風穴に揺れる緑のハンケチをわずかにひねり風を流す
口元を濡らした朝
チェスのオープニングに
苛立ちながら
不味いコーヒーを口に含む
朝からセントラルパークの
群衆を惹き付けるだけの
気力が沸き起こらない
相手のGMは
シシリアンディフェンスで
....
裏通りの汚れた酒場の階段で
少女が泣いてる
馬鹿みたいな拳銃を下げた警官に
殴られた左瞼を腫らして
「断らずに寝ればよかったんだ」
「そんなことしたら赤ちゃんが死んじゃう」
「死なない ....
?
どこに いるの あなたのこころ
捜せだせない
終わってしまった かなしみは
遠くへと 放って しまいたい
どんなに 呼びかけても
帰るものはない
でも それで ....
ある日ある時
何の前触れもなく
ふとした拍子に
感情が高まり 荒れ狂い
真っ赤な熱い液体を噴き出す
それが私の血液だと知る
人々は真っ黒な闇を粉塵と呼んで
それに困り果てる
....
気付くと宙に
まばゆく浮かぶ
私の組織
私ではないうた
すぐに終わる
終わらないうた
空をゆくもの
空はおるもの
空をゆく空
空おりる空
とどま ....
お願いなので
ハクビシンくんに
罪を着せないで下さい
似ているからって
アライグマもダメです
レッサーパンダなら
人気者で
思い上がっているので
良いです
水牛の角をしゃぶりあげる農夫
爪の間で黒く光る唾液で
乱雑な本棚に覗く
オイルライターの火を消してる
腐った出来損ないだけが乗れる
朝晩三本のバスに揺られる俺はそれを見てた
膝 ....
僕と友達は
今日街を二人で歩くんだ
僕と友達は
お互い憎しみ合ってて
気をつけろ!
二人でそれぞれ
錆びたナイフを脇腹に突き刺し合ってる
そのうち腐るものを買い込んで
....
あなたが生きている間に空が晴れるといい
人々は曇り空に気球を打ち上げた
言葉を傘にせずとも歩いていけるように
三日月の夜に出来ないことを
一つづつあげていく会議
私が抜けだしたことも
この世界にその答えも
わからないままできっと
今夜も眠ることなく続いている
発情期に全てをおいてきた
焦げた ....
肩胛骨の軋む音が伝うたびに、背なのうぶ毛の震えに耳を澄ましては、
はね、がめりめりと肉を突き破り産まれてくる様を、夢想して射精へと至る。
手を抜けば死に体となりて、こうべを垂れるのみでよい ....
風が吹き寄せる
この今を追いやるようにして
佇むことしかできないまま
耳を澄まして 目を閉じて あの頃を思い浮かべる
かけがえのないことだった
離れてから気づく感慨は
あり ....
月灯かりの静寂な夜
心を決めて文を書く
ポストに入れる瞬間
手を離れる感触が
揺らめく光の波のよう
防波堤を飛び越える
後悔と期待の波
一瞬で流れ去る
跳ねる。狂わすように精密なリズムで、拿捕。
わくわくするよに踊るような混沌を混ぜ合わせたなら、
騙し絵みたいな階段で、ついらく、していくことを誰かが池を賑わす魚みたいに呼んだ。
なぁ群青色よ ....
いっとき
誰かをおもい
泣いたとしても
朝が来れば
人は顔を洗い
食事をし
読みかけの本の頁を開く
晴れていれば
陽を浴びに出かけ
つばめが巣立てば
ほほえむでしょう
四葉のクロ ....
配達中にラジオで聴いた
でんでんむしを歌うあいだしょうこ
WIINKのあの娘だとおもった
つのだせやりだせあたまだせ
でんでんむしが言うには
そんなのわかってる
あんたこそ元気 ....
春は、夜の空気が生ぬるくまるで質量を持っているかのように、
我々の膝やその裏を撫ぜてくるので私の撫でられ慣れてない膝はいつも行き場をなくすのである。
持て余す膝。どことなくよそよそしく、ま ....
部屋を汚してしまうからって
こんな変な服を着せられて
助けてください
誰か助けてください
おトイレに行かせて下さい
お願いです
誰かお願いです
この服を取り外して
私を
おト ....
情婦と味噌汁の具の話をした
善良な心と慎ましい暮らし
娘の生育を慮る燕の如き思惟を以て
韓国旅行するのだと4〜5万円で買える夢を語った
私はただただ頷いた
平日のフレンチレストランでは
....
労働は肌を包む空気のようで
人はみな労働を肌呼吸する
人間のホメオスタシスを保つための労働
人間の心身の均衡を保つため
労働はいつも人間の生理を助ける
だが労働は微酸性
余りに ....
目が覚めた時に触れた
手の先がジンと痺れていた理由は
握った力が強すぎていたからなのか
心地よい鈍痛に包まれて
寝息を聞いている朝
無言のまま身体ごと引き寄せては
暑さのせいなのか
....
僕はさようならに殺された
眠りでもない、目覚めでもない、そんな状態がもう幾時間か続いていて、その間何をするでもなかった、ただ座椅子に背をもたせて脚を投げ出し、わずかに上を向いて壁と天井の継目のところ ....
雨の日が、迎えにやってきた
長靴も傘もカッパもなくて、雨の日に失礼なことをした
みんなは、赤とか青とか黄色とかそんなのになっていった
それで帰っていった
僕には鍵があって、それ ....
グッドモーニング トゥー オール
ねぇきみって、って言うきみって誰のことだい
正直者の花が裂けている
アンラッキーとでも呼べばいいの、きっとあなたもそう
宇宙の前に正座してごらんよ
....
藤は支えが欲しかった
己が生きて行くための
桜は藤を必要としなかった
だが支える力は持っていた
今では一本の木のように
鬱蒼と密にからみ合うが
異なる性を持つもの同士
時を違 ....
白骨死体と言っても
完全に白骨化していれば
もはや化学物質の集合体なので
正直気分的にかなり楽なのは
否定しようもないが
身が残っていたりすると
それがちょびっとであっても
引いてしまう ....
無表情の酒に支えられ集中治療室
水より安い酒を友としている
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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