みどり色の風に 恋をして
いつまでも どこまでも
歩いていけそうな 気がしていた
かなしみの色は 空のいろ
はるか遠くに 流れゆく雲は
やがて 消えてしまうでしょう
あてものな ....
黒い森包む静謐
包む深淵に踏み沈み
朦朧と憧れ辿る境の途
溶け消え逝く恍惚迷妄、
抑え抑え。
真夜中、終電逃してて、窓辺にふいにうかんだ顔、
なんだかもう、流れていってしまいそう、ごめんね。
切りとってみていたい、街あかり、ぼやけた雨の真ん中を、
すこし行きすぎてます、降ろしてください、 ....
おまえを四つん這いにして
全部開けっ広げて
しげしげ観察してやる
においも嗅いでやる
舌を押し込んで
蜜を啜ってやる
おまえが達するまで
繰返し、繰返し
やってやる
ちょっと休憩 ....
窓の外は夕焼けだった
西の空が燃えてしまうのじゃないかと
男は本気で心配をした
世界が端から燃えてゆくなら
何を持って逃げようか
あの手紙
あの写真
あの画集
あの女
一体どこへ逃げ ....
日曜は嫌だ
退屈だし切なくなるし
他の曜日と違って色もないし
日曜は嫌だ
かぎられた空間で
いびつな自分が
腕を伸ばそうとしている
何かを食べる。
咀嚼する。
ばりばり、
見えない何かは消えていく。
(求めてはいけないよ、自然にかえればいい。)
そう肩を撫でられても、
わたしは雑踏の海を
溺れながら ....
子どもがDSで
毎日戦っている
飽きることなくひたすらに
人は戦うのが好きなんだ
戦いがなくならない理由が
これだと思った
しかし子どもは
ゲームソフトに一喜一憂しない
どうもゲー ....
『sunset』
行き道より重い足取りで歩く帰り道
オレンジの陽だまりが緊張した心を溶かして
雪解け水のように冷たい涙が流れた
失敗だらけ いいところなしの僕にさえ彼女は頬を寄せて ....
白いサプリメントが必要だ
まともじゃやっていられない
深夜、記憶がなくなって
いつの間にか
コンビニレジ待ち3番目のお客様に
なっていたって
強引に1番目のお客様になっていなければいい ....
楽しいだろうに 悲しいだろうに
うに のほうに気をとられ
うつぶせに組み敷かれ
どじょうのような目ーしながら
砂利のここちを確かめる
右の頬ー 左の頬ー 右の頬ー せわしなく
....
雨粒が小さな花を咲かせては
微かな匂いとともに散っていく
この瞬時の花々は
大地のてのひらに握られ
次々と貴重な命を失っていく
これは供犠であろう
あるいは祭儀であろう
今日 ....
移り気な紫陽花はぼくに語りかける
耳をそばだて聴いてみると
かすかに聴こえるけど
何を言っているのかわからない
紫陽花は黙っているが心地よい
語らずとも
ぼくはきみをみているのだか ....
ロボットに生殖機能はあるのでしょうか
ロボットは
無性生殖なのでしょうか
有性生殖なのでしょうか
それとも
ロボットは増殖しないのでしょうか
もしも増殖しないとしたら
一つの絶対 ....
見る気も起らぬ走馬灯
愛 あまりに静かな断末魔
涙でにじんだ蜃気楼
登れなかった摩天楼
手伸ばせど 消えにし桃源郷
二人の日々は絵空事
私はもともと根無草
気付けばいつでも袋小路
無限 ....
たずねてもいないのに
自分のことや 他人のこと
ババババーッと しゃべりまくる人
そんな人が 機関銃の弾切れみたいに
一瞬 静かになったとき
その口元から もれる煙を
ぼーっと見るのが、好 ....
今何処にいるの
今なに考えてるの
今私の写真見た
今あなたの写真みてる
今何処にいて 何考えてるの
あなたは・・・
ルールを写真に撮る
それをまた写真に撮られる
西日本一の鮨屋で待ち合わせをする
そんなのだれの舌が決めたんだ
拍手にぼくは押し出される
馴れ馴れしいざわめきがぼくを包む
....
全国の書店の全書籍から
結末だけが盗まれた
物語が佳境を迎える直前
そこから最後までの頁がすべて盗まれていた
ある物語は、主人公の恋が結末を迎える手前で
ある物語は、少年少女の夢が叶 ....
バギー
朝早く起き
幼児の世話
三十年過ぎ去った
食事がすみ
妻が看護師の仕事に
これからのわたしの伝道生活
バギーに子を乗せ
待っていると
山口姉妹が大型の
車で
....
年金貰って
クソ詩なんか書いて
遊び呆けながら
いつまでも
生き続けようと
考えているじじいを殺害して
預金を奪って
恵まれない子供たちに
文房具を配ろうと考えた
ちびっこハウス出身 ....
くろい満月が
手のひらに浮かんでいる
あたしの腕はあなだらけだ
あなのうえを歩いている
面接にいくまえに
立ち寄ったスターバックスの
本日の珈琲の黒いあなに
あたしはすいこ ....
壁に穿たれた
美しい釘のそばで
うしなった言葉を私たちは捜す
古臭い絵には茂みが描かれている
垂れ耳の犬のながす 白く長いよだれ
蒸発しそこなった昨日の雨は
道路の上で
小さな鏡になり
今日を映している
赤犬がうわずみを飲むたびに
現れるさざ波は
やがて左岸に消える
わたしは
人生において しそこなったことの
....
先輩!吉田先輩!
「ん?」
ボカッ バサッ
ハア、ハア、ハア、
思い切って告白します
あたし、吉田先輩のこと
ずっとハンマーで殴りたいと
思っていたんです
言っちゃった ....
「生きて 在る」 ということを想えば
やはり不完全だ
「生きて 在る」 ただそれだけでは
感じ 考え こうして思念で交信する以外
何もできることはない
私たちはどんな姿をしているのか
....
いつものように電車に乗った私は
日差しを見ていた
未来の約束されていない
この街が過ぎていくということを
刃で
切った左手
痛みが、
手から背中
脳髄に達するまでの
みじかい時間
はじめて、
檸檬の酸っぱさを
知った。
左目がつぶれていく
顔が崩れそうになる味
....
あなたを焼く炎は
煙さえ立てることなく
空に消えて
後には
黒枠の中で
ほほえむあなただけが
残っている
空に
光りの砂
さざめき
大地に広がる
夏草の波
....
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