――皿が割れた!
まわす皿はもうない
みんな落として割ってしまった
誰かのせいにしたくても
皿を落として割ったのは自分
落として割れたのは自分の皿
何事も寸分変わらない
仕方がなく
架 ....
晴れた午後の
プールサイドに僕らはいた
ここの海岸は砂が白く
夏の一時期
それなりに賑わうのだけれど
町には人が少ないのだ
仕事場にはチャリで通っている
いつも真帆ちゃんという
....
シャワーの栓を戻し
前髪を上げ
ゆっこはコンタクトレンズを外した
ブラのホックも外し
彼女は浴衣を脱いで
素肌のまま布団に滑り込む
見知らぬ男の前で
裸になるのはこれが初めて ....
目を閉じて思うことがある
ここから北に行けば行くほど咲ききれてない花もきっとまだなんてこと
僕はたばこを吸うから窓をほんの少し開けておく
信号待ちの先頭が流れ出したら
風たちは歌うように踊 ....
そんなきの陰で一冊になります胸のなかがわでつめたくなったはなしばかりがこごえる夏です足のはやい雨にたたられたあなたはそんなきの枝で私をひとつきに失礼する一ページ目に似ています背表紙から海猫のにおいがた ....
はじめて出会ったのがキャラメル畑だったからすこし弾ける、わたしはまだ父とキャラメルということについて口喧嘩が絶えなかった、そのことで母は父と弾けて、夜はずっとキャラメルだった、まだ誰もがとろけてい ....
チンカスだって
たくさん溜めれば
肥料ぐらいにはなりそうだけれど
気色悪いきみの自称詩は
大量にあったって
全く価値がないよ
きみの自称詩を
載せるスペースがあるなら
僕のチンカスを載 ....
アンテナの関係で
携帯会社を変えた 若者たち
ピッチを速めて 歩く内は
周りの音に 気づかない
だから 傷つくことばかりが上等ですと 呟いて
何時まででも 肩をイカラセ ....
銀色で騒がしい電車の
独りごとが
さっきまで飛び抜けて上手だと思っていたハードルの越え方を変えてしまい
帰ったら
わたしたちはうちたたねを
する予定
来週やさ来週には
新しく駅ができ ....
空には 常に 空の顔付がある
雲にも 雲の顔色がある
そして・・・人にも
その人の 顔立ちがある
緑陰は いまが盛りと
そよいでいる ....
蝉がひっくり返り動かなくなっていた
マンションエレベータ前のコンクリート床の上で
僕は危うく踏みつけるところだった
何もこんな殺風景な所で死ななくても
僕はそう思いながら摘まみ上げようとした
....
クソの塊で出来た話を聞いていた
汚れたテーブルを挟んで僕は黙っていた
きみはクソを吐き出しおえて
真っ青な顔をして震えてる
そのざまを僕は眺めながら
自分が困ってるのかどうかわからない
....
しれっとしてあなたは澄ましている
いつもそんなことだ
まあいいか
べとべとのおんなよりは
もとかののファイルを
おとこは名前をつけて保存する
もとかれのファイルを
おんなは迷 ....
子供の名前は
夢一杯の怒痢異無がいいなあ
いやいや
クラスの人気者間違いなしの
魔貪女がいいよ
君たちセンスないなあ
私なら夜でも安心な上に
偉人になれる
安寝にするよ
....
ねがいは大人になりたくない
醜くなりたくない
明日を拒み時を拒んだ
人の言葉に耳をかさずに生きてきた
そうする事で心は止まったが
身体は止まってはくれず
明日になる度に子供の身体から
大 ....
深い森の中で
眠っておりました
頰に雫が一滴垂れて
涙かと思ったら
沢蓋木の葉から落ちる
樹雨でありました
ところで
どうしてこんな森深くに
来てしまったのでしょうか
....
悪ければすべては麻婆のせい
よければあんなの食べたのにって吹聴
つまりは結果オーライってことさ
だけど健康なのがいちばんだねって
食卓を囲む一時外泊
何を選べば正解なのかは
たぶんずっと後 ....
汗にはにおいが有る
涙にもにおいが有る
汗も涙も
わたしの何かと
よく混ざるのだろう
ときに
錆付いたような
においが鼻につく
陽にあたればにおいがこぼれる
寝息のなかにもに ....
いちめんの焼け野はらが
いちめんのべたっとした緑に
地球岩の変遷だ
ぼくらの永遠は
宇宙からみれば瞬きなだけだ
時間が0ではないだけだ
人のために祈る
中 ....
わかっていて手をつけない
転ぶ一秒まえ
前のめりに笑っている
わたしをみとめてくれますか
甘い夢は廃れるか、苦いリアルは身を蝕むか、長い日向に焼け落ちるか、本当の夜に気がふれるか、運命は蛇の牙のように鋭利で正確だ、心魂の根元まで食い込んで毒を撒き散らす、存在が痺 ....
溺れるとは
深みにはまること
愛に溺れ
女に溺れ
やがて
女のワキに溺れるようになり
今では
女の膝の裏に溺れている
どちらも浅いけれど
深い
青い芝を滑るように加速する
回転数は見る間に上昇し続ける
上半身がブレないフォーム
臀部とふくらはぎの力強い曲線
緩急をつければ誰もマークできない
切り替えし一つが特別な武装
身体がイメー ....
街路樹の緑が色濃くなる刻
敷き詰められた赤い煉瓦に
バイオレットの紗が降りる
黒いヒールがコッコッと音を立て
街路に照らし出されて
白いコントラバスが歩いて行く
コントラバスから延 ....
動かない川の水
淡い陽光に照らされ
タールと銀の陰影混交
濃密に静止して
対岸の雑木林
そよとも揺れず
木々の隙間から
白い空間 奥まり覗く
凝視されている気配
は
確かにアカ ....
いのちのバトンを
つなぐのは
とわの輪っかの
つながりだ
☆
バトンをたくせぬ
アンカーは
輪っかの終わる
無限の先だ
☆
この命を
全うする ....
夢幻の街路
真昼の交差点に
ヨット走る
白き挺身に
青い帆を纏い
白鬚の老爺とぼとぼと行く
彼方に二本足の土筆
歩む
夢幻のごとき
ある午後の街路
夏の幻
情愛きわまる ....
時代を超えて鳴り響く鐘の音よ。
この夏の盛りにやって来る荘厳の響き。
この身を何度委ねたか分からない魔性の響きよ。
乳飲み子の眠りを妨げるのはやめておくれ。
閑散とした町の中 ....
しょうがない
好きにだって順位やタイミングがある
忘れない待つわと言ったって
永遠には生きられない
ねえ、私たちが大切にしているものって
本当はただの星屑なのよ
頭に星をつけて ....
恋人たちは
フルーツの種を飲む
そんなことをしなくても
この時代を生き残ると
伝えたかった
未来の話をして疎まれた
今夜は数人がそばにいた
1569 1570 1571 1572 1573 1574 1575 1576 1577 1578 1579 1580 1581 1582 1583 1584 1585 1586 1587 1588 1589 1590 1591 1592 1593 1594 1595 1596 1597 1598 1599 1600 1601 1602 1603 1604 1605 1606 1607 1608 1609
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