この道は通りたくないわ
あの出来事を思い出すから
ふたりの約束事がひとつ
生まれた
あの雨の日
僕は病院の駐車場にいた
車の窓を
流れてい ....
美女と母の胸
人間にきわめてよく似た
いや 人間以上に人間らしい美女が
幼児Aに「カワイイネ」と言ってキスした
彼は大声で泣き出し母の胸に顔を隠す
きれいなお姉さんにキスされて ....
がらんどうの音楽室
壊れたオルガンを解体している
ばらばらと散らばる鍵盤
わらわらと湧いてでる歯車
錆びたネジを引き抜いたら
マネキンの首が転がり出てきた
どうしてだろう
いつも窓際 ....
宇宙と宇宙とをつなぐねじれた通路の辺りに、私は一人の少年を閉じ込めている。闇と光とが互いに消化できないまま渾然と渦を作っている野原で、少年は毎日少しずつ違った表情を見せていく。
この少年には友達がい ....
もはや夕焼けを通り越した。落ちた日の残照によって、果樹園の木々は暗く色づき、その日の生命を一度閉じる手前に来たかのようだ。中学生の頃の私は、学校帰りに果樹園の中を走ってくると、その中の一本の樹の根元に ....
さようならをする
さびしいものたち
可愛いものたちに
街は
わたしの手をひいてあるいた
わたしから
いちばん遠い場所で
わたしがまっている
そうして少しずつ近づくと
....
しかくい夜のなかに
青ざめた月が座っている
どうしたらこの空を落とすことができるだろう
眠る 鳥たちを起こさずに
さよなら
あたらしい街で
あたらしい夢を踏んで生きていく
その子はただ生きたいと泣いている
地球のはるか彼方で
戦火に追われ 飢えに苦しみ
泣いている
宗教は知らない
その子が何の神を信じていようと
たぶん 信じない
でもその目から口か ....
バスを待つ時間が
どうしようもなく
無駄だと感じたキンタマ王子は
思い切って
ズボンを脱いで
下半身を露出してみた
するとどうだろう
隣に並んでいた
JKもパンツを脱いだではないか ....
嬉しいとき
悲しいとき
歌がある
一緒に過ごす歌がある
寂しいとき
楽しいとき
歌がある
一緒に寄り添う歌がある
歌が失われるほどの
深い心 ....
予想を遥かに上回り
伸び過ぎて
手に負えないほど
細い支柱に幾重にも絡まった蔓を
所々自分で縛った紐をほどきながら
根気よくはずしていった
はじめは
知恵の輪をはずすようで
楽しか ....
モヤッとした
君への
思い
海に
捨て
障害とはなにか
障がい ただ書き方をかえてなんになる
あたりまえが
あたりまえでないこと
ただそれが
障害とよばれることに
不満があるわけでない
それを包んでいる空気がときに
いたいと ....
アフリカ鍋には
キリンさんの首と頭がまるごと入っている
そういうと、
動物愛護協会から
クレームが来るかもしれない
キリンさんも可哀そうだが、
それならなんで戦争がなくならないんだ
....
給食を捨てに行く子ども
給食を捨てに行く子どもは
未だ今度の献立てを味わわず
未だ一度の懇切をも味わわず
暗い暗い罪の意識のもとから
辛い辛い組の知己のもとから
逃走を図る
逃走を憚る
....
ボヘミアの森深く
小人たちが踊る饗宴
小麦の薫るパン
燻したソウセージ
キノコのスープ
厚切りのハムステーキ
クリームシチュウ
ドングリのクッキー
いつまでも終わらない
....
夢は遥かに銀河をこえてゆく
ぼくというとても小さな存在の瞳から
こぼれる涙
流れて
流れて
やがては天の川になるのだろうか
白い星
青い星
紅い星
黄色星
緑の星
黒 ....
深井戸を掘り水脈を探り当て
始原の意味を飲み干そうとする
ひそかにかくしもっている消しゴムで
日々の痕跡を抹消してゆく
整理できないものを片付けてゆく生活
アクチュアルな墜落が気持良 ....
懐かしい思い出も
ため息をつきたくなる明日も
全部を放り投げて
捨ててしまいたくなる
そんな時がある
ダメだってわかっていても
流されていく自分も
甘やかして後で苦しくなることも
全部 ....
1万円以下のママチャリ
きしむけど
安っぽいコンクリートの上なら
十分だから
4分そこらでスーパーへ到着
一番安い鶏胸肉
今日のおかずに買って帰る
ママチャリのカゴへイン
ママチャリ
....
過疎化が進むと
大型連休時には
BIGドーナツが 形成されるらしい
まことしやかに噂された
コンクリート・ジャングル
隙間風に 項垂れながら
歩く 人影も
まばらになった
....
それは普通の文庫本
短い外国の話しがたくさん綴られていて
あまりよくわからないのだけれど
親しげな笑み
お話しが終わる頃には眠たくて
眠たくてうっすらあける瞼
文庫本のページをめくるたびに ....
いつだったか私の境目に幸せの文字が消えていた
探しもしないまま周りだけ時間が経ち 取り残されている私
孤独なのは破滅だけではないけどなぜか
空を見上げてさみしさを紛らわして遊んだのは 満月の夜
....
プルートウと闘うために
十万馬力から百万馬力になった
キンタマ王子は
「原子力は純粋科学だよ
政治を持ち込むヤツの気が知れない」
とか
「エプシロンだって
曇りの日にはプルートウに負けち ....
あなたは無意味なままでいい
僕と同じように
意味不明で正体不明で
呼び名は他人に任せよう
風車を作ったり
壁を築いたりすることにも
僕らは全く以って気を使わなくていい
ただ吹く風でい ....
魂の丸い玉をぼくは割ってしまった
どうしよう
どうしよう…
どうにもならない
取り返しのつかないことをしてしまった
白い
白い
満まるな玉だった
おかあさん
おとうさん
....
僕の周りからみんなが遠ざかってく
それはきっと目が悪くなっただけ
声も聞こえなくなった
きっと耳が悪くなっただけさ
みんな近くにいるはずさ
きっとそうさ
冷たい夜に
悲しい言葉が一つ
私の身に落ちて
もう途方に暮れる
気分でありました
静かな街に覆われて
1人彷徨っていた
午前2時のことでありました
憂いの言葉は
具現化す ....
仕事の内容も大事だけど
それ以上に
人間関係を継続することに
力を注ぐのも
大事な事かもしれない。
わたしも何か
わたしも何か
と思う夏
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