傘の存在しない国の雨の髪
かつて 私は素を求め手を 合わせ
智慧と祈りの谷間で不完全さの完璧を認めてもらう為
老婆の姿に斥力に撥ねる 若気と蒼穹を追いかける青の一筋を
巧みに連ね 貫いた
....
あぁ…
真っ赤なダリアは何処へいったのだろう
空が鳴く
入道雲に誘われて
何処へいったのだろう
姉さま
教えてください
ぼくの紅い花がどこに往ったのか
白い壺に入ってしまっ ....
やさしいうたが好き
哀しい歌は辛くなる
雨のようにぽつぽつと落ちる歌詞と曲
心のなかに水たまりを作って明日の太陽を演出する
彼の歌ったやさしいうたよ
こうしてくるいはじめた歯車を
がんばれ ....
遠い旅先の、見知らぬ街で
風に震える…痩せっぽちで
牙を向く、狼の哀しみ
暗雲に覆われた空を仰いでは
見知らぬ人々の靴音、行き交う
孤独な雑踏の
只中で
今日も独り、立ち尽くす
....
どぶねずみは濡れている
急に降ってきた雨にやられた
それを人が指して笑う
そうやって生きてきて
悲しくも思わずに
ただそうやって生きてきた
低気圧が招くスコールにやられ
人が撒く ....
Sleepy evening
For five minutes;
I was on the brink of
falling asleep.
Three or five times、 ....
あんなに大きかった、かに玉がみんなで食べると小さくなった
ふわふわで黄色くて
とろとろの餡がかかっている
僕の大好きなかに玉
食べると無くなっちゃうんだね
お母さんまた作って
わたしの苦しみは
わたしの苦しみ
あなたには体験できない
あなたの苦しみは
あなたの苦しみ
わたしには体験できない
この世界の美しさは
この世界という美しさ
わたし達は体験でき ....
わずかな時間の中で
何度も
何度も訪れ、もう
その存在を信じることも
できなくなった情景
静かだった場所はそうでなくなり
またすぐに静かな場所に戻
り
誰かがいたことに
気づくの ....
いつだか忘れるくらい昔のことだ
うたたねをしていたやかんは飛び上がった
お尻に大火傷を負い落っこちた
あららお水を入れ忘れた
それにしても駄目なやかんねえ
優しいおばちゃんは呟いた
無茶苦 ....
「暑いよ、暑いよぅ」
振り向けば
声の主はキャベツらしかった
東八通りでおれは
扉が透けた
コインロッカーのようなものに
入れられたキャベツに
助けを求められていた
これが新型 良 ....
Zoo/ありのままで
「突然呼び出してごめんね。」の言葉の後
平日の広い園内を歩き始めた
突然始まった ヒールとスニーカーの追いかけっこ
「私 ゾウが見たいの」
振り返りもしないで
よ ....
目がいたい
頭の右後ろがいたい
関節がいたい
仕事をサボりたい
親を捨てたい
明日の天気が知りたい
過去を知りたい
歌いたい
殴りたい
許されたい
思いたい
忘れたい
目がいた ....
蒼くて暗い水槽で
浮かぶ海月のそのさまは
まるでたましいのようなこと
ふうわりとぷかぷかと
あてどもなくぶらぶらと
行きつく先もわ ....
河原でペッティングしている
高校生の男女が
とても大人に見えたあの頃
俺は世界ウエルター級
チャンピオンになるつもりだった
今は河原でペッティングしている
男女をスマホで撮影する気すら ....
地震が来た
揺れに身をまかせて
目を閉じて
どうしたものかと
逡巡していると
何時の間にか収まっていた
目を閉じたまま移ろいの中で揺れ続ける心をみてみる
この ....
理由のいらない椅子が並ぶ
未明に墜落した紙飛行機の残骸と
食べかけのルーマニア菓子
砂浜の砂の数は
既に数え尽くしてしまった
栞の代わりに挟んだ魚が
静かに発酵して
すべての ....
好きの位を決めたいのだけど
大きさで決めるべきか
重さで決めるべきか
モノサシがないので
見えないので
困難です
見えない空気でも測れるのに
不憫です
好きはとても不憫です ....
言葉がズレてしまった
君が君でなくなった
もうあの時とは違うのさ
君の背中が違って見えて
それはまぁ、そうか
それはまぁ、仕方が無いか
そう思うんだけど
寂しさはやっぱりあって
受 ....
ビニール袋に
丸く尖ったものを
詰めていく。
手のひらは赤く腫れ上がる。
丸く尖ったものは殖えていくばかり。
急いで袋に詰めていく。
やがて袋に丸いものの先で刺した穴が開く。 ....
窓を少し開けて鏡の中を覗き込む
壁と中途半端な景色に私の顔が重なる
「今朝も生きているのだ」と思えば、
、また嫌な気分になる
それはそうと、口を大きく開けて鏡を見るのは勇気がいるのだ ....
紙を破くと朝陽が昇る
新しい日を私は生きる
Thanks alot, dear.
引いては寄せる
寄せては引く
死んでは生きる
生きては死ぬ
■■■
産まれて生きて
事象を体験し
引いては寄せる
寄せては引く
響いては消える
消えては響く
繋がり切れる ....
法の形式を利用して
法の内容を破壊する
このやり方は
どこかで見たことがある
「議会制民主主義の王道を進んでいく…」
立派な言葉を連ねる画面から
腐臭が漂う
腐っている
....
【幸福な魚】
福はあなたのまわりに 居ますか?
幸福のフクですよ。何言ってるのですか?
福は生き物に決まっているじゃあありませんか
なになに幸福が生き物だとしたら
め ....
冷蔵庫のコンデンサと
コンプレッサとが
ご機嫌いかが と適時にささやく
そして そのたびに
卒寿のおひとりさまは
ぴくっとして 暮しの流れに竿をさす
過ぎた四次元の追憶を迫 ....
僕の頭を開けてごらん
中にも僕がいるでしょう
そいつはしかし偽物だ
さあもうひとつ開けてごらん
そこにも僕がいるでしょう
そいつもしかし本物じゃない
どいつもこいつも容れものなんだ
開け ....
人間としての純粋さは
美しすぎる少年のように夭折した
私はそれを補うものとして
社会という書物を解読する意欲に満ちて
純粋なサラリーマンになった
だが純粋なサラリーマンはあっけな ....
朝夕と寒さの残る白樺湖のほとりの美術館で娘と戯れる。
初めて間近に見る大きな影絵は色鮮やかに娘の眼前に聳え立つ。
後往く月この戯れが続くのだろう。
残された日々はあまりにも短く感じる ....
わかってますわたし毎日
累 <………
塁 <どっかーん
なんですけど外から見たら
るい <………
るい <どっかーん
なんですから! ....
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