お前は世界中の視線の届かない場所へと
巧妙に自分の命を隠した
俺とお前はたくさんのものを交換した
情報や言葉や表情だけでなく肉体や精神にいたるまで
だが交換が命にまで及ぼうとしたと ....
錆びない歌を歌いたい
綺麗事なんかではなくて
誰かのためでもなくて
自分のために
錆びない歌を歌いたい
ららら ららら
区切られた空は
吐く息を飲み込んでいく
何事でもないかのよう ....
ところで君がいなくなった後の
この世界についての話をしておこう
君がいった後
ぼくらはあのマンションを引き払って
少し不便だが
旧華族の邸を改装した
郊外の物件を購入し
そこへ移 ....
1行目を書いた、1行目を読んだ、自分を感じた。
2行目を書いた、2行目を読んだ、あなたを知った。
3行目を書いた、3行目を読んだ、誰かを憎んだ。
4行目を書いた、4行目を読んだ、何か ....
浮かぶんだから
拾うしかない
拾って出して
ドコカに浮かべる
時に叫びながら投げる
捨てているように見えて
それは宝物
戻すことはない
見せたいから
影から見つめることはあっても
....
地下鉄の車内はある種のプレイルームだとぼくは思う
見知らぬ男女が息のかかる距離で密着し
電車が揺れるたびに女の乳房がぼくの腕に押し付けられるのだ
女はそのたびに「あっ、すいません・・(* ....
冬の小窓から
零れる ピアノの音
ファの音は寂しくて
シ♭の音はすれ違う
声を出すのはこんなに簡単なのに
気持ちを伝えるのは難しい
触れ合えば
なにか変われる
....
朝の五時半を少し回ったころでした
六畳の畳が漂流し始めたのです
思わず活けようとしていた椿を咥えましたの
そうしてうんと股を開いて立ち上がりました
初めてですこんな太ももの上まで晒しちゃって
....
時々思い出す
二段ベッドの下のうすい隙間に
うつ伏せになって潜りこんでいたこと
とても気持ちが落ち着きほっとする
目を細めると
奥の奥へその先があるような
私はぺらんぺらんになって
....
水槽でメダカを飼い始めたのが今年の5月
10匹いたうちの7匹はすでに死んでしまった
ペットの飼育に詳しい同僚の早川君に
7匹のメダカの死因をたずねたら
きっと子供をたくさん産んで力尽き ....
40代熟女を
後ろ手に縛り
椅子に座らせ
両足をひじ掛けに
縛って左右に
思い切り開かせる
パンティの左端に
ハサミを入れる
ぱちん
今度は右端だ
40代熟女の
アソコが丸見えだ ....
が、とても綺麗だから
止まない雨を
明けない夜を
恐れることなく
生きていける。
定年退職後4年目のはじめのころ、ある短期集中ヘルプデスクの仕事をした。
二十数名のメンバーのうち、ほとんどが若い人達で、年とったのは私一人。
最初の一週間、ヘルプの知識や電話応対の研修があっ ....
若者が過去を振り返るのは
夢を実現するため
老人が過去を振り返るのは
夢を楽しむため
でも
若かった過去へは行けません
***
別れるまで一度も名を呼ばれなかったからっ ....
日が暮れたら寒い
不信と憎悪が集団を動かす
知性と同苦が集団を動かす
誰かのための誰か
遠い世界を伝える報道記者
知性の薄れた国で彼を待つ
冷たい藍色
星 ....
{引用=
二月の夜空から零れ落ちる
無数の星影が
か弱い肩に降り積もり
窒息してしまう前に
宙に投げ出された
誤解を掻き集めて
真実の結晶を作り上げたら
きみの冷えた心臓と取り替えて
....
緑の芝に落ちる 赤い花
それが 首のように 見えようとも
ツバキ お前は 美しい
ハラハラと 落ちるばかりに非ず
ポクンと取れる種類の 山茶花も
世の中には 有るのでしょう
あ ....
かわいい字で書かれた不幸の手紙に怯えている
すべりきらないボケがラブレターにいっぱい
料金不足の切手貼られた手紙の追伸が長い
星を探す
見る場所
観る時間
視る方角によって
星は見えたり見えなかったり
そういうものだ
星を探す
君だけの星を探す
ならば見える場所に行け
観える時間に立て ....
光のあたらない
すみっこにこそ
きらりと光るものが
ひそんでいる
目立たなくても
すみっこの力を
侮っ ....
何という青い空、青い海
これこそ
スーサイド日和!
岩に砕け散る私
血飛沫、脳髄、大腸、小腸
漂う内臓脂肪の甘い香り
散歩途中の犬が
飼い主の制止を振り切り
海岸に向かって
....
ふしあわせは
雨のように降ってくる
不穏な空から予定通りに
稲妻をともなって突然に
傘も持たずに
ぼんやり歩いている時に限って
ふしあわせ予報ははずれて
私の思考と良心はずぶ濡れ ....
それは 在り難いことだ
現役の引退と同時に
人間関係がデリケートに蒸発する
事は
それは 在り得ないことだ
卒寿の独り暮らしと並行に
四次 ....
外葉をめくったら
白い小さな亀がい
て、脱皮直後の未
防備ゆえのその純
真な甲羅にしばし
じいっと魅入る、
命あるものはみな
平等にそんな生ま
れたてがあった。
....
休暇の日には旅行に行きたい。近場の都市の小さな祭りに参加して、山車を引いたり酒を酌み交わしたりしたい。人々との瑞々しい触れ合いの中でも、自分の中の凍った寂しさはいつまでも融けないことを確かめたい。夥し ....
散歩で夜の砂浜に行く
夜の海に誘われるがまま
あなたは足が早くて
私との距離が少し広がる
だから手を繋ぐ
ひんやりした海風
夏が終わりかけている
何故か互いに言葉数が少ない
....
こと染まりかけ
泳いでは
進み
沈んでは浮く
魚とクラゲの二分の一
もう歳だから
恥ては
短く澄まそうと
今日も自転車を漕いだ
橋のてっぺんで
ブレーキをかけ
左を向き
夕日を ....
長い待ち時間の先に
何もない
暇つぶしに手にとった西遊記
辞書みたいな厚さも頼りない
どうしようか
やまぶどうはしゃべる
秋口の頃だったと思うけど
痛い痛いと言って喜んで
その ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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