一等星か
人工衛星か
わからないから
嫌なんだ
この時代は
虚像が眩しすぎて
たどり着きたい未来を間違える
俺達は
まるで
月に向かって飛ぶ
命知らずの虫みたい
例えば、それは記念日の夕食の
テーブルにある蝋燭が照らす淡い瞬間
ワインで少し赤くなった顔が綻ぶ瞬間
例えば、それは久しぶりに家族で行く海外旅行の
澄み渡る天の青を仰ぎみる瞬間
遠くに見える ....
誰に会うということもなく
桜並木を歩いて行く
そして私はすぐに散ってしまった葉の上だった
私は 寂しい色をした 枯葉の道を踏みしめる
枯葉の散る公園
月を越えていく
誰かが放った ....
風邪なんだから体にやさしいもの食べなさいって
思うのだけれど冷蔵庫のなかのちよこれいとに手
が伸びるのはビョーキなのでしょうかカルバドス
入りの甘いあまい四角は死角そういやボジョレー
が解禁さ ....
君と僕は
別々に立てていた
旅行計画は
海を越えて
出会うはずだった
あの時まで
海峡は荒れ
橋は失われてしまった
いつか自転車は錆びれ
互いを知らないままに
紫陽花は ....
歩き、走り、止まり、戻り
止まり、走り、歩き、戻り
走り、歩き、戻り、止まり
歩き、戻り、止まり、走る
28歳のマユミ先生が
今日は川に行って
写生をしましょうと言ったので
スケッチブックに
先生の顔写真と
宇都宮しをんの裸で
コラージュを作って
河原で自慰行為をしていたら
マユミ先生に ....
空きの無い羅列の椅子に
また今日も
嘆息する
狭い踊り場は
且つ
斜(しゃ)に構えて視ると
歪に歪に
人影惑う
陽に降れる日もあれば
曇天に疼き
稲光に泪する陰りもあり
....
風呂場の排水溝に
退散する泡たちにまぎれて
私の恋が吸われていく
私は両手で恋
恋
と叫ぶが
お前が遠くで
あまりに 手を振るものだから
窓枠も ワイシャツも
追い付けないく ....
萌えあがっては散る桜の色や匂いは相対的に嫌悪の対象で、春の僕の中心は虚しい空洞だ。
君のくちびるを表現する言葉を知らず、ただ凝視するため延々と会話する。
そのはかなさの散る刹那を君自身は知らな ....
ゾウさんのお鼻は
不思議な鼻だ
バナナをつまんでお口に入れる
水を吸い上げシャワーする
敵をひっぱたく武器になり
ああ きょうは
少年ゾウのまたの間から
鼻を入れおちんちんをいらって ....
墓地と背
鎖を手に
見えない声
遠い灰の音
雨が
雨のための径を通り
去ってゆく
傘の無い街を
照らす幻日
呑まれゆくものに
小さなものらに ....
10分後、私たちは {ルビ思=おも}い{ルビ出=で} される
10分前に見た映画はもうまるで嘘のようだ、と
いまどき流行らない、よくある2Dの映画だったが
持ち合わせた感想は特になく
....
狡猾であり
幼稚でもある
すべては悲しく美しい
そう
狡猾であり
幼稚なのだ
幾日も
幾年もかけて
日が沈む
その終末の真っ赤な空を
眺めては小さな飴を頬張るように
感慨に ....
きみの右目から1センチ
ちょこんと座るちいさなほくろ
きみの瞳はまぶしすぎて
見つめ合うことなんてできそうにない
いつも逸らした視線の先で
そっと目が合うちいさなほくろ
ぼくを ....
とある白夜に
白い車に乗って
消失点を探しに出かける
君は白いコート
僕は白いスーツ
サングラスだけ真っ黒い
カラスのアルビノ
不吉なことばかり話そう
どうせいつかは世界が終わる
美 ....
はい、向いていなかったです
生きることには
まったく間違いでした
生まれてきたことは
恨んではいないけれど
なぜですかと 思っていますお母さん
申し訳なく言葉もないです
大好きな。お ....
だれもいない夜
見失い そして 鮮明に 私がここに
意思を持って
だれも、みない 私が
遠い日日からきょうまでをもう
守り切れない 私が
透明な漣の道を歩いてきた、つもりだった
、それは ....
布団にもぐり込んで
貴女の陰部を弄くり回す
弄くり回す、弄くり回す
陰部を弄くり回すと
液が溢れる
溢れ切ったところで
それを啜る
戯れに弄くり
戯れに啜る
味は濃い ....
トマス氏は知りたくてたまりませんでした
ドーナツの穴はどうすれば食べられるのか
トマス氏は解明したくて仕方ありませんでした
ドーナツの穴ははたしてどんな味がするのか
トマス氏は毎日考えてい ....
卒壽となったおひとりさまは
なかば めざめの大脳をさそって
朝食後
ウインドーズをたずね
蒼白なワード面をひろげてみました
すると 第一行には
詠嘆の麗句が
そして 最終連に ....
プラチナの値が下がり
ずっと下がり続けているみたいに錯覚するんだ
現実は上がったり下がったりだよ
だからその内上がるさ
気にするな
自身が衰え価値が無くなったみたいだ
自分なんか本当に ....
化石を敷き詰めた絨毯のうえで胡坐をかいているような心境でおれは真夜中にこの部屋に打ち込まれた用途不明の一本の杭だった、外ではここ数週間の決まりごとのように雨が降り始めていて、濡れながら冷え ....
小雨がしとしと降る日も
草木が生い茂り青い匂いが立ち込める暑い日も
キンとした凍てつく空気と澄んだ星空が迎える寒い夜も
通りの桜 公園の櫻 自慢の小さな庭のさくらが咲き揺れる麗らかな日も
赤い ....
同じことを繰り返しながら
過ごす毎日でも
時間は流れている
信号が赤から青に
変わったときのように
たくさんの人が
立ち止まっては歩いている
どこへ向かって ....
毎朝みる、幾人かの顔が
通り過ぎる朝の道の向こうから
杖をつき、背を丸め…近づいてくる
95歳のトメさんと、目が合う。
――あら、今週も会ったわねぇ
毎週火曜は、通院らしい。
毎週 ....
恋は昇ったり降りたりで、草臥れる。
恋は遠のいてゆくほどに、懐かしい。
太陽は、今も僕の胸に燃え盛り
{ルビ永遠=とわ}に手の届かない――幻
あの日、出逢いの風は吹き
互いの杯を交わしてから
ひとり…ふたり…銀河は渦巻いて
空白の{ルビ頁=ページ}に――僕等の明日はあらわれる
いっそ
このまま
逃げてしまおうか。
という純粋は、
間近に控えた病床での浅い眠り
耳鳴りのような
譫言を以て
熱を
帯びるのでしょう
少女の恋する瞬間は
レモンバ ....
フられるのは嫌い
片足で
もう何日も立っている
だから嫌い
答え合わせできない
不合格通知のよう
ぐずぐずと振り返る
やけになって騒ぐ
だから嫌い
私は
歯を食いしばる
....
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