今日を捨てる人に
終わらない明日をあげよう
まあ、あっという間と言うか
もともと才能があったんですね
いつ実行するかだけの問題で
たまたま、タイミングが
合ったということです
普通のことです
それでもビリが大学合格したなんて
....
たとえばある種の硝子を隔てて
見つめても そこには世の冷たい写しと
見飽きた己の顏しか見いだせないのだが
硝子の向こう 不可知な領域からは
こちらの姿が逐一観察できるように
ひと筋の時の ....
「ねぇ なんで喋れないの?」
染めたこともないのだろう
黒髪に浮かぶ 天使の輪が揺れて
不思議そうに彼女が私を見た
ほんの気紛れだった
クラスメイトの誰とも関わらず
自分の ....
どこまでも高く
伸ばした指先に触れる
刹那の瞬きは
永遠に似ている
掌から足の先まで
私の小さな宇宙を
射抜くには余りある
輝きの奔流を一身に受け
まだ見ぬその向こう側へと
....
すべての昨日が置き去りだ
剥いだ蒲団は生暖かい
申し訳ないではない
悔しいではない
可哀想ではない
申し訳ないしかない
悔しいしかない
可哀想しかない
言葉の生む貧しさよ
....
かけるにはまるい枠がふたつほど必要です
わくわくないとお目こぼし落ちこぼれる体
だから決して眼鏡をひらいてはなりません
めがね
めがわ。
めが。わ
め。がわ
ぬがわ
一つ、まる ....
屋上の鍵を開けてほしい。
それはどこでもよくって、たとえば学校、病院、あるいは都会、夜の空。
どこでもいいから、逃がしてほしかった。
青春とか、出来合いの言葉でなぐさめないで、あなたの情熱で、思 ....
顔 鏡に映った自分の顔
腫れぼったく目が赤い
二日酔いの
こんな時間に起きた
己の欲望に負けた人間の顔
若いころは内面が空虚で空虚で
見てくれで勝負するしかなかった
から小奇麗にして ....
足元が覚束ない
上からも下からも
鋭く冷えた光が照り
つけ
涙があまりにも直線的に流れてくる
その必要はないのに
空気はとてもきれいだ
何も犠牲にする必要はない
薄暗い天井が
安 ....
狭い横丁の
ひしゃげた道路標識が
ともすれば我々だったかもしれない
食道の内壁を滑るような時間を生きて
人目を避けながら 遠い未来を思っていた
「仲良くさせていただいているけど、友達ではない」
言わなければよかった
後悔ばかり胸に残り
詩にもならねえ
ダンゴムシが数匹いる
足元ので猫がないているのだ
マンホールの下
水を吸って黒くなる雨の音が
傘から漏れて
地下に流れていく川の
どこへ続くのかを僕は知らない
....
ひとが死んだら星になって見守ってくれる
厨二病的だがそれでもいい なんでもいい
死んだ彼女が部屋のどこかで見てる
そう思うとなんか格好付けてしまう可笑しさ
厨二病的な喪失感は骨組が適当 ....
議長!
真行寺君
女子高生の夏服を
タンクトップにする法案は
余りにも独善的かつ
男性目線過ぎで
絶対に認める訳にはいきません!
「早く質問しろよ!」
なんだ、その言い ....
ちいさな
とてもちいさな
水滴が
星をちりばめた環のように輝く
ちょうど空になるところに
蜘蛛が
浮いている
ため息が
ふうわり、ふわり
糸をゆらす、と、
おおくの補色たちは
....
日本の憲法に
戦争の放棄と戦力の不保持を
盛り込んだのはアメリカだ
二度と戦争をできない憲法にすれば
永久に占領することができるからと
なのに戦争放棄は世界遺産だと
アメリカに合掌する日本 ....
アリスの部屋にはたくさん引き出しがありました
引き出しにはお菓子の家の入ってる引き出しや風邪をひいたときの気持ちが入ってるのやあじさい畑が入ってるのや牛乳瓶のどんよりした透明が入ってるのや走って ....
子ども扱いしないでよと、と喚いた後で覚えたばかりの拙いマスターベーションを
見せつけたあたしは相変わらず。明日せかいが終わるなら一人で死なずに済むから
きっと幸せだわ、なんて痛々しいにもほどがある ....
つい口から出てしまう
めんどくさい
通勤が2時間で めんどくさい
午前中から会議で めんどくさい
午後来客ありで めんどくさい
アフター5食事誘われ めんどくさい
....
「なんしてんねん?」
「さぼってんねん。」
答えた少女は、まるでトマトのようだった
屋上には風が吹いていて、6月は晴着の上から合羽を纏った
水色と混ざり合った少女は、何者でもなく
....
あれおれごみいかかそっかそっか
うははぐあh
うははぐは
おれにとってはきみやあのこはとるにたらない
きみやあのこにとってはおれはべつにごみかそれいか
うははぐは
うあhあはぐはぐhあ
....
最初は満ち足りてた人生も
時間と共に劣化していく
命はナマモノ
お早めにお召し上がり下さい
酒と煙草と快楽に溺れ
一時の幸福と引き換えに
抜け落ちていく何か
スカスカの脳味噌と頭髪
....
指はきれいなの?
と少女は言った。
お父さんに悪いわ
とも彼女は言った。
少年はなにも応えず
黙々と
決められた作業をつづけた。
闇のなか 荒々しく誰かの逃げ去る足音がした。
....
晴れやかな日々
暑くも寒くもない気候が
活動的にさせる
初夏という言葉の響きが好き
心地良い風が吹き抜ける
新緑が眩い
陽射しを浴びて踊る
葉が生き生きしている
散歩して自 ....
職業は会社員
仕事は数字を殺すこと
会社に入るまで知らなかった
仕事は数字を作ることだと思っていた
ところがそれは間違いで
一年の始まりにはすでに数字が
月の始まりにもやっぱり数字が
山 ....
湖岸に立つ私に風は爽やかで
静寂の中に鳥たちの声が聴こえる。
靄のかかった湖面から小枝が屹立する情景は
私に生命力の尊さを教えてくれる。
静かに歩み寄る初夏の足音に耳をすませ ....
レンズ越し
姿が観たいと願いつつ
何気に覗いた骨壷が
夕日に染まって
血を流す。
裏切りは
地の果てへといずれ続く
人のいない棺
花々でいっぱいだけれど
人間が不在である
次々とメロディーを殺戮していく
華やかな波動
私は人を裏切ったことが
愛する人 ....
寝起きの
かすれた視界でも
はっきりと片腕が
太いのがわかった
昨日
止血したせいかと思う
腕をまっすぐ上げよう
治るかもしれない
すると
タクシーが止まってしまう
横 ....
1621 1622 1623 1624 1625 1626 1627 1628 1629 1630 1631 1632 1633 1634 1635 1636 1637 1638 1639 1640 1641 1642 1643 1644 1645 1646 1647 1648 1649 1650 1651 1652 1653 1654 1655 1656 1657 1658 1659 1660 1661
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.38sec.