ぎゅっとにぎった手のひらに伝わる金属の鎖の冷たさ
そっけない硬い木の座面
離してはだめだよ と降ってくる、声
靴底で蹴るとざらっとして土埃
膝で漕ぐたびに
行ったり来たり
ふりこはゆっくり ....
地の悲しみの澱を素足で吸い上げて
嘔吐する
花びらの金魚
収めきれず
破裂するまなざしの気配
その歌が流れると
わたしの中に風が吹き草木を揺らした
ことばは糸でつないだ骨片や貝殻のよ ....
○「お相撲さん」
*お相撲さん怪我が多いのは
太りすぎのせいか!?
*お相撲さんのおっぱいゆらゆら
吸ったらちゃんこの匂いがする
*お相撲さん
でっかいお尻とお腹
尻拭きは自分で ....
{引用=
「皆の幸せのためなら、僕はどうなってもいい」
――丸喜拓人『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』
}
痛みが穿つ伽藍の中心で、黄金の螺旋を重ねる術語があり
折り ....
ひと一人の命は
地球ひとつの重さより重い
※ガザで虐殺された人の数は2,4000人以上
その7割が女性と子ども達だ
ほしいものはなんですか
気づいていますね
本当にほしいものはないんです
必要のないものはありますか
気づいていますね
親切の押し売り
心のない笑顔 ....
ぼくは森の中に生まれたような気がする
幼い頃から樹が好きで
朝は何時もの森を彷徨い樹を抱いた
今は木目を見ただけで何の樹だか分かるようになって
お気に入りの厚板を何枚も持ってい ....
音楽を捨てていた汚い目の猫がよみがえった
なにもない道をゆく
土を被った愚かな感熱紙をぐしゃりと踏みつけ
袋にぎしぎしと詰まった賢い椿のにおいを無視し
ようやく彼は美術館についた
風景の ....
伸び過ぎた髪を手早く纏めたら
企んでる顔でこちらへおいで
裁きを受ける覚悟なら出来てる
ひとつやふたつの傷なんて些細なことさ
嵐のあとの
老い先短い湖を飛んで遊びながら
朽ち果てた ....
初夏の風が渓谷の香りを運んできた
釣を止めて十七年が過ぎていた
改めて道具を確かめたら
釣り具には問題なかった
真夜中に車を走らせ
モスグリーンで統一した身支度をして
さぁ釣るぞ! と ....
あの人の遺志が
私の中で赤々と燃えている
それだけで充分だ
生きる意味なんて
脈動する歓喜は
生きる意味となる
私の全生涯を
照らす光となる
キリスト看板、コンドームの自販機、公衆トイレ
詩が書きたい
詩が書きたい
忘れちゃってた自分の痛さも全部言葉にして数年後に愛すためにも
消費よりも浪費よりも懐古が増えたので私は ....
窓のペンキが剥げかけた
白い木枠に
凍った雨粒がはねた
体を流れる時間の粒子は
凄い速さでキュルキュルはじけて
天の川に広がってしまう
目が覚めたら咲いている釣鐘草のように
一瞬 ....
青い夏の夕暮れ時、
斜光に降り注ぐ雨
銀の色に細やかに
絶えることなく
青の光の銀の絶えることなき呼応を
届いていない荷物にふと気付き
あれっ?!と想った瞬間、
呼び鈴の鳴る
....
ふ と
見上げると
クジラは空を読んでいた
東には
逃げ遅れたはぐれ雲
クジラはふらんと尾鰭を揺らした
南からは
色と香りをまとった風
クジラはぬわっと口角を上げた
....
十人は十色で
数百の紙片が散らばる居間に
佇む私の家族には
血の繋がりを感じさせない何かしらがある
ブランコ技師である父の手は取り外し可能で
今晩も女の胸に爪を立てているはずだ
瓶づめのま ....
かんたんに覚えてね
ずっと忘れないで
あなたはわたしを人間のように愛してはくれない
けれど、わたしはことばに甦る
いつか風がふいて
えいえんがつつむのだと分かる日がくる
....
思い出が 目をさます
空き缶をつぶした灰皿にあふれ
かなしみに追いかけられていたあの頃
藍色の水たまりから空にこぼれ
にくしみに追いつめられる前の日
あの子に 今度こそ告 ....
医者の診断は
デリケートな人が下痢になる
過敏性腸症候群とのこと
あぁ、クソしても一人
クソッタレはあいつ一人
一度でも強いストレスで下痢をすると
その経験から腹部に注意が集まるよ ....
むかし戦争があったなんて
――きっと嘘だ、
円柱型のチョコレートを
小さな花紋のある包み紙を破って、
贈り物だと信じて食べた
チョコを食べると、熱くなって
自分が強くなるのを感じた
....
通勤電車でふと絡みあう視線
作業着姿で伏し目がちに座っている
その人の 汚れた軍手をはめる手に
真紅の盃
みずみずしい酒の香のなせる業にして
白髪で皺きざまれる{ルビ貌=かお ....
キミが呆けてわめきちらしていた何処か異国の話
その実はこの国のことを言い続けてきてたんだね
今になって気づいた。
キミのこと信じてみたい本閉じる実存してるロストワールド
....
夜がしなだれかかって来る
その嘘みたいな軽さに
なんだか泣きそうにならないか?
そんなとき
君に逢いたいのに
馬鹿だから馬鹿のままで
毛布にくるまりひとりで眠るんだ
めちゃく ....
最後の感性だけが頼みの綱だね。
考える
純真なんて きっちりと
考えたってひとには云えない
市民とか
奴隷はカイジのなかにいて
からだのなかにみたこともない
....
この作品はフィクションです
実在の人物や、組織とは一切関係ありません
この作品はフィクションです
実在の作品や、感情とは一切関係ありません
この作品はフィクションです
現実であな ....
崩れかけた壁に
ミサイルの破片が
突き刺さっている
心には
言葉にならない
恐怖の破片が
10発中9発の迎撃に成功した と
テレビは誇らしげに伝える
残りの1発で瓦礫に埋も ....
四万の光りがうねる 烈しいけれどゆったりとした四角形のために
そのうちひとつの頂点は アンプから飛び降り 舞台を駆け回り
ときどきもうひとつの頂点と向かい合い 無言で会話する
あとのふたつの頂点 ....
感情というもの、
その深奥パトス
打ち叩かれる瞬間、
響き光放ち
ヒビキヒカリ
奥まる純白の回廊に移送され
粉砕される感傷私性一切、
捏ねられ抉り唸る力動の
ヒビ ....
銀行へ行った日、自転車で坂を下ると、急に夏の顔になった道がひらけて、水色の画用紙を引き裂いたように、夏空が目の前にせまる。ああ、もう夏か。
それで私は小学生の頃を思い出す
なんだかちょうど ....
猫は知っている
人が磨き人に割られるランプらの意味
猫は知っている
女たちがくちびるの感覚で
こぼれる涙に色をつけたがるかの謎を
猫は知っている
男たちの欲望に満ちたやさしさが
つぎの曲 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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