ひとつまみで
一生を切られてしまう虫けらは
気の毒だがね
わたしら人間の縄張りに
勝手に入り込んでしまったのが
運のつき
虫けらと
わたしらの共通点は
命のあること
早い ....
(即興1)
一編の詩を絞り出して一杯のオレンジジュースを飲み
コートを羽織って散歩に出ると
何故か月はいつでも山の端ぎりぎりのところに飾ってあった
研ぎすまされて
あまりに細く
落 ....
好きと言っても
想いの届かぬ
ひとを想う
心には深い
想いと寂寥感
天国の階段を昇り
ノックをすると
やがて現れた番人のような
存在は真っ白輝いていた
影は何処にもない
直観は脳髄に走った
来てはいけない世界
案内を受けて
入った神殿には
....
ししとうが手紙を読んであげると
先生は眩しいの顔になり
こめかみあたりを叩きながら
ちゃんと録音できますようにと
くり返して呟きはじめた
それは明らかに邪魔だったが
録音のことを考えると
....
酸性ガスと
アルカリガスの
満ちた路を彼らは
サイレンの響きに誘われながら
長い行列をなして
飽くこともなく歩き続ける
彼らに与えられるのは
社員食堂の定食の喜びだった
昨日はデミ ....
ゆらり ゆらゆらと
泳ぐ魚たちは
英霊たちとともに深海を彷徨い
拠り所をさがしていた
命の点滅をさがしながら
大きく口を開いては
暗い海底を彷徨う
彼らは決して浮上することなく
....
それは病理の感情
刹那的は喜びがエネルギーを放出する
我ら生き抜くために今日も病んでいる
未来に恋する現実は重労働を国民に課す
100年後、今の時代は何と名付けられるだろう
この病理と生 ....
薄紅に染められた唇で
君の白さは穢されている
それを嬉しがる君がいて
散る散る花びらの多さに
紛れた君の横顔を
探したけれども見つからない
はかなくて白くてそれでいて
美しかった ....
何時までも永遠に
言葉は忘れない
空間だけが愛
君を愛撫する
奏でる音
静寂に安堵して
また海を見に行こうか
それとも何か作ろうか
これからも永遠に
それが俺の願い
空 ....
ペアガール
ピンクの服に
ブルーの下着
黄色の服に
ブルーのシャツ
これは心臓の中に
住んで、人を食む
ペアーガールである
二人とも、1カ月人を食い続け
はては消えてゆく
....
「自分に味方しないものは敵だ」
という考え方と
「自分に敵対しないものは味方だ」
という考え方は
同じようでいて ずいぶん違う
生まれつきの敵も味方もいやしない
パレスチナ ....
渇いた落ち葉を踏んで歩いた
湿ったアスファルトに
暗い空から
時折雪がこぼれてきた
かじかんだ手で傘の柄を握り
歩いたことのない道を選んで
なるべく迷子になるように
帰る方角 ....
キスマイアス!
チョリソ
キスマイアス!
GO、GO、GORIKI!
キス、マイ、アス!
知ってるんだぜ全部
隠したって無駄なんだ
俺が一言つぶやけば
保険屋が破産する
鳩が ....
これ以上ないってぐらい
ショートパンツな上に
足が細いもんだから
隙間から具がもろ見えちゃいそうな
おねえちゃんがいたので
その前に屈んで
「お前のアソコが臭うぞ~!」って
言ったら
....
誰か助けてくれ
と言いながら仰ぐ
空に星星をなくしました
己の燃えかすを投げ捨て
側溝にあるのはドクダミです
つばさ候補生たちは
まだ知らない
おのれがためのつばさには
成り得ぬおのれであることを
知るはずもない
つばさ候補生たちは
まだ知らない
他人がためのつばさにならば
....
無音の夜
食卓を引き
白い骨壺
カタカタ鳴る
「寂しいのか」と尋ねると
無音の夜
ますます深く広がり
足許カタカタ鳴り響く白い骨壺
不意に亀裂走らせ粉々に
沈 ....
晩秋の頃
血を吐くように
楓は赫く染まる
握り拳ほどの肉塊
女は躯に楓を孕んだ
命の蘇生
輪廻転生する魂
春になれば
....
JCIA諜報員の
キンタマ王子は
ベトナム、フィリピンと同盟を結び
中国包囲網を作り上げるという
日本政府の計画に従い
日夜活動している
ロシアに勝った日本
アメリカに勝ったベトナム ....
なぎさでさわぐ波濤のように
名前まけする 小公園の
こだちがざわめく 晩秋 に
卒寿となった おひとりさまは
もっぱら せまりくる
おのが身の陰影(かげ)に追われる
甲高い鳥のさえずりと
....
泣いている猫に
どうして泣いているのと
問いかけても
それの応えはなく
泣いている鳥に
どうしてなの、と聞いても同じで
君に尋ねても同じで
わからなくて
空を見上げて
君だけのこ ....
鬱でも病気でも何でもなく、
光に黒い陰が差すように
平静のうちにそれを抱え、
にこにこと笑ううちにそれを抱え、
その図体に溜め息を吐き、
手綱を握り、
時に小路を諦め、
時に重さに泣きな ....
仕事がなくて、怒られなくて、
好きなだけ寝ていられて、
頑張って生きる必要だって、なかったとして
明日は、何処に行こう
そんな簡単な問いに答えられる自信が、毛頭ない
水の鳥
ぼくの胸に生い茂る森の中
水の鳥が飛ぶ
涙雨を降らして
夢と希望の水の翼で
飛んでいく
飛んでいく
夕日の向こうに
消えていく
消えた向こうで
叉水の翼を広げて ....
馬鹿なシティーボーイいばってばっか
それなりにうつむいて差し込むポッケ
そんなわけないのにひとりぼっち
人ごみがマジゴミみたいで軽くショック
人工の砂浜ではてしなく曇るオレンジ ....
「暴力的な愛を掲げて愚劣な民が行進をしている」彼等の真実はあまりにもステレオタイプだから、俺のスピリットは勃起しない、蟻が巣に食物を運ぶような勤勉さがステージを上げるわけじゃない、そこには必ず目的 ....
悩む
何を信じ
何を疑うか
叫ぶ
どうしようもない
掻きむしりたい
苦しみに塗れて
生活する中で
信じられることは
もちろん
誰でもなくて
たった一つ
君の ....
上水の川のほとりの桜水食堂
銀だらの照焼の匂いがする厨房から出てきた
おかっぱ頭の彼女は紅い鼻緒の下駄を鳴らし
橋のたもとのオレンヂ色の街灯を灯す
近くの洋館に咲くタイサンボクが薫る街の角 ....
あの路地を曲がれば
糸杉の垣根がみえてくる
トマトを見つめる匂いのなかで
ぼくは牛乳を買ってくるのを忘れた
たどった路を戻りながら
牛乳 牛乳とつぶやいた
こんな時間に牛乳屋はやっ ....
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