絨毯は 空に舞い上がって
塔や市場や 大きな川を見下ろす
初めて 飛行機に乗った時の記憶
風を耳元に感じることはなかったけど
ぼくは古びたランプを 本棚の後ろに
小難しげな専門書 ....
明日に僕がいなくても
人々は出会い そして別れる
昨日からあなたがいなくても
僕は生きている 世界は時を止めない
今日が唐突に終わろうとも
きっとどこかに続きがあるのだろう
ときどき風がつよくふいたし
ときどきかみなりも落ちた
照り返しのきつかった床の一部はいまは色あせて
わたしは懺悔しなくてはならなかった
雨の降るようにはひとを好きになれなかったし
嫌いに ....
洗濯物が乾かないね
などという君の唇の上にも
雨は降り続けている
僕らは夜や朝を過ごし、
時には指を結んだり
ほどいたりして、
時間の中で
同じことを繰り返しては
老い ....
顔にハンガーをはめ(頭上と顎下で固定、ハンガーやや伸びる)
公園に出向く 小さな噴水や、銅像、
滑り台、鉄棒、ブランコなどがあり
ベンチには女子高生が座っている 犬を連れたおじさんもいる
....
あの方舟さくら丸から抜け出したモグラの見
た世界は透明だったって知ってるかい? 絶
対的な価値なんてないから私、方舟になんか
乗らない。他人の物差しなんて必要ないから
私、誰かと比べら ....
透明に輝く街並み
降りしきる雨空の許
嘘のように広がります
街路樹の緑艶やかに
用水路の水の流れは銀の透明
街道を走る車音すら響き澄む
私の右目はとっくに塞がり
捕捉可能な視野が ....
多数の角
多重の角を持つけだものが
真昼の雨の径に立ち
水たまりの光を
見つめることであたためている
紙が紙に戻る音
空気が空気に沈む音
踊り たたずみ 再び踊る ....
雨粒が刺さるように
プスプスと大地に着地したら
いよいよ本番なんだよ
甘ったるいコーヒーを飲んでいる
我儘な娘の足元をすくう合図
ずっと待っていたんだ
有刺鉄線の向こう側
沈黙するラ ....
私の心の鏡に
魑魅魍魎の輩
知力欠如の姿
視力のすべて
聴力をも失い
手探りで嗅ぐ
風に混じる潮
光がさす感触
誰を呼んでも
聞えないまま
自分の声すら
耳 ....
オリオンを確かめて
冬と悟る空に
白い吐息を吹きかけて
部屋に戻る少女たち
残された結晶たちは
さまよった末に
辿り着くのだろう
この夜も 夢へと
赤いバレエシューズ姿の女神が ....
すべてをはかいし考えるありのままの姿で蟻のままの姿見せるのよほら蟻たちが無数の列をつくって並んでいる被着体表面に塩化セシウムを塗布してみたその甘い甘い塩化セシウムにつられて沢山の蟻たちがやってきたので ....
ムシと言えば…
小学生のとき、有名な昆虫博士のお話を聞いた。
日本では 蜘・ムカデ・蛇にトカゲ・ノミ・虱など 小さな生きものをムシといったけれど ここでは昆虫のことを言います。では、昆虫とは何 ....
晴天だけど
風が冷たい日
心の中が
いい混ざり具合で
少しウェット
生きていくことが
不意に空しくなる瞬間と
空の青さに
ぽっかり無心になるハザマ
夕暮れの教室で
君と二人きり
何か話したかったけど
とうとう
話せなかった日
大人になって今
ぼんやりと思い出す
あの日の教室
何も話せなかった事を
いつも後悔したけ ....
都会のミカンは とてもまずいです
とてもまずいので 貴女に送ります
都会の大根は とてもまずいです
とてもまずいので 貴女に送ります
都会の冬は とても寒いです
とても寒いので マフ ....
陽光絶え間なく降り注ぎ
空気に光の粒 満ち満ちて
いくら瞼を閉じてみても
隙間より零れ来る
悪意の種を優しく撒いて
冷たく暗い気持ちを注ぎ
仮面を置いて日陰を作り
全ての芽が出うる種 ....
ぼくたちはさかなのようだね
おいおまえ、たちなんてつけるんじゃないよ
ぼくたちはいつかほろんで
ちいさなちいさなすいそうの
そこにたまるみじめなちんでんぶっしつ
すみっこのすみっ ....
ショートカット好きの私にとって
剛力と赤木春恵はNo.1を争う存在だ
正直どちらかと言えば赤木春恵が
リードしている
ここ20年、いや30年
ずっと赤木が独走状態だったところに
2、3年前 ....
150907
柳生心陰流の奥義
真剣白刃取り撮影
90代の入所者が
次々と転落死して
80代の入所者は
次は自分の番だな
出来ることならば
苦しまないで痛い
のも願い下げ ....
秋刀魚のような
ひとでした
辛味のきいた
大根おろしが
ほどよく似合う
それはおいしい
ひとでした
....
夏のあとさきもなく滝が落ちる。
滝の水流が私の口元までほとほととおとないて
落ちる。
冷めるものは冷めるだろう。
私の行く手を遮るのは過去ではない。
地虫のような羽を持つ ....
ここに 平行な管が 存在し
液体が 静かに 流れるように なっている
こねくりまわした挙句に
小麦粉だった などと
言わないで 欲しい
固体を総括するシステムは
開発途中なんだ
....
深い森の中を彷徨っていた あの頃
草木の名も 花の色さえも知らないで
認識は ぽっかりと開いた陽だまりの草地に
唐突に現れて 「境界」 を教えた
黒い雲の切れ間から洩れる 血のよう ....
雨の夜
国道には死があった
帰り道を急ぐ車の
その一台一台に生があるその対極に
或いは
その隣りに
ぴくりとも動かない人間の脚はまるで
精巧なマネキン人形の部品のよう
アスファ ....
私のからだをかつらむきにして下さい
分かり合いましょう
虫喰い穴から覗く月
遠吠え 断頭台
塔は沈黙をしながら
夕空へと
突き出していて
旗は海から吹く
旋風にそっと
揺らいでいる
Emblemの袂とは
勝負を切り結ぶ戦士たちの
闘いが始まっても
互いの信義をもとにして ....
知らないことは罪悪だという人がいる
ぼくは知らないことが多くて困ってしまう
辞書をひも解いてもわからないことが多い
知らない事の無い人はいるのか疑問に思ってしまう
知らないことが多いの ....
調教しても
メスブタはメスブタだ
ええい、メスブタッ!
ブヒーッ!
メスブタッ!
ブヒーッ!
お隣さん今夜もお盛んね
そうだな・・・・
ねえ、私たちも・・・ ....
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