待ってる待たれてる
いつも雨の下というわけにもいかない
会えても会えなくても
変わらないものなんてない
私たちはたがいの
重力でだけ惹かれ合って
ボードゲームの駒みたいに
そ ....
人一人が到達できる地点はどう頑張っても限界がある
だから古人の知恵は無視できないのだ
姉はぼくにそう言い聞かせて本を閉じた
たしかにどの分野であれ成功する者は
古典に対して少な ....
疾走していくドープドープ
前髪ぱっつんと衝動は鋏の気まぐれ
紫の海の中でスモーキンビリー
片足だけ置いて旅立ちのジュークボックス
塗り潰しただけの似顔絵
君とあちら側でエンカウント
....
月が哭いている。
明日は嵐になるという。
茜色の感情だけが、夜に紛れることが出来ずに怯えている。
藍色は相変わらず。そういうことにだけは巧みに生きていける。
哀しみを通り過ぎた虚し ....
粥を含んだ口元。
生きる事をかみ締めるかのように
ゆっくりと唇が動く。
とろとろに煮込んだ粥は味付けも無く
米の甘みが弱った体に優しい。
おわん半分に残した粥を下げたとき
父は ....
昨日咲いた向日葵を見上げると
笑顔で眺める父が居る。
(お父さん、お父さん。今年の向日葵はいつも以上に大輪になりました。)
「小さくて、元気が無いのかな?」という一言が効いたのでしょ ....
いつまでたっても
つかまえられない人
何の疑問も抱かない
疑問を抱かない人に
疑問を投げかけても無駄
あなたは太陽と同じ
明るく熱く世界を照らし
エネルギーを爆発させ続け
....
薄汚れた右手で意味の無い言葉を書き連ねている。
B4の紙が深夜を迎える前に、僕はそれを突き破るだろう。
柔らかな筆先は優しさだ。
優しさが描き出すものが、いつだって優しいはずはないんだって、僕は ....
夜が来て
少し気が楽になった
今日が終わるからじゃなく
明日が始まるからじゃなく
私が夜の住人だからだ
しょうがなく付き合うフリ
したけれど
ホントは
誘ってもらってうれしかった
窓を開けると
思いのほか
風が強くて
帽子が飛んで行ってしまいそうだ
海と空が
あんなに近い
....
赤ちゃんの匂い 柔らかい肌の匂い
ふわふわの肌着の匂い あたたかいホッペの匂い
新生児のウンチは 美しいきいろ
お日様の下でひなたぼっこした後の
どんな高価な石鹸の匂いよりも
甘くて 柔らか ....
何故今オナニーについて
書こうとしているのか?
何故なら
今オナニーを終えたばかりで
清々しさと虚しさの
入り交じった感情を
もて余しているからだ
ちなみに
手は洗ったので
キレ ....
雨が強くなり始めた頃傘も差さずに泣いていたのは
怯える事を忘れかけていた少女の遊び
似合わない化粧と行くあてもない二本の素足が生を感じている
泥がはね、ワンピースも下着も先程までカールをしていた ....
あなた若しくは私が
何故今そのことについて
書かなければならないのか
あなた若しくは私が
必然と感じて書いたものが
読む人にとっては
全くそう思えない
あなた若しくは私が
読む人にとっ ....
最後の瞬間
かける言葉は無かった。
ただ
流されるがままに
「ありがとうございました。」と
言っただけ。
「お父さん死ぬな!!!」と
耳元で叫んだ人の話を聞いていたのだが
....
今朝 浅い眠りから目覚めると
私のとなりで 私が死んでいた
汗ばんだ肉体
ずいぶんと後味の悪い覚醒だった
白墨で書いた 黒板の文字
この癖のある字は 英語教師Nの字だ
仲間はずれにされ ....
アルコールが私を蝕む
全ての物事が愉快に思え
硬い表情が解かれる
脳内はぐるぐる回り
身体はふわふわと弄ばれる
朝から空けたその缶は
もはや何本目かさえ忘れた
一時の快楽を覚えた ....
封筒の端をハサミの片方で割いて
中身を確認すると
手紙の束が入っていました
一枚一枚丁寧にさくさく切っていくと
文字の欠片だけが残りました
あとはノリと台紙があれば
なんだって盗めそうなく ....
マグロを入れる冷凍庫のように冷たかった
迷い込んだのだ
ここにはなにもないよ
男の肺は空洞になっていて、
向こう側が見えた
空虚、不毛、寒さ、
誰も生きていけない
どうし ....
重力を入れたポットが
加速しないように
減速しすぎないように
飛んでる
月は火星のように赤く溶け始めて
人のいない地球は緑色だった
空が消えて海が浮かび
サテライトの寿命が点滅す ....
ミニバンをドライブインに停めた
好きなものを食べなさいと言った
電話してくるからと席を離れ
子供たちを捨てて逃げた
ドアを閉めると大きな音がした
ハンドルを握る手が震えた
もっと離れた ....
私の
右のてのひら
左のてのひら
載っているのは
目に見えるものばかりではない
見えないけれども
無力でもないそれらは
良いものとは限らず
悪いものとも限らない
間違えて捨て
間違 ....
コウノトリが
光りを運んできてはじまる一日は
約束に満ちている
四丁目への福音
聞いてほしい
聴いているよ
ほほ笑みの爆ぜる音が
煤けた下町に響き渡る/わたしは
泣いているビル ....
ふつうってなんだろう
格差ってなんだろう
おかねってなんだろう
傷つけたらいけないよ
おどしたらいけないよ
どうでもいいことだよ
傷つけたらいけないよ
....
くたびれた我が身に
赤い旗がいくつも立つ
宣告は容赦なくて不要物に
なる日もとおくはない
息子達のために生きているつもりでも
やつらからはなんの音信もなくて
CSN&Y
ぼくたち ....
最後は風が吹いたとさ
なんにもないよな一日に
だあれもいない丘の上
さみしい人もいない町
焼けた野原に草が生え
雲ひとつない青空に
ひまわり一輪 天仰ぎ
あなたは、ぼくじゃない
ぼくは、あなたじゃない
でも、わかりあえないわけじゃない
悲しいから
きっと笑うのです
口を開けて笑うのです
けらけら けらけら
こんな感じに
さながらそれは滑稽で
死にたくなる衝動を
少しねじ曲げていて
世間からずれていたとしても
....
私は今日も渋谷にいた
スクランブル交差点の人混みに紛れていた
疲れているときは ただそうすることだけが
私自身を確かにする
今日 友人は予定があるのでいなかった
私はドトールコーヒー ....
(この密室の中に)
(メモを残すから)
(いつか見付かってほしい)
(短い言葉しか書けないけど)
−・−・−・−・−
密室の中で
白骨化した遺体の書き残したメモ帳
そんな不吉な
メモを ....
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