はなふぶきのように
紙吹雪のように
空間を埋めて
ゆっくり舞いながら
アスファルトの路面に
散り落ちては消える
そう
こんなやわらかな雪の日だった
長男の
次男の卒業 ....
わたしたちはそれを知っている
わたしたちはそれについて知らない
刈り入れたものを幸と不幸に仕分け
四角四面の境界で善悪のチェスをする
しかも恣意的に
晴れた日に傘と長靴で出歩く者への嘲笑 ....
恵みの雨降る穀雨は卯月二十日の頃、その前に日本では甘い飴が降ります。えいたろさんちのダイヤは四千円もあれば買えますから、決戦の白い日にはうってつけかもしれません。私はといえば、膝を打ってもつける薬はご ....
何年か前
村娘ということばを
書きとめておいた筈の紙に
もうなにも書かれていない
のど飴のにおいのする部屋
朝の間、わたしたちは
買ってきた果物をかじっ ....
高い虚空が深呼吸するなか
近くで鴉がわめいている
広い大地が共鳴しているなか
遠くで街宣車が叫んでいる
それなのに 無聊に甘えながらも
「時」の深さを知りたくて ....
日の暮れる校門
慣れたそぶりで君を待つ
涼風に揺れる松
過ぎゆく気配がしてる夏
西日の差す帰り道
君は途切れず喋ってる
空洞の瞳で語る空想は
半壊してて難解だけど
君はたとえ話 ....
一行 一行 紡ぎながら
なんとか こうして 続けている
という大袈裟( という予防線 )
一作 一作 繋ぎながら
なんとか こうして 放っている
という誇大表現( と ....
メザメロメザメロとわめくけれど
わたしはとうに起きている
いちばんねぼけているのは誰か
ゆめの中でだけほんとうの自分でいられる
さまつなことが捨象され
円をふちどる線は消える
残るは小 ....
あらゆる調和は○を目指している
宇宙も
交通標識も
林檎も
なぜ○を目指しているのか考える
物理や化学の法則?
社会や自然の流れ?
理性だけではない
....
うしなわれたことへの
とうめいないさぎよさ
ぼくよ、たちつくすな
かこからのびてゆく
みらいをむそうする
うしなわれたことへの
とうめいないさぎよさ
....
母なる星 父なる星
姑星 小姑星
そして、あれが北極星だよ
時に穏やかなせせらぎのよう
時に荒れ狂う急流のよう
感情を川に例えたとき
浮かぶのは一つの疑問
どこから来てどこへ流れるのか
何が雨でどこが海なのか
心の正体、魂の在処
自分のことを ....
胃が痛い
腸が痛い
ビクンビクンと脈打つ内臓
痛いから生きている
痛いなら生きている
消えたい今日を乗り越えろ内臓
日々溜まり続ける鬱屈な感情
トイレで流せりゃ良いのにな
溜め ....
静寂を破って
何を話そうかな
遠くを見つめて考える
話したいことはあるけれど
何から話そうか迷う
あなたはぼんやり私を見る
欠伸を何度もして眠そう
静寂が真新しい空気を呼び込 ....
さくら
はなびら
ボール
ゆび
くも
風
波
太陽
鏡
ビル
夜
本の中に所狭しと並べられた文字
そこに描かれた風景や出来事
想像すれば
鏤められた色や ....
「クスリでも
やらなきゃ
こんなこと
出来ない」
みなこは
そう言って
お尻を突き出した
彼女が過激に
なって行くのを
喜んで観ていた
僕にだって
責任がある
....
ネット上の親しさなんて
感嘆符の付け方ひとつで
どうとでもなることなんだから
最初から最後まで
付かず離れず
一定の距離感を
保ち続けることが大切よ❤
日向の床の足もとで
埃を被ったプラグが、独り
あの電流につながる場所を探してる
――僕は、プラグだ
空気の亀裂に、カーペットの隙間に、サウンドの途切れたところに、うずくまり、拗ねた目で、こちらを見ている言葉たちの、首根っこつまみ上げて、ワードの空白にぶちまける、彼らの悲鳴が、ほら、自 ....
テレビの台に、よじ登り
画面の前で「おかあさんといっしょ」を
見ていた3才の周が
ぴょ―――ん
次の瞬間、ケガの防止に備え
台の下にずらしておいた、ソファが
後ろに飛んだちっこ ....
見たことないからって
宇宙人をバカにすんじゃないよ
いくらなんでも
あんな酷い奴と一緒にされたら
優しいETだって
攻撃してくんぞ
砂糖漬けの花びら
そのまま以上に甘い恋だ
信号赤になったの見えても
注意の看板立ってても
苦しいのが好きなの?
耐えられそうにもないところで
みんなギリギリに立ってるのね
「黄色い線の内 ....
日々の道に転がっている
いくつもの…丸石や尖った石
どちらを拾うか問われているが
世の重力に押され、屈む私は
つい、感情に流れ
尖った石を、手にしてしまう。
尖った石を拾いそうにな ....
さいしょの一口
ほおばる咀嚼
甘くて美味しい
時間が迫る
さあ行かなくちゃと
さいごの一口残して鞄に入れる
時間が流れる
忘れる私の時間を取り戻し
ふうとため息
そういえばとぽろりと ....
りんご りんご ふつうのりんご
ふつうの ふつうの どくりんご
りんご りんご ふつうのりんご
てもあしもない どくりんご
りんご りんご ふつうのりんご
ふつうの ふつ ....
坂道沿って並ぶ団地が
天国への階段に見えもする
少女は猫を追いかけて
僕は塾をサボっていた
中途半端な都市開発で
緑散り散りのベッドタウン
TVゲームは流行っていたけど
僕らは空き地 ....
やぎさんの
くさのにおいの
するおちち
ぎゅうにゅうより
こい
ちーずにすれば
おいしい
やぎさんをころして
くう
かっておちちを
のんだりすれば
とてもへい ....
途上の果てに途上が永遠に続く程
過程こそ命だったりするのかもしれない
結果の全てを錆びれた勲章のように刹那の時代に留め
天へ行く虫の息を深呼吸の懐の泉 澄む結びに憧憬の界
今を ....
サラリーマンが命を担保に金を借り
建てた家々の集落
書割のような中流階級
文化を支えたピアノ
音の断片が集落の中を
誇らしげに 恥ずかしげに
歩いていたのは何時のころだったか
口 ....
ポンコツな身体に
多過ぎる情報量
回路は常にオーバーヒートして
壊れたようにこんこんと眠る
君からその
人型の身体を取っ払ってあげる
何ももう君を縛るものはない
意識だけになった君を ....
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