蛇の体内を通って歩く
そう思っている間に駅からずいぶん離れた
知人が結婚するにあたり
引っ越しの手伝いに行くことになった
とはいえ概ねの作業は業者に頼んだとのことで
あとは新居で荷解きす ....
そうと決めたひとに
なにを言う必要があるだろう
挙げた手を下ろせずにいる臆病なわたしが
終わりのない下り坂がないなんて
言えるのかしら
いいえわたしは幸せです、
という答を常備して ....
わたし ほんとは
エビフライ食べれないんだよ
アレルギーとかじゃないけど
嫌いなだけだよ
食いしん坊だけど
嫌いなものもちゃんとあるよ
わたし ほんとは
君のこと大事にしてい ....
同じマンションの
上に住む人だと思って
シャボン玉をした
階下に住む人と思って
花を降らせた
どうしたんですか、
と言われて振り返ると 君は
君は
同じ階の人だった
....
そんなことより聞いてくれ
母と大声で喧嘩して
家を出て行く夢を見た
母は僕の靴を隠し
どこにも行けなくしようとしてた
母は途中で謝って
仲直りしようとしてくれたけど
僕はそれを振り切って ....
しねとかいうけどさ
しぬってきえることじゃないよ
しぬって
いまがずっと続くことだよ
もうやりなおせない
ぽっかり
あながあいちゃうことだよ
かつてチョースケと云う
ニックネームの先生がいた
いかりや長介にそっくりで
思春期を過ごした
高校で体育を教えていた
受験とは脳内戦争ではなく
知識でも何でも身体全部で
覚えるしかな ....
フェイスブック
ライン
メール
電話も
手紙ですら
もう つながることはない
遠い人
色づくことの葉 散り積もり
掻いて 集めて 徒然に
燃やしてみる その 煙の
立ち振る舞い ....
呼び声が聞こえた
小さな鳴き声
誘われたような気がして付いていった
ひたすら甘言を囁く
それはまるで悪魔のよう
でもそのいたいけな容姿は
とても悪魔には見えなくて
ついつい頭を撫でて ....
金属光沢を放つ 一枚の直方体が
荒野に立っている 寒風が吹き抜ける
怒りに任せて 猿人が草食動物の大腿骨を打ち下ろす
粉々に砕けて 寒風に散る頭蓋骨
叫びは 直方体に反響して 増幅 ....
親からもらった名を
30数年飼っているが
これがなかなかなつかない
気づくとどこかに行ってしまうので
私を呼ぶとき
みんな仮の名で呼ぶ
仮の名は20個くらいあって
ずっと傍にいるもの
....
夏にディズニーランドで買ったロンTをノーブラで着てる
きみってさ、いつもひざ怪我してるよね
たぶん毎回おなじなにかにぶつけて
探偵ナイトスクープみたあとセックスしたがるしさ
局長の涙が ....
霧がかった雨の夜
去来した家庭
一晩にぎわい
静まり返る 覚醒
(擦過音だけが執拗に
頭の中 残響し続け)
捧げた愛は忘却され
見事狡猾巧妙に
裏切られた絆
8、9、 ....
パレードの音がする
雨なのにね
いってみようか
雨なのに?
雨なのに 乾いている
パレードは
ここからは見えないが
音だけが
さびしく 響いている
キンタマの皺に埋もれて死んだ毛ジラミ、母想う
私という不在は
どこまでも低みを目指している
熱に満ちた小さな楔です
歴史の大きな体躯のうちへ
群衆の相対化の波のうちへ
潜り込んで埋もれていく
人の目も陽射しも届かない
慢 ....
逢う約束をしていても
仕事の都合で逢えなくなったり
お互いの都合で
逢えなくなったり
時は流れる
電話が繋がらなかったり
急な出張が入ったり
擦れ違いが続く
いつまで続くの ....
木々の隙間を縫って滑り込む木漏れ日に太陽と緑の匂いを嗅ぐ。
足元の緑はいつしか真っ白な絨毯になる。
気がつけば木々の葉も色付きはじめている。
夏は過ぎ去ったのだ。
秋を想い、 ....
なぜ今夜も
まだきみは此処にいるのだろう
あの街から去った時から
どれだけの月と太陽がすぎていったのか
きみは知っているの
きみはきっと忘れている
ぼくがどんなどんなヤツか
どん ....
これはたぶん
答えがないことを証明する数学者
のような状況
なんてたとえ話
をしている場合ではない
急がなきゃ
たどり着かなきゃ
それが
存在意義
賞味期限とか
ジェネレー ....
王子からブクロに帰る途中
キンタマをひとつ落としてしまった
落としてみると
キンタマのありがたみがよく分かる
二つないと
上手くバランスが取れないのだ
探したが見つからない
交差点、 ....
やわらかな森に、
ゼリー状のものにくるまれて、
ふるふると
うみおとされた
泳ぎつづける
とがった季節の
ことば。
とけることのない氷のなかで、
うすれてゆく
花という名 ....
心と頭脳と身体を駆使して
バッハを聴け
底に何が密んでいるのだろう
構造物と繊細と巨大な挑戦の鬩ぎ合いのさなかに
かいま見た天国と地獄
彼はその指先と耳の神経を旋律のなかにあるものを ....
裁判官の腕 滑らか
(私たち の告白は 累積したまま
at
黄土色の髪があとからあとから生えだしている
その指先
(天空ではなく 塔から)
最終日に 放逐する
ための
....
双眼鏡はふしぎ
ふたつのレンズをのぞくと
遠くにひとつ
鮮明な領域をもつことができる
だれにも知られないように
とても早い朝に
わたしは森にでかけていって
観測小屋にはい ....
眠れない夜には 僕とお話しようよ
季節の風に乗って眠気が近づいてくる
声が出せなくなったら聞いているだけでいい
羊が長い旅をする物語がいいかな
それとも宇宙が丸い理由でも話そうか
君 ....
僕は何を怖がって
視線を落とし街を歩くの?
向こう岸へ
向こう岸へ
そんな所に君はいないから
僕は一体何に怯えて
光ある方へ流れるの?
知らない世界が見たいだけ
知らない景 ....
あなたの笑顔を一番近くで見るために
いろんなものを捨てて いろんなものを奪ってきた
口笛でラブソング 誰も傷つけない優しい歌
見つめ合って灯る恋の火があればいいのに
耳をすます 世 ....
青空を向いた水道の蛇口
ごくりごくり 水は冷たい
鉄棒に持たれながら
ときには逆さまに君を見ていた
あの頃の世界は美しかった
嘘をついたぶんだけ大人になっていってるのかな
....
簡単がいい
すぐにわかるもの
すぐにできるもの
すぐに泣けるはなしがいい
あたまも重くなるよるだから
ほろりととける
お酒のようなはなしがいい
詩がいいとおもう
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