大根一本 一〇〇円
ステーキ肉一パック 二、〇〇〇円
畑から引っこ抜いたばかりだという
昨日まで大地に守られていた命
まだ十分に死んだとはいえない一つの命 一〇〇円
高いのか 安いの ....
こんなことになってしまったけど
もう誰のことも恨んでない
恨んでないよ
雲の上には
また青空が広がる
それだけで充分じゃないか
首筋を通り過ぎる冷たい思い
あなたの眼差しを受ける
マフラー 首に巻くだけで
温まる心
こんなに簡単に 暖かな気持ちになれるのに
冷たい眼差しは通り過ぎる ....
宝石というものは
その名のとおり鉱石で
そのご自慢の色を主張する術もなく
硬く冷たい闇の中
ずっとずっと眠ってた
どれだけ良い血統に生まれようとも
どれだけ ....
望むことを
できないジキがあり
望むことを
できるジキがある
ジィ~キル歯貸せと
ハイドゥ死のように
ぱっぱか、ぱっぱか、
お産まサンが進む
産婦人科のお前は
富士山になる前のフ ....
笑う 踊る 泣き叫ぶ
その どれもが
空の上にて 形成される
見上げれば 首が 痛むのに
見上げずには いられない
今しがた
羽根の こすれる 音がした
くねくね と しならせる ....
ひかりがすこしこだましている。どこかとおくへいきたいとおもう。気ままでぜんぜんいいんだけど、おいしいおもいもしてみたい。ひとりでしおひがりとかしたい。ただとおくへといきたかった。いっそねてしまえばいい ....
ポストから落ちる紙
君からの手紙もあった気がする
お構いなしに紙を踏み付け
ベッドで思いを走らせる
君と過ごした時間は最高だった
嘘じゃない 本当に思う
今となっては手紙も読めない
....
知的だね、と呼ばれてみたい宇宙人明日来るかもBOSS買いに
母ひとり、具だくさん
猫の手の嘘つき
周りますとも公転周期二万年意固地すぎますプラネットナイン
破瓜を超えても月ひと ....
生きていることに
意味はない
命になんか
価値はない
地球より重い訳はない
むしろボウフラよりも
軽いぐらいだ
いや、ボウフラに失礼だ
女を孕ませ
生まれた子供に
障害があったとい ....
不幸をしょってる
顔していても
不条理的な
幸福感の密かな湧出
この世この時
為されるがまま
波長にまかせて
浮くこころ
硬いよろいを
身にしていても
内は軟弱な
....
そよぐ風
なびく風
そむく風
うめく風
それは空気の流れではなく
何かつかみどころのないものの正体
感情的で感傷的な世情のように
風もまたいつも気分屋で気紛れだ
また風向きが変 ....
わたしがまだ
あなたの子孫の
最初の日にはもちろん
衣服を身に着けると知らず
もちろん衣服を選ぶことも知らず
もちろん日本語は持っているわけもなく
いつかのご先祖様のあなたは
愛を語 ....
始まってすらいない
まだ 始まってすらいない終わり
つづいていく
ここから つづいていく
終わってすらいない
まだ 終わってすらいない始まり
思い出 ....
ホッキョクグマの巣穴
数多のクマが使ってきた巣穴
彼女たちはこんな穴ぼこの中
助産師無しで出産するなんて。
数えきれない母熊が
この巣穴で子どもを産んだ
元気な子、病弱な子 ....
なんだ かんだと
老体が
泡をふくなか
朝のひかりを
瞬時 みつめて
まぶたをとじるとき
卒寿となったいのちに謝し ....
寄せては返す
波の切れ端を
掌に掬って
目をつむる
懐かしい潮の香り
海はいつだって
そこにあるのに
哀しい時にしか
会いに来ないで
ごめんね
でも僕は
いつも思って ....
ぼくはどのくらい生きてきたのだろうか
脈打つ血潮物足りない映画
歩いていると生きているんだと噛みしめる
ふみしめるのではなく
生きている実感が強いのだろうな
音楽の断片から香りを聴きとる ....
何でも
ありすぎると
大切なものまで見失ってしまう
それでもね
こんなたくさんの中で
君を見つけたんだ
こんなにたくさんの中でも
君は輝いてたから
きっと君 ....
夜をむかえるのと
朝をむかえるのは
どうちがうだろう
うえになるのと
したになるのでは
愛するのと
愛されるのでは
生きてくというのと
死んでくというのは
どうちがうだろ ....
眩しいくらい晴れた日に
日陰で煙草を吸うあなたは
とても寂しそう
暗い壁と同化しそうだ
お酒が入ると流暢に喋り
私を口説いてみたり
否定したりする
ある日は大切だといい
あ ....
心の中のいろんな思いを
一つ一つ言葉にして
君に伝えてみたいな
こんなんじゃいけないのかな
わかってくれないのかな
どうすればいいのかな
今までのいろんな出来事を
一つ一つ言葉に ....
今日もうつむいて道を歩いてる
背中を丸め自信なさそうに
今日も人目を避けて歩いてる
みんなに申し訳なさそうに
でも君は悪くない
何にも絶対悪くない
だから拳を握って
胸を叩いて
上を向 ....
何時の間にか受信箱から消えていた
保持期限を過ぎたメッセージは削除されますの文言
読まれなくなることが手紙の死なら
紙よりよっぽど生き物みたいだ
いつか勝手にいなくなるなんて
心のこ ....
ドラッグストアの前で
女の子が叫んでる
タイムセール中だと叫んでる
冷たい風で髪を逆巻いて
人々の歩く前で
コンビニで
おっさんが怒ってる
袋を分けろと怒ってる
長い時間をかけて
....
無い背筋を伸ばし
まな板の上にぬっと立つ
おまえの
下段から冷たく射るような
視線――まったく読めやしない
包丁を握り
ジリジリと
間合いを詰める
――突然
ながい触腕(しょくわん ....
どうしてか愉しくて
とても切ない
詩作に貧乏文学を
探し出すことは
決してけちな節約ではなくて
倹約のようにも思える
少しだけ美談が得意なことも
失敗談がずいぶん苦手なことも
干乾びた ....
東海道線の
向かい合った
4人掛けの座席の
俺の目の前で
でっかいヘッドフォンを着けて
でっかい音で聴いている
年の頃40の奴がいる
漏れてくる
歌声からして
どうも浜崎あゆみらしい ....
積み木を積み直す君
何度も繰り返す細い指先
終わりの無い道は
一周回って元にたどり着く
風のざわめきはいつも一定で
葉を散らす木々は何も言わず
鳥たちは最後の実りを
精一杯啄んでいる
....
アパートの階段をあがり鍵をあけ繁治は部屋に義兄を探した。戸をあけてすぐのところに狭い台所があってベランダまで見通せる2Kだ。奥の畳に日だまりが揺れていた。繁治は静謐すぎる気配にはっとした。
トイ ....
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