151029
カレイもヒラメも始めからひらひらと泳ぐのではありません
幼い頃は鯛のように両側に眼があって普通の魚のように
スイスイと泳ぐのです
しかし、長じるに従 ....
母子で違う月を見ている
キンタマ王子は
自称短歌で金を儲けられないか
2週間考えた末に
俺、俺だ、俺だよ、俺だ、母ちゃんよ、今すぐここに振り込んでくれ
という自称短歌をアサシ新聞の
アサシ歌壇に投稿したとこ ....
祈るようにサイコロを振る
嫌な予感は的中した
すでにホテルの建った銀座 わたしの靴は落ちた
このままでは残りの土地を売却しても破産してしまう
なんとか逃れたくて 頭が高速回転を始める
....
私は緩やかに束縛されている。
色々なものを見ながら聴きながら、
色々なものを見ぬように聴かぬように。
穏やかな強烈さで
目隠しをしている{ルビ腕=かいな}は誰なのか。
私の中心 ....
空に舎に
秋光り
ほの暗き
回廊に
風立ちぬ
天高く馬肥ゆる
秋
をのこ生まれる
空に舎に
秋光り
ほの暗き
回廊に
風 ....
キンタマは
色んな人にキンタマと呼ばれ
手垢が付きすぎているので
キンタマ王子はキンタマをキンタマと言うことに
強い抵抗感を抱いていた
キンタマもそろそろ別の呼び方で
呼んでやりたいと思っ ....
手をつないで絶望を唱えましょう
大丈夫 こわくなんかないよ
弄ぶ首筋がきれい
躍り狂う脈も楽しそう
笑顔も愛も求めていないよ
涙も今は大嫌い
君は苦しい ....
一段落ついて
皆で 自宅に 戻った
お父さんと
お母さんと
わたし
玄関先の 蔓が伸びて
アーチのように
迎え入れて くれた
薄桃色の 薔薇の木だ
一輪だけ ....
独り言に
返事しあう老夫婦の
ひとつあけて座る
ベンチのわたし
なってもいいかな
こんな未来図を
感じながら
伸びをする午後
あの日私はたまたま
上目遣いになってしまう位置から
あなたを見てた
どうしても上目遣いになってしまう位置なのに
あなたを見たかった
あなたはまるで動物でも見るかのように私を見て
穏やか ....
揺らめいている心象図が手に取るように見える
だけど何一つ
気が利いた言葉が紡げない
少しでもいいから
紡ぎ続ける繊細さが僕にもあればと
想い焦がれては項垂れる夜が積み重なっていく ....
逢う人逢う人アリアレルギーのアリクイ
できれば
ひっくり返すひとに出逢いたい
ちゃぶ台以外をね。
終りを はじまりにしてくれるような
私のB面に気づかせてくれる
アナログなひと ....
水辺の蟷螂のお尻から
にゅるにゅる出てくる針金虫
嗚呼!なんと
こんなところで 詩と自分との、
縮図を 見てしまった!
操るというか
操られてしまう!
お ....
結局元の鞘、いや、袋に
納まったキンタマを見ながら
「フ、男として生きて行けって、か」
と一人つぶやくキンタマ王子だったが
最近、おのののかを見ると
ポコチンが立つことに気づき
なんだ、こ ....
天を突く壮大なプラントのサイレンが鳴り
ぼくたちはトボトボと歩みを進める
酸とアルカリの狂騒曲にもめげずに
ぼくたちはトボトボと歩く
たどり着いた溶鉱炉は
オレンジの秋の空色だっ ....
おまえの
黒い頭蓋のなかで
やわらかい緑色の犬が湿っていく
(今、それは
事実だ)
カ ン カァン カ ン カァン……
カ ン
カァン
カ ン
絶対に
絶対に電車は通らない
....
キンタマ王子としては
ディスカバリーチャンネルの方が
兵器特集をやっているし嬉しかったが
正直、あまり違いが分からないので
アニマルプラネットでもOKだった
しかも巨大魚を追っているオッサン ....
肉を食べたはずなのに、
私はさかなを吐く。
さかなたちは私の咽喉から、
ぴしゃぴしゃ、
躍り出て、
シンクの ....
修善寺の源泉で
足湯に浸した
両足は
鬼の如く真っ赤に染め上がり
旅人は心に決める。
――この足で、日々を切り裂こう
娑婆の世を生きるには
時に…鬼と化さねばならぬ
が、赤い仮 ....
秋の空に
魂が飛んでゆく
澄んだ鋼色の空に
身も心も消えていった
今日の時計ゆっくりと
カチリ カチリ と緩やかに
気怠く秒針は時を刻み続けていた
豊穣の祭りも終わりを告 ....
修善寺の蕎麦屋の座敷にて
{ルビ熱燗=あつかん}を啜り
天せいろを食した後の
油が浮いた器のつゆに
喰い千切られた、桜海老の顔
白い光の小さく宿る
黒い目玉
{ルビ茹=ゆ}で ....
カレーライス 木枯らしの吹く帰り路
鰹節 路地裏の猫がにゃあと鳴いた
シーチキン のどをなぜればゴロゴロと
ビーフシチュウ? 温かな音色を奏でる
クリームシチ ....
ヒトの創造において、
花にも心は宿っている、という{ルビ仮定=たとえ}はされても
人にも心は宿っている、という{ルビ仮定=たとえ}はされない
同じ、いのち、なのに、なぜ。
失敗だらけの日常を
遠いところから見ると
私は大地や雲になる
弱さや渦巻きも見えない
遠いところから見ると
私は名前の知らない星になる
名前のつかない闇になる
どんなものにも ....
あるひとの発言に
ある日であった一つの詩に
感銘をうける
けれどわたしは 言葉そのものに
感動をおぼえたことは
きっとただの一度も、 ない
発言をした人物の思想に惹 ....
家の敷居や襖の線や開閉ドアを隔てて 深い河が流れている
隣の部屋なのに、もう渡る舟の手掛かりはなくしたままだ
河の底から 十二年前に口を交わした孫の燥ぎ声が
時々聞こえてくるのが楽しみで ....
こどものころ
うそをつくときドキドキした
あいての顔をみられなかった
今は簡単に嘘がつける
安心して話しができる
ほんとうのことは
真っ白な綿につつんで
大きな木の根っこにうめる ....
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