血を十九年垂れ流して
肌という肌から血を吹き出して
信じられるだろうか
俺は毎日死ぬような思いで
血を吹き出して倒れている
大袈裟か
お前らに耐えられるのか
俺は文字通り毎日大量の血を流 ....
光の結び目に降る雪は
まだ永い夢を食べている
砂が敷きつめられた部屋を
風がひとり歩いてゆく
黒に黒を足して樹々になり
額の端のついばみを数える
銀から蒼へ至る ....
目の前で人が転んだ
僕は無力だ
日本が戦争をできるようになった
僕は無力だ
猫が車に轢かれてた
僕は無力だ
隣人が斬首された
テレビがついている
僕は笑っている
溺れている
心しおれている
腐れ落ちた視界
遊びのなくなった頭の中
キシキシの頭の中
窓に見る古びた老人の顔
私の鏡に不健康な女の顔
吐き捨てられたつぶやき
昔の人 しな ....
うなずいてはみたもののぬるい秋桜ぬるい秋桜
飛び散った曼珠沙華に血が通っていない
月見団子を見下ろしながら一本の芒が微笑んでいる
こころだけがタイムマシン
ひとそれぞれに曳かれている
過去という車道
ひとは過去しか書き換えられない
こころだけがタイムマシン
頭痛で昼遅く家を出た
下校の小学 ....
君にも伝えない秘密がある。
君にも伝えたくない秘密がある。
君にも伝えられない秘密がある。
そんな秘密いくつでもある。
家族にも伝えない秘密がある。
家族にも伝えたくない秘密があ ....
ハロー・ウォーター・コカコーラ
嘶くような呼び声が
ハロー・ウォーター・コカコーラ
椰子の切り絵にこだまする
青空は今日も残酷に
枯れた砂地を見下ろしている
水を飲まねば生きていけない ....
気をつけてねって云われて火をつけてしまったぼくらはどんな色も内包することができない孤独な白であるところのたてしまという島へ行ったらしまうまになってしまった
ぼくたちはうまくいっていた。春のにおいするような冬の休日のあったかい午後には中庭のハンモックにゆられ、ひなたぼっこしたり、ウクレレで大橋トリオの歌をうたったり、しゃかしゃかふった缶ビールの泡をかけあっ ....
わからないという名の猫を
飼うことにした
どうしてそんな名をつけたのか
さあ、どうだか
神様だってわからない
テレビを見ながら政局に毒づくと
その猫がにゃあと鳴く
娘に大事なことを言い聞 ....
七月のある日 兄は ぼくを呼んだ
風通しの良い部屋に一人伏せていた兄は
「今度は帰れないかも知れない」という
「弱気なことを…」
ぼくはそう言ったきり次の言葉が出ない
幼少時父も母も病で ....
ほんとうに神様は
誰かだけに罰を与えたり
誰かだけに祝福を授けたりするのかな
真っさらな清い心の流れにしか住めないのかな
真っ黒に濁ったヘドロの川を
諦めないで掃除している
も ....
翻弄されたくないのです。
嵐の夜に
波に飲み込まれた流木は
人の様相を呈していました
唯一の導きである昴さえ
雲に隠れて
あの日花の種は暗く
水底に沈み込み
死んだのでした
溺れ ....
手が失ってもあなたを求めるだろう
足が失ってもあなたを求めるだろう
体が目が口が頭が失ってもあなたを求めるだろう
心があなたを求めてるから
心からあなたを求めてるから
僕が失ってもあなたを求 ....
現代詩的な現代詩。
書こうとしても書けない。
意識してもあんな風には書けない。
時に憧れ
時に嫉妬し
時にどうでもよくなる。
わたしが書く詩とは
全然違う次元にある現 ....
いつの間にか
胸の辺りの歯車が
狂ってしまって
ドキドキが止まらないです
大きくなった歯車は
大きな鼓動を生んで
私の身体を固くする
顔も赤くなって
恥ずかしくて
ま ....
自転車で隣町まで行く
目的もなかった 流れていくと
ただ 寒いだけの
街の中を
少しだけ 近道をしていくと
そこにある 新しい風景が
体の中を通過するとき 確かに
楽しい感覚がし ....
前略、お元気ですか。こちらのバニーガールは二等辺三角形の集合体なので、商店街を歩いていると一枚、また一枚と欠片を拾うことがあります。小学生の頃にBB弾を集めて回ったことを思い出したりもします、透明なの ....
ひとは、これほど醜いのか
愛は、これほど弱いのか
ただ祈るしかないのか
※2005.7.7 ロンドン同時爆破事件の日によんだ詩
今、一度
山を登り汗をかき
服を脱ぐ
上半身裸で
身体から湯気が出る
冷たい風が
木々を揺らし
光がまばたき
葉脈の枯れ葉が
ひらひらひんやりと
肌に沁みこみ
私は透き通る
葉脈のよう ....
遊び星
なんのための遊び星
空を飾る星々の
いらぬ光をもらってる
ゆらゆら軌道を変えてはまわる
空に模様を描いている
空に羽を描いている
空から落ちるたくさんの星屑
少しだけ 夢をください。
ほんのちょっとで いいんです。
遠いとおい昔、
あなたは わたしに 愛していると 言ってくれました。
その時から わたしは あなたを信じました。
あなたは すっ ....
タマンキは
カルボナラの丘から
ラッカの街を見下ろされていた
西風が強く
辺りの砂がタマンキを
激しく打ち付けた
一体いつになったら
こんな無意味な争いは終わるのだ
タマンキは誰に ....
年に1回
胃の検査の朝
白いバリウムを飲むために
断食をすることで
食べること大切さを知る
「回想」
歩き慣れた田舎道を
自転車に乗れなかった日々を思い出して
忘却の悪魔に逆らいつつ歩いた
かつて通いなれた校庭の時計を見上げて
遠い日にかいた汗の匂いを思い出して
忘却の悪 ....
冬の蛹が、
春になると、
蝶になって夏に舞う。
心のなかは、
なにもなくなって
風が吹き抜ける。
それでも白いワンピースは
新たなる期待を孕む
生まれては ....
露天風呂に冬と押し込められている
1708 1709 1710 1711 1712 1713 1714 1715 1716 1717 1718 1719 1720 1721 1722 1723 1724 1725 1726 1727 1728 1729 1730 1731 1732 1733 1734 1735 1736 1737 1738 1739 1740 1741 1742 1743 1744 1745 1746 1747 1748
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.56sec.