私は昔家に帰るとすぐに寝ていた
高校生の頃だった
学校から帰ってきて そして
疲れた体でフトンに入るとよく眠れた
雨戸を閉めたこともある
窓に西日が沈んでいく部屋
私は 寝ても何の ....
小さな町のはずれで
旅人は力つきて倒れ
そのまま動けなくなった
かれこれずっと
なにも食べておらず
水も一滴も飲んでいなかった
町の空気は乾いていて埃っぽく
川も干からびていたし
....
夜に思い出すことを
朝起きると忘れている
白い紙の上でダンスをする二人
余白は広がり続ける
指差す方へ
頭を向けて僕らは回転していく
ステップに次ぐステップ
夢の ....
テブに天才はいない
何故ならデブは
何かをやっている時間よりも
食っている時間の方が
明らかに長い
食を犠牲にしてまで
何かに熱中することがない
そこにある発見より
王将のセットメニュ ....
グチュグチュに膿んだ
貴女のお尻の出来物に
口を押し付けて
チュバチュバ吸うと
膿が口の中に広がって
うっ、となったので
吐き出そうかとも
思ったけれど
これだって
貴女の一部には違 ....
日本語は罵倒語の少ない言語、だというが
今も私の内をぐるぐると
巡り巡って血肉となった
汚い、汚い、言葉の数を
数えてみたならそんなこと
きっと言えぬに違いない。
生 ....
片道のキップ
行き先は知らない
窓の外あっという間に流れて
急いでなんかないのにね
行きたいところなんてなくても
進まないわけにもいかないから
必死で景色を追いかけるよ
幻みたいに消 ....
赤、白、ピンクのツツジ
青い空
白い日傘
母は日傘をくるりと回しながら
私を日陰に入れようとする
真っ黒に日焼けした幼い私は
傘の影から飛び出して
「そんなの、必要ないよ!」
....
下総台地の片隅で
遠く筑波の山なみを窺う
古来東国の歌垣は
いま離陸する輸送機の
後方彼方に鎮座する山
男体山に女体山
周辺に遮る山もなく
関東平野の中央に
香取の海を睥睨して
ほん ....
戻ってくるはずだったブーメラン
マカロニの穴に苦手な野菜詰められている
長渕剛っぽく唄うことで長い校歌を乗り切る
木漏れ日みどり映え
そそぐひかりの束
だれが僕を
貴方をあたためる
この世に
春をつれて
いずれつれ去る
僕を
貴方を
塵ひとつ残さず
忘れる人さえ
いなくなっても
....
ぼくたちはまわりつづける
無声映画のように
ぼくたちはまわりつづける
寂れたメリーゴーランドのように
ぼくたちはまわりつづける
止まらない世界のスピードに
ぼくたちはまわりつづ ....
あなたは今
森の中にいます
薄暗く
湿った空気の中
どこかほこりっぽく
うまく息ができません
枝を折りながら
ぬかるんだ靴を前へ 前へ
あなたは今
森の中にいます
....
どんな女の子にも
あなたに似ている部分のひとつやふたつ
探そうと思えばいくらでも探し出せる
ローソンで目が合った
母親に連れられた中学生
あなたにそっくりだったよ
初めて出会ったとき
....
残念、今日はどこへもいきたくない気分なのにリニューアルオープン大わらわなあなたとわたし休日特快でスイスイたちがわらの合戦グウグウたちながらの八県スヤスヤねれるほどに眠たくって名字が同じでメガネが同じで ....
私は24年間ここにいますが
まだ生まれていません
横たわるものと
立ちつくすもののあいだの霧
とどまるもの
落ちるもの
波のない海に
輪をつくるもの
空を追うつぼみ
変わりゆくものから痛みは去らない
口の内にあ ....
3歳くらいの子供がキラキラした目を
こちらに向ける
向けられているのは
僕ではなくて、
隣でただずむ
僕の犬で
(4歳のバーニーズマウンテン。
メス。)
彼女は何だか困ったなぁと
芝 ....
時が経っても たぶんきみはきみのままで
あたしは ラッシュの人波に流されて溺れて
年老いた患者の愚痴を聞きながら
磨り減って 川下の石みたいに 丸くなる
そうして彩色されていく
....
メールを待つだけの時間
もうすぐいつものような夕焼けになる
飛んでる電波も焼かれるのかな
安い車と汚れた靴で
どこまでも行こう
言葉なんてなくても
シティポップで今日は行こうよ
....
カンパネッラ、君は今頃、
あの青白く光る星の裏側を、
旅している頃でしょうか
そこから見ればこの星で、
炭酸ガスの割合や、窒素や燐の配合や
地割れや雪崩や日照りに寒さ、おお ....
花見の客もいなくなった公園に
八重桜が ぽつり
月夜に ぽつり
夏のもやだ
出会った夜
思い出のよう
長い髪にも
月を探すよ
一夜かぎり
夢がさめても
昔の華やかな
カーニバル
夏のもやだ
出会っ ....
わたし何をしても上手くいかない毎日
君は何をしても上手くやってるように見えた
ひとり 帰り道に 思い出すことは
いつも君が僕に教えてくれた 言葉
風がなびく
空は青く わたしは
まだ ....
大切なことよりもっと大切なことをゴミのように廃棄しながら
僕らは国道を突き抜けては風景を浪費しました
行動に対しては成果が次々と返され労働に対しては報酬が返され
今人生の一つの舞台が ....
眠りに落ちる前に君のことを考えていた
この部屋を出ていってもう二度と戻ってこなかったもののことを
僕たちの窓の外にはいつでも夏の青い空があって
そこには輪郭の濃い白い雲がただ浮かんでいた
君は ....
公園の遊具が拘束を解かれ
子供たちを纏い始めると
桜は突然咲くのだ
短い季節に燃え上るいのち
追いかけてはみるものの追いつけず
去り往く姿 あっというま
廻り来る姿 あっというま
あっ ....
歯茎がいたい
寒いとき耳がいたいみたいにいたい
胸もいたい
背中もいたい
前兆だ
心臓がとまりそうだ
手をかえ品をかえ死の恐怖を与えようとしている
だれが?
....
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