あれはあれとして
それはそれとして
これはこれとして
受け止めて
いくしかないだろう
あっちはあっちとして
そっちはそっちとして
こっちはこっちとして
捉えて
いくしかな ....
あなたとしたいことがあった。お食事 お昼寝 お買い物
あなたと行きたい場所があった。外国、 横浜、ディズニーランド。
あなたと見たい景色があった。紅葉に 桜 に 綺麗な海も。
あ ....
小野道風は
柳に何度も飛びつく蛙を見て
一念発起したという
そのとき 蛙が
あの虫はまだ不味い
と負け惜しみ言って諦めたら
道風はただの人になって
歴史に埋もれていっただ ....
【そいつのまえでは おんなのこ】
あの子にあったのは 友達三人で小旅行をしていたときだった。私には 遠距離恋愛中の彼が居て、そうそう彼には会えないので 大抵の週末は友達夫婦と過ごしてい ....
崖の上の
鱗に覆われた洞から
背には火
腹には羽
ひとりの子が空へ這い出る
冬の目
冬の耳
走る光
あらゆる指が
海に着く時
水が夜に螺旋を描き
....
どんなふうにしてか
わからないがそれほど悪くない朝
カーテンがわずかにめくれている
白線をたどるように一日を思い描く
そして、
あなたのことをもうそれほど好きではない
それは意外なほど ....
雑多にちらばる枯れ葉の絨毯をあなたと
よじ登る行く先のないなだらかな峠
絵画の美の原点がそこにあり
僕達の命の価値を遥かに越えてしまったその感動が
頼りなくさせる夕暮れ
僕達は
僕は特 ....
強くあれ。強くあれ。
涙は見せない。泣いてはいけない。
笑顔を忘れず強くあれ。
負けてはいけない悲しみに。
忘れてしまえ過去のこと。
なにもなかったなにもなかった。
君は一 ....
何かかもしれない
時間が此処に来た
初めてのことかもしれない
こんなこと何度もあったかもしれない
何かが今笑いながら
僕を試すんだろ 試して去っていくだろう
逃げてきた過去の
亡 ....
・冬、終わりました
「いやこれからですよ」「だって寒いんだもん」「夏にもいってましたよね「あー早く冷え
ねぇかなぁ「アイスコーヒ嫌いなんだよね「こたつでみかんくいたいわぁー「俺は着込めれ
ば ....
自分に背を向けて歩く
覆面してても君だとわかった
試着室で寝ていた
昔とても寒い日に
用もないのだが外に出た私
買ったばかりの自転車を必死でこいで
隣町へあてもなく向かった
私は ユニクロや ジーンズメイトで
本日の 特価の 服を買っては
目の綺麗 ....
穏やかな午後
宮殿の門柱に降り立った鳥は
自らの彫像と目を合わせた瞬間
彼に 青空の隷属権を奪われた事を悟った
鳥は知った
飛び立つ事も 飛び立たぬ事もまた
もはや 許されてはいないの ....
小学生になって集団登校
その中に喋らない女の子
うちでは喋るらしいから
帽子を引っぱたり
ランドセルを押したり
ちょっかいをだすと
すごく眉をへの字にして
嫌な顔するけれど何も喋らない
....
出先の喫茶店で「童心」がお題の
コラムを書いてから、自宅のママに電話した。
――じゃあ、読むよ。
――今、周に聞かせるからちょっと待って。
ママが携帯電話の音量をあげてから
できたて ....
あそこに星が、と
きみのさししめす指があわれで
ぼくはこころで百万粒ほども涙をながす
なにもかもまっしろなこの部屋で
きみはそうしてはるかかなたを眺めているのか
生き ....
わたくしという ひとつの石のなかを
いくつもの 星や雲が
とおりすぎていきますので
それを毎朝 ながめているだけで
胸がいっぱいになってしまうんです
ラピスラズリを砕いて ....
壊れてしまった南京錠と
僕は向き合っていました
狭い煉瓦造りのアトリエで
それは遠くにあったもので
時が近づけました
掌には
トンカチとドライバと
これはこれは大 ....
私の中の憧れが
育って恋になる前に
さよならも何もなく
逃げるように去ったあなた
何度もくれた電話
尽きないおしゃべり
受験で訪れた都会
夜景を見ながらの電話で
今度は一緒に見たい ....
苦しいときばかり
悲しいときばかり
怒れるときばかり
歌った
孤独な詩人を
ワタクシ自身が
見失う
ああ
この朝の光を
切望したのは
あの詩人だったのに
呆けた顔した
....
名前を呼ぶのは、心を満たしたいと願うから。
前を行く背中が遠くに見えて、少しだけでも触れたいと伸ばす手が無意識に振りほどかれて行く。
「居なくなってからでは、もう遅い。」
しゃり…。 ....
過ぎた時間の中の僕
膝を抱えてうずくまる
受けた傷の痛みにすら
置き去りにされ
出来事の意味に囚われたまま
そんな僕を迎えにいこう
ふとそんな気になったのは
きっと君に会えたから
....
去りし夏に想い馳せる
霞むさきに君の背中
来る秋にはもう見えず
すすき揺らして駆けだした
留まる冬に腕を抱き
積もる白雪眺めている
巡る春が溶かしてゆく
君よ迷わず土を踏 ....
よろこび
いつくしみ
むさぼり
穢土はひとのこころにすむものか
浄土もまたひとのこころにあるものか
コーヒーに
砂糖とクリームをゆっくり溶かしながら
そんなことをおもう
そ ....
南国から来たコーヒー豆を焙煎して窓辺に並べる
そのうち一つがぱちぱち歩き始めて
豆の割れ目にしまわれた羽を広げて飛び立った
それは焙煎が成功した証なのだ
窓に透明のしわが波打っているのをか ....
世界が終わるという予言を
紹介するテレビ番組を見て
下の娘が心配している
「ねえー、終わらないでしょー?」
ぐずぐず絡む娘をあしらいながら
妻は蒲団を敷いている
上の娘は気にせぬ素振りで
....
窓のない部屋
白い手首がシャッフルする
水面に触る木洩れ日の
うやむやな笑み と
瞳に乗せたアリジゴクの
匂い 夏の
あまいめまい
名を呼ばれて振り返る
捏造された記憶
朝顔によく ....
目を閉じると
緋色珊瑚色菜の花色
まぶたの裏に
現れては消える明るい斑
風の無い中庭は
緩やかな分子で満たされて
枯れ枝から枯れ枝へ
見知らぬ鳥が声を探している
鎖骨のあた ....
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