花を摘む
卵を買いに行って
転んで帰ってくる
いつかまたここに来ようねって
言ったそばから消えて行った
ちいさく、ずるい人たち
どんな歌も届かないよ ....
ありがとうね
と言われ
喜びを得た
こちらこそ
ありがとうさま
○「名言失言」
*「若い内はいろいろあるけれど
結局健康で長生きした者が勝ちだ」
*「長生きはなんのため?
と自問自答しながら年を取っていく」
*「田舎の自治会の会計も
今では ....
人生をする前に
ぼんやりと生きてしまった
そのぼんやりが
いつしか人生になってしまった
いつだって間違ってきたし
正解などわからないまま
年老いて来てしまったが
正解ばかりを選べる人生な ....
夢から覚めた 夢を見てた
貴方の夢だよ
寂しくて
腫れた心の 窓を開いて
冷たい朝 吸い込んだ
「その言葉、あまりいい意味じゃないわよ」
といつも言うのだが
余程そのスラングが気に入ったらしく
父は自らを「自宅警備員」と名乗り始めた
緑内障に日差しはもっとも警戒すべきもの
幾度かの ....
言葉が届かない
グラスを傾け
紫煙に漂いながら
伝わらない伝言を待つ
その裏側は解っている
あなたは遠い場所へ行ったまま
帰ることはなかった
あなたを探しに私は遠い端まで行ったけれど
そこには誰も何もなかった
あなたは遠い果てにいて
私はまだそこへは行けない
もう二度とあえない ....
グキッ
ボキッ
とかとか鳴らして
首の骨を
鳴らして見せる
ジュン
凝り症だから
とかとか言って
しょっちゅう
ボキボキ
やってた
いつだったか
おもっっきり
....
忘却された物にこそ
花の咲き誇り在り
見えないもの 、
見えるものを
覆い包み込む。
この町のどこか
古いアパートの
薄暗い部屋の片隅にひとり
力なくうずくまっている
私を見つけたら
無駄な足掻きでもよくやったなと
労ってあげてください
あるいは
都会の真ん中で、大 ....
夕暮れ時に心のやわらぎ
広大な大地ぽつんと独り
取り残され失うもの
もはや何ひとつ無く
ひたすら自由に 、
美と叡智と力を
思惟と感情と意志を
霊性渦巻く生活へ生かし
太古の ....
雪解け水の
光る
川
音
私を流れていく
しっ黒の
空に
遠雷
いのちの
ふるえ
昔言えなかったことが
今は言えるよ
あの頃のぼくは
たくさん求め過ぎて
きみの優しさがわからなかった
世間の噂では
きみは独りで鍵盤を弾いているらしい
あの日は雷雨が激しくて ....
○「頂点に立つ選手」
登り詰めるには
時間がかかるが
落ちるのは
あっという間だ
一歩のミスで落下する
○「人間とは」
「信用されてない」
「評価されてない」
と思うようになった ....
狂った時計を森の奥深く
猫の眼時計店に持って行った
ギィーと扉を開けた
こんにちは… 時計を直して欲しいのですが
店主は黙って文字盤を確かめた
これは狂ってはいないよ
ほら 見 ....
使われないアパートの1階には四畳半を占める仏壇と、
、後は母屋から引っ越してきた古い荷物が置いてある部屋が二つ
普段やり過ごしているベランダのある畳の部屋、
、久しぶりに掃除しようと窓を開け ....
秘罪は内側から羽虫のように自我を食らい尽くすだろう、薄暗がりの路地の中で死後の自分の眼差しを見た週末、雨はかろうじて降らないでいるだけの午後だった、冬の名残でもなく、春の目覚めとも思えない温い気温 ....
そら、を
蓋だと
云ったひとがいた。
わたしには
それがみえない、
冬の名残りがある雨の
冷たい曇天。
そのあとで
やって来るのは闇の夜
肌刺す風がヒュウ!と ....
子供たち、走り出て来る
無数無数、黄色い帽子揺れ
アスファルトで駆けっこだ
次から次にわくわくと
ダンダンダンダン
今に皆太陽へと昇るんだね
ああ命のときめき時の煌めき
巨きな花も ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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