手先の器用な人が作る
天の川銀河なんて
ちょうちょになったり
おふねになったりして
天を見上げるだけの僕とは
まるで不釣り合いな
今や昔も、単なる朝
荷馬車に揺れて、 ....
どんなに私が
世界を
愛しても
世界は変わらない
ならば己が変わる
雨降りの日に
部屋に篭もり
ひとり積み木を
積んでいく子に
涼やかな風、
すーっと一筋
網戸から
まばたき
二度、三度
見開かれた眼、
積まれゆく積み木
色とりど ....
風のささやきに誘われて
釣り人は初夏の{ルビ渓=たに}に分け入った
モスグリーンのいで立ちの彼は五月の若葉に溶けて
神経質な魚たちの警戒心を得ることはなかった
川面に近づくには音を立ててはいけ ....
小学生の男の子が
人知れず深刻に悩んでいた
「自分がどこから産まれたかということで」
ママに恐る恐る尋ねたら一喝された!
この男の子は
「ママのうんこの出るところから産まれた」
と思い込ん ....
暮れかかる街並みに
オレンジが引き潮のように
消えてゆき
すこしだけ悲しげな
夜がやって来る
ほんのりと満月をみあげて
流れる雲のかたちを目で追う
子供が描いたT-R ....
意識の
幾次元もの
潜り抜け
やっと正気保ち
正気保ち意識の幾次元へと
「さよなら」の無い次元に逝く前に
「こんにちは」の言い方を
覚えなければならない
....
もうすぐ夢が終わるってときに
あなたは顔を洗おうとしている
集めた虹が泡になって消えていくときに
世界は痙攣して
わたしは吐き出される
あなたは顏を洗っている
洗面台に残った泡たち ....
蛇が布団の上で死んでいる。いつから死んでいたのか知らない。腐ってはいないが干からび始めている。とても大きな蝿が一匹ぶんぶんと飛んでいる。開け放しの窓から風が激しくて臭いを感じることができない。反故紙が ....
●学校の子供たちに数学を教えている●わたしは●数学の教師●学校が済むと直ぐ帰って●二階へ上がって●二階の書斎で●読みかけの本を読んでいた●やがて●暗くなり●窓の外を●夜の間にひどい雨が降った●その ....
○「プライド」
「先生様」
と保護者や地域の方に呼ばれている時代は
たとえ給料が安くても
どんなに忙しくても
子供の指導に情熱を持っている先生が
多かったように思う
子育てもそうである
....
漂泊の時の彼方
伏せられた栞
緑の草原に風が吹いている
樹木にもたれて読書している
きみは近づいて訊く
「なにを読んでいるの」
雨粒は草地に落ちて雲間には嵐の予感がす ....
そこに愛はあるんか?
あるさ 愛はある
夜の散歩 カーテンから漏れる光
少しの隙間から覗く エアコンの白
漏れるテレビ音 美味しそうな匂い
愛はある ただ
自分の部 ....
何も言わずに死んだけど
あの男は何一つ知らなかったのかもしれない
騎馬民族は動物の皮をとても上手に剥ぐ
虎は全身の皮を剥がれても走り回る
羊はすぐに死んでしまう
羊毛の刈り取りをするのを ....
日々豊かに降り続く雨は
山の頂きから川を下って
大地を潤し
海へと流れ
やがて世界の端から
宇宙へと降りそそぐ
波に流されるまま
地球からこぼれ落ちた私
遠ざかっていくのは
距離 ....
大切な悲しみを
傷つけて
悲しくなる。
光る風は
美しいままなのに
・
見えないのに在る
そよ風は
光り
さびしいこころに
吹いて来る
・
のっぴきならない
....
初夏の風は柔らかく囁いた
緑の渓谷が呼んでいると
五月の魚たちは強がりだから
下手な仕掛けでは釣れない
明日は三時に起きて行こう
浸っている
ひたひたと浸っている
あなたのなかにわたしひたり
わたしのなかにあなたひたり
あなたのなかにわたしひたり
繰り返し繰り返し
浸っている ひたひた浸っている
....
ぎゅっとにぎった手のひらに伝わる金属の鎖の冷たさ
そっけない硬い木の座面
離してはだめだよ と降ってくる、声
靴底で蹴るとざらっとして土埃
膝で漕ぐたびに
行ったり来たり
ふりこはゆっくり ....
地の悲しみの澱を素足で吸い上げて
嘔吐する
花びらの金魚
収めきれず
破裂するまなざしの気配
その歌が流れると
わたしの中に風が吹き草木を揺らした
ことばは糸でつないだ骨片や貝殻のよ ....
○「お相撲さん」
*お相撲さん怪我が多いのは
太りすぎのせいか!?
*お相撲さんのおっぱいゆらゆら
吸ったらちゃんこの匂いがする
*お相撲さん
でっかいお尻とお腹
尻拭きは自分で ....
{引用=
「皆の幸せのためなら、僕はどうなってもいい」
――丸喜拓人『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』
}
痛みが穿つ伽藍の中心で、黄金の螺旋を重ねる術語があり
折り ....
ひと一人の命は
地球ひとつの重さより重い
※ガザで虐殺された人の数は2,4000人以上
その7割が女性と子ども達だ
ほしいものはなんですか
気づいていますね
本当にほしいものはないんです
必要のないものはありますか
気づいていますね
親切の押し売り
心のない笑顔 ....
ぼくは森の中に生まれたような気がする
幼い頃から樹が好きで
朝は何時もの森を彷徨い樹を抱いた
今は木目を見ただけで何の樹だか分かるようになって
お気に入りの厚板を何枚も持ってい ....
音楽を捨てていた汚い目の猫がよみがえった
なにもない道をゆく
土を被った愚かな感熱紙をぐしゃりと踏みつけ
袋にぎしぎしと詰まった賢い椿のにおいを無視し
ようやく彼は美術館についた
風景の ....
伸び過ぎた髪を手早く纏めたら
企んでる顔でこちらへおいで
裁きを受ける覚悟なら出来てる
ひとつやふたつの傷なんて些細なことさ
嵐のあとの
老い先短い湖を飛んで遊びながら
朽ち果てた ....
初夏の風が渓谷の香りを運んできた
釣を止めて十七年が過ぎていた
改めて道具を確かめたら
釣り具には問題なかった
真夜中に車を走らせ
モスグリーンで統一した身支度をして
さぁ釣るぞ! と ....
あの人の遺志が
私の中で赤々と燃えている
それだけで充分だ
生きる意味なんて
脈動する歓喜は
生きる意味となる
私の全生涯を
照らす光となる
キリスト看板、コンドームの自販機、公衆トイレ
詩が書きたい
詩が書きたい
忘れちゃってた自分の痛さも全部言葉にして数年後に愛すためにも
消費よりも浪費よりも懐古が増えたので私は ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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