置き去りの人類
何で生まれたのかはわからない
その引き換えに死を知りながら
子供をつくる
遺伝子の法則はわかるが
死を給える行為とは
如何なものだろうか
死をつくるのは私たちにあ ....
スローモーション
グラデーション
インビテーション
ファインモーション
イラストレーション
ワンダイレクション
ション ション探して
フラストレーション
詩人たちはとしをとって
もうあまりうたわなくなった
すばらしいいくつもの詩集はとじられたまま
本棚にじっとすわっていた
それからもまた時間がたって
詩人たちはますます黙したまま
だんだ ....
混沌の匂いのなかでの異臭を聞きながら
全てを満たす街
わたしは此処で生まれ
多分ここで死ぬのだろう
この街の匂いを聞きながらきっと彷徨う
混沌の魅力の中に
すずろに歩く
....
あの日からずっと、
空のゆくえを探している。
鏡のまえで
呪文のように
六文字を唱えただけで
空 ....
私が死ぬ時
はじめて言葉は息を吹きかえすだろう
私が言葉に命を捧げる時
はじめて言葉はよみがえるだろう
私の身体が消滅する時
はじめて言葉は受肉するだろう
書けないなら
書けないと書かね ....
別れた妻は電話口で泣いていた
哀しみをつづりたくて
詩の扉を開いてみた
ドーナツショップにゃ
色んな平凡さがパクパクしていた
俺もパクパクしていた
ありきたりなキャラとして
ドーナツ ....
マスオさんが
海山商事の売上金から
1518億円を着服して
逮捕された
磯野家(フグ田家)の生活が
この頃やけに
派手になったことを不審に思った
同僚のアナゴさんが告発したらしい
....
きらきらと
ひかる星たちかくしもち
きみは泣く
ちからのかぎり
きみは泣く
まっすぐに
ひたむきに
た ....
フリーマーケットにはまさかフリーダムは売ってはいないが
団地の夏祭りのフリマに無職の37歳
嫁に食わしてもらっている松岡君と出店することにした
家に眠っている書籍が主体で
売り上げの半分は ....
この乾き。夏の、
とっくに過ぎ去った逃げ水が
ひとり影法師を探す
刻印のある手紙についておもう
頭痛が呼び覚ます記憶
思い出すことも忘れることも
間違いのように、車窓の
....
濁りを澄ました
女性の立ち話が さざ波を打っている
梅雨明けの 蝉しぐれのなかから
近くの広場からは 時を忘れて
わらべの甲高い嬌声 ....
触れている
触れている
触れたいものなどないというのに
扉は閉まる
扉は閉まる
ずっとずっと遠くまで
径は離れる
離れゆく
離れるたびに白くなる
....
――D.K.へ
あなたは穏やかな光の輪を、都市の人々の瞳の裏側から見つけ出しては、一つ一つ連ねて一冊の純粋な本を作った。始まりも終わりもない劇のクライマックスで、錯綜し ....
人生はナックルボール
おれは打ち返す
ライトスタンドの神さまへ
僕にとって今最も重要なイメージは、暗い星空の中を真っ直ぐにふわりと落ちてゆく灰白のクジラの死骸です。胸鰭は空気に押されて持ち上がり、細かな屑をその身から剥離させながら、そうしてそれらの屑よりほんの少し ....
馴らされた日々に漂ってくる
なにげないコーヒーの匂いに
ふっと 救われるときがあるのだ
どんな舟も決して満たすことのなかった
完全な航海を ゆっくりとわたしは開始する
宇宙を辷るひとつの ....
夜
美しい言葉が沈む
星と大地に包まれ風が息を潜める
人は時間を持たない光になる
あると言うことは生きていると言うことだ
風も大地も水も
いのちは時間を持たない光になる
蝉の鳴声があらゆる方向から聞こえてくる。
土用の丑の日とかいう頃になると毎年同じことを考える。
蝉は1年とか、3年、5年、あるいは17年、
土の中にいる種がいて、ほとんど同時に地上に出て ....
誰も言わなかったことがある。
私を食べたいと。
けれどもあの、
煙草で黄ばんだ刃は
少しずつ私の頭に浸透した。
そうして私に似合わな ....
股関節にくるまれた
まるい歩みが
つや消しの宇宙に
冷却する。
(恥ずかしげ、に
船賃六文
、なんて
いまどき
、ないから。
(百五十円、でどう? 船頭さん
二年まえに ....
あつい夜
きみはかんたんに
きみを脱いだ
なにも覚えていられないくらい
美しい夢が終わって
抜けがらとぼくは朝を迎える
そうしたらもう
どっちが思い出なのかわからなくなっているん ....
アイツの頭に
火災報知器とサイレンを着けて
戦火の海に投げ入れてやれ
砲弾の雨のなか
ピーピーウォンウォン鳴らしながら
逃げ惑うアイツを
腹抱えて笑ってやらあ
Mが、優しかっ ....
わたしたちがあんまりゆっくり歩いたので
街はどろどろに溶けてしまった
間にあわなかったね
でもべつによかった
まだ潮や空はのこっていて
わたしたちはもっていたパンにそれをつけて ....
想いを切り刻んで 記憶は泣く
スマートホンもデジタルカメラも 人の目に映らなかった頃
思い出を自販機で買い取った彼女の空は
空白のまま歳月を渡る
数年前傍にいたはずの笑顔は カラカラに ....
穴を二つ穿ちます
そこには明らかに風が吹き始めます
黒く二つ塗ります
そこにはぼんやりと意思があるように見えます
背景から切り出したところで
モチーフが現れます
背景から見つけ ....
赤い火を見つめながら、暗い夜のことを思うだろう、濁流のような呑気な日常に飲み込まれ息も絶えだえ、そして訪れた僅かな休息の前の静かな真夜中には、騒がしい自分の心が ....
伝えんとする意志が世界をきりとるとき
言葉が生まれるのかもしれない
飲みにさそった結婚前のきみに
きちんとこれからのぼくの計画を話そうと
想ったがなにもなかった
あなたの推薦をうけな ....
花火シーズンがやって来る
海岸沿いに住む人間にとっては
いつにも増して
頭の悪そうな若者や
ギャーギャーうるさいガキを引き連れた
馬鹿家族が
至るところから集まって来て
電車は満員
....
あたためる
凍えた心
あらためる
歪んだ夜
ほとばしる
今現在
先走る
未来予想
いくつもの
思いの片々
いつくしむ
世の端々まで
いのちの選択 ....
1587 1588 1589 1590 1591 1592 1593 1594 1595 1596 1597 1598 1599 1600 1601 1602 1603 1604 1605 1606 1607 1608 1609 1610 1611 1612 1613 1614 1615 1616 1617 1618 1619 1620 1621 1622 1623 1624 1625 1626 1627
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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