時を放って
昇っていく夕日について思考する
青くときに淡い時代の切れはしのよう
葉が呼吸をする間に語り合う
そっと息を止めたりして
手紙に書くように丁寧に話をして
愛はとくべつ
....
墓参りに出かけて
墓石の前にたたずむと
墓石に映った自分の姿が見える
墓石に映った世界はあの世のようで
私はあの世からこちらを見返している
あの世は墓石の暗い色で覆われ
いつま ....
ふぐちょうちんとクネクネが
殴りあって
ダブルノックアウトになった瞬間に
乗り込んで
昔みたいに占領しちゃいましょう
隣の馬鹿は大爆発とバブル崩壊で
それどころではないので
今がチャンス ....
言えばよかった 過ぎ去ってみてから気づく
言えばよかった 過ぎ去ってみてから後悔を噛み締める
過ぎ去る随分前から
きっときっと後悔するのだと
わかっているのに
動けた例がない ....
きみの夢は軽いけれどもきみは重い
人間ひとりってたいそうな荷物だ
きみを背負うには僕がかぎりなくかるくなければならない
すべてのものをかかえて吊り橋は容易には渡れないものだろう
僕 ....
重みをなくした
他愛もない 愚痴を
オブラートにつつんで
嫁いでいった 一人娘に
しばしばメールしている
卒寿となった おひとりさま
だが 一人娘は 多分・・・
言外 ....
きみ、おちた
黒いひとみだけが さいごまでしずかだった
河の底、四月は冷えて
瞑っていなければ 声がでないのであれば
こわくないところへ連れていって
深い水音が ずっとずっと ....
変態は少ないチャンスを狙っている
普通の人が
そんな時間にいるわけないと思っても
そんな時間だからこそ
いればこっちの思うつぼと考える
じっと息を潜めて
その瞬間を待っているのだ
変 ....
あなたには、
打たれた記憶しかなかった。
言葉の手のひらで、
私の頬や背中や足を、
あなたは何度も打ってきた。 ....
小さな島々が集まって
絶景を生み出す
同じものは何処にもない
朝昼夜と変わっていく景色
小さな船大きな船が行き交う
時間の進み方が緩やか
都会の早足な感じはない
笑顔が多い島 ....
西瓜の産地が
北上していく
夏が通り過ぎるのを
毎年スーパーで見かける
多分、今年最後の
西瓜を食べながら
高校野球の
決勝を見ていた
季節というのは
うまく出来ていて
....
綴る 言葉は
うちなるもの
枠の無い無限の大地も
心には持てるものを
空でなく
海でなく
大地でなく
私は 貴方という
果てしない宇宙を
心に綴ってゆく
海は掴んだわたしの足もと
喜べよ波しぶき
明日も生きるわたしを
まぶたが腐り落ちるほど泣いた
朔が満ちて三日後には丁度半分
世話焼きよってたかって混ぜ込んで
できるはあなたへ向かうまじない
善意の蠱毒だ吐くまで喰らえ
あたしの優しさ愛情友情すべて ....
まだ、
ここがどこかわからずに
過去のあなたをまっている
朝顔のうすい花弁をさわって、
甘いような気持になっていたあなた
履きつぶした靴ほどにすべてを好きだった
鬱病になった友人を外に連れ出すことに成功したから
バンドメンバー4人で通っていた小学校へ行こうと思うんだ
最寄りの駅で降りたら畦道をゆっくり歩きながら
バックナンバーや自分達の曲をスマホで鳴らし ....
誰かがポケットに手を突っ込んで
枕元を通りすぎてった
灰に染まって焦げた声が
何度も胸に染み込んでく
誰かの言葉が混在している
夜明けと夕暮れは
一瞬だけ同じ
誰かを好きにな ....
風の強い日にも蝶は飛ぶ
気流に乗って巡り
波を越えたり潜ったり
泳ぐようにすり抜けては
喉を潤す 揺れるクローバーに佇んで
ヨットのバーでカクテルでも飲むように
洒 ....
橋立… と 聞いて
直ぐに浮かぶ 有名地
普通ならば 天橋立
此処ならば 橋立の翡翠峡
どっちかって言うと
姫川沿いの 小滝の翡翠峡の方が
有名なのですけれども
....
やわらかな森に、
ゼリー状のものにくるまれて、
ふるふると
うみおとされた
永遠という名の
海鳴り。
俺たちのまえを、
泳ぎつづけるイルカがつきつける
とがった夏の言葉。
そのさ ....
与えられた絶望
真新しい傷に落ちる冷たい涙
嘘だと言って
思い出にならないでと
あなたに叫ぶ
砕け散った心を寄せて
気がふれるまでここにいたい
苦しいだけの現実
....
線路がつづく理由について
かがやかせる目には、とおくうつる夕日
あなたのものでもないようにわたしのものでもないよ。
虹がきれいすぎて過ぎ去った雨とか
誰かを知ることが傷つくこと ....
肉にめり込み
脳髄に沈み刻まれる
鋼のビート
反復も新たに
冬の鳥は踊り出す
声無き音響の時空を
可憐に哀しく我を忘れ
冷酷に愛しく飛び跳ね
自然に苦しく姿を消し
肉 ....
送別会の帰りにみた満開の桜の樹をおぼえている
というよりそれしかおぼえていない
その日にぼくはケータイをなくした
いわゆる静かな生活がはじまった
目を覚ましてもとくにやることはなく ....
ありがとうを封印してた、
こわさに飲みこまれて
いなくなるばかり考えて
からまったトンネルに吸い込まれていく
からまったとんねるにすいこまれていく
先の細いトンネル
出口までは ....
仕事帰りにめまいがして
錠剤を呑む
俺はもう俺ではなくなった
俺から仕事を抜き取ったら何も残らない
俺はもう何者でもなく
こんな簡単な仕事ですら
調子を崩してしまうなんて
....
いろんな感覚が錆びて
緩やかに死んでく
街に出れば疲れて
ヤキがまわった、なんて
ぼんやり思う
頭に魔法の欠片が残ってて
誰かに秘密を教えたくなるが
その呪文はおそらく
言 ....
世界のはずれの藁葺きのコテッジで
遠く草原にかかる月をのぞむ
( かつてこの月をめでた青年達が不毛なたたかいで旅立ったことも )
フィヨルドと火山を巡り
カレワラの世界にあそび
シベリウ ....
完璧を求める心ほど
少しの歪みが許せずに
破壊的になるけど
人は
曲がったり
間違えたりして
整わなくても良いんだ
整わないから
かすかなたわみの中で
呼吸が出来てい ....
世界には
無数のルールがあって
その
ルールの狭間で
私たちは生きている
お愛想、お願いします
そういったら
友人にたしなめられた
それは違うらしいよ
お愛想は
お店の人 ....
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