ひゅう・・・・。ひゅう・・・・。と身体を切り裂く夜風。
ひゅう・・・・。ひゅう・・・・。と父を迎えに来た。
ひゅう・・・・。ひゅう・・・・。と地底の底から唸りを上げて。
死んだらどうなるのか ....
早朝の畳部屋。
障子の引き戸を開けながら
眠る父に声をかける。
「お父さん。今日は寒いね。」
顔を洗い家中を動き回る母。
これからやってくる客人を迎えるため
悲しいそぶりを見せよう ....
父が居ない日に抱えた悩み事は
いつもの数倍のもしかかる。
一言二言話すだけで
買い物袋が楽々持てるようになったという安心感。
(これからは、自分ひとりだけでいくつもの買い物袋を持てるよ ....
もう どの部屋の物だったのかも
忘れてしまった合鍵は
今では誰の心も開かない
それでもジャラジャラぶら下がり
今の生活に 上手にまみれる。
未だ錆びない扉の先に
いつかはあ ....
あらゆる正しい掟とか
価値あるものの創造が
また今日を塗りつぶしていくね
よれた鞄につめ込んで
夜の改札へ放ったら
さかさまのスキップで行こうよ
ひじ突きあって ....
整いすぎた飛行機雲と勘違いしたのは
電線に反射した一線の太陽
その奥に流れていく雲のはやさで
風向きと速度を予測する真似事
手元の時計は
一時をすこし回ったところ
乗りたかった電車は
....
キンタマ王子がキンタマを
誇示することは
日本が中国、韓国に対し
威圧的な行動を取る第一歩を
示していると報道した
アサシ新聞政治部記者を
キンタマ王子は拉致し
山奥に連れていき
深く ....
汚れた床に落ちた埃は
身元不明の死体に似ている
掃除機をかけて横たわると
失われた影だけが見える
固定電話が久しぶりに目を覚ます
でも答える前にベルは ....
文壇の成績が神に認められ
夏目漱石は太陽になった
太陽になった夏目漱石は
吾輩は太陽であると云う小説を神に送った
文壇の成績が神に認められ
太宰治は土になった
土になった太宰治は一言
....
あなたとわたし
その狭間にあるわたし
それだけがほんとのわたし
久しぶりに
ねずみの国に行ってみました
ねずみの国は
もうぎっしりと人また人で
アトラクション
平気で120分待ち
無理でしょそれ
仕方ないので
すいてる列に並んでみました
It ....
ペンシル 一つぶんの
沈黙が 突っ立っている野
ことし二度目の雪が敷かれる
蛇と蛇と蛇と蛇と蛇と蛇と蛇と蛇が
それと蛇と蛇と蛇と蛇と蛇と蛇と蛇が
わたしたち ....
継ぎはぎだらけのタペストリー
隙間から柔らかな風が吹いた気がして
離島が点在する
静かな海をゆく船を夢想する
日常は羅針盤もないスケートボード
リュックひとつでバランスをとって乾いた ....
普段から平和だのみんなで
手を取り助け合おうと言っている奴らに
何ができる?何ができた?
身体の不自由な人が道端で困っている時
邪魔だとか可哀想だとか
時には笑いながら写真を撮るのもいる
....
人々は酒に酔い
大声で自慢話しをする
夜は何処までも続き
明日を知ることも無い
アスファルトに涙がこぼれ落ちても
知らないそぶり
人は冷たい
路地裏の猫だけが
ニャァと鳴く
....
眠れない夜の羊たち
番号を与えられ順番に沈黙に浚われていく
まるでアウシュビッツの塀の中で
私の孤独は刃の欠けた短刀
羊たちの羊毛を剥ぎ取ることも叶わない
そして絶望も錆びれて
....
わがままな初冬のそらは
雲と風を相手にして
陽光の支配を絶えず監視している
そして
筋骨質の日本列島は
南岸添いに こころわびし ....
手を握りしめたまま、
遠く海の彼方から
やってくる風を待つ。
風は、
あらゆる氷山を突き破り、
たったひとつだけ、
この指に絡みついてくる。
このたったひとつの風は、
幾多の激流を乗り ....
今日も高層ビル群はわたしたちに
たくさんの夢をみさせてくれる
街中には様々な言語が飛び交い
様々な文字がおしゃべりしてる
global化の賜物だ。
灰色のコンクリートジャングルには
サ ....
ひそやかに歩いてきた刑務官が
彼の扉の前でたたずむと
カチリと扉が開いた
四人の人たちは無言で頷き
彼をうながし
三畳間から
誘いだす
彼の記憶はまるで空白で
肩と足だけが震えた
....
風になびく黒髪があなたの横顔を隠す。
あなたは細い指で優しくその髪を撫でる。
そんな仕草が愛おしくて私は泣いた。
愛情があなたの存在そのものになった。
あなたは絵画に描かれた ....
潮の満ち引きが鼓動と繋がっていた
あるときは優しく
或る時は激しく
わからないままに彷徨う姿は
赤や青に点滅する
夜中の踏切を渡ろうとしても
遮断機があがることはなかった
待ちくたび ....
足の爪に
塗っておいた海が
夏のどこかへちぎれて消えた
地図の上をなぞる指が
コーヒーの匂いをたどって
最果ての島に着く
ふと顔を上げれば
見慣れた街並み
寝過ごした朝のよ ....
愚痴を言う人を
心配はしない
吐き出してまわりを不快にしてでも
自分は楽になりたいという図々しさがある
むしろ心配なのは
愚痴を言わずに耐えてる人なんだ
つきまとう不安
拭い去れない迷い
予測できない未来
追ってくる過去
逃げ道のない 一本道の先に
決断がある
どっかーん…!
太陽の砕けた花火の如く
あの日、きみと出逢った歌舞伎町の夜。
厚化粧のきみは
難聴のハンディをもろともせず
くらしっくをBGMにくるくる
地下の舞台で乱舞しなが ....
求められて
追い駆けられて
大変だったろう
転がり落ちて
また
這い上がる
キミの姿に
幾度
励まされた
ことだろう
図体は 小さい
魂は デカい
それが ....
晴れの日も雨の日も
あの老人はベンチに座っている
何を待っているのか
何を回想しているのか
暑い日も寒い日も
あの老人は囁いている
誰を待っているのか
誰に話しているのか
近づ ....
小さい頃 親は仕事で
ほとんど家にいなかった
祖母の腕枕で寝ているときに
耳元で聞こえる脈の音が
いつか止まってしまうんじゃないか
この音が私の耳元で聞こえなくなるんじゃないか
....
お前、最近ヤバくね?
何が?
頭だよ、頭
何で?
薄くなってね?
えっ、誰が?
お前だよ、お前!
俺っ?
そうだよ、お前だよ!
ウソ?
ウソじゃねえよ、まじヤベえよ
まじか・・・ ....
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