晴れた日の会場内に 用意された百脚の椅子
来賓者、関係者、招待者、出席者、
名簿に記載された ずらりと連なる固有名詞
司会者は叫ぶ
(百人満席、晴れた日に、)
新聞は語る ....
小さな袋に大きな希望
「育ってくれてありがとう」と心の中でつぶやきながら
姪っ子にお年玉を手渡した
この世の灯りなんてみんな壊れて消えてしまえ
満たされている順に地獄を見るといいんだ
泡 出します
重たいドアを押して外に出ると
階段を数段上ったところで
思わず立ち止まる
百貨店の屋上は
すっかり様変わりしていた
複雑な段差を組み合わせた
明るい色調のウッドデッキ
オリー ....
空と海の混沌に
突き刺さる黒い陸の先端
に白い少女が立っている
淡い彩りが現れ
生まれた風が海を押す
押されて海は岬に駆けのぼり
少女に白い言葉を飛沫く
潮鳴りにひそむ遠い記憶の ....
冷笑されるでしょう が
卒寿となった いま
すがりつくしか ありません
過ぎてしまった
脆い群像の 淡い言動のかげ に
卑下されるでしょ ....
日の丸や君が代は
軍国主義時代を連想させるもので
先の大戦で被害を被った
国内外の人々が抱く感情を考えると
到底認めることは出来ない
が
共産主義の名の下に
過去に何千万という無 ....
街灯の光が届かないバス停で
忘れられたように バスを待ちつづける
終バスは すでに出た後かもしれないのに
ここに明日までずっと立っていても
だれも話し掛けてはこない
光を乱反 ....
詩は路上で生まれる
だが詩は路上を救えない────
プレパラート上の言葉たちが見える、モノノアワレ、切断された高架橋、そこに生えた雑草の根の下で接吻、喪章をつけた兵隊蟻がパレードする毎日、「 ....
熱っぽかったので
友達のエミリが持っていた
体温計を借りました
人間の体温を正確に計るなら
お尻の穴が一番だって
AFF(アナルファックフレンド)の
聖也から聞いていたので
女子 ....
幾億粒の{ルビ眼=まなこ}が煌めく
夜の底
磁気に繋がり
流れを描き
脆く途切れ
こぼれる様を
見ているようで
見ていない
視線の針が交差する
決して出会うことはなく
跳ね返る ....
(ダレカダレカ解放シテクレ、
コノアツクルシイホドノ抱擁カラ)
私は時々、
私を抱きしめている、
この腕を暑苦しく思う。
私を抱きしめている私の腕を。
この腕には沢山の鍵が掛けられてい ....
ぼくは妻と子を捨て
近くの森の広場へ行った
山積みの廃棄物の一点に
赤く点滅するボタンスイッチが誘う
押してしまえばこの世が終わる
震えた指が誘われ
想い出が身体を駆け巡る
どう ....
あのときたしかに荒野に吹く風の音
爆心地にはアスファルトとコンクリートとガラスや金属、LED、わざとらしい街路樹
光の船だ
打楽器が跳ねている
噂話が沈む
タイヤが滑る
....
2015年度の大賞が何だったのか
もう思い出せないが
アホみたいな顔ぶれの選考委員だから
それも致し方ない。
そこで
あたし並みのハイセンスな人間ばかりで
構成された選考委員だったら
....
花 開く
冬の君の白い肌
紅に染まった頬愛し
愛は束の間 燃え上がり
二度目はないと 雪の降る
160106
どういうわけか唯一神のイスラム教の
シーア派とスンニ派は仲が悪いことがある
圧倒的少数派のシーア派は何処の誰にでも
仕合わせをもたらすような普遍性を追求 ....
蝙蝠の化身である彼は
愛を彷徨い暮れなずむ空を彷徨った
恋に疲れた女を探しては
唇を求め
彼は女の舌を溶かし
タンゴを踊り
優しく抱き締める
彼は刹那に鋭く細い牙で
女の首筋に刃を ....
互いを忘れるなら
どんな日でもいい
仲睦まじく歩く人々を背に
うつむ気加減に歩いている
初めて出会った特別な日は
何もかもが新鮮だった
置き去りに過ぎてゆく奈落を思えば
今一つの恋にしが ....
風が悲しいため息をつく
かき曇った空に 葉を落とした大木の影黒く
烏が鳴く 惨めな輝きを目に宿して
閉ざした扉は 誰かが叩くのを待っている
開き果てた花薄は 干からびて
土の中で ....
コインランドリーでだれかのパンツが回ってる
そういえばあいつもトランクス派だったよな
そんなこと思い出す夜
だれかが忘れたハンカチとトランクス(
またトランクスかよ)
をよけてどっかりと ....
きょうは鶏祭りだ
去年の祭りからずっと 待ちに待って
ぼくらが普段口にできるのは
食用苔と粘菌くらい
今夜だけは腹いっぱい肉を食べれるから
大人も子供も
みんな嬉しくて嬉しくて
....
背徳の烙印を額に捺された巡礼者の列は
埃にまみれた長い路を促され
静かに歩みを進める
誰も言葉を発する者は無く
無言で己の魂と静かに語っていた
遠くに霞む溶鉱炉のサイレンだけが静寂を乱し ....
ある日
井戸の蓋を開けなくてはならなくなった。
それは石でできた重い物のなのでひとりでは開けられない。
人に救援を頼んだが誰も井戸の存在を信じて呉れず、生憎の悪天候も災いして誰ひとり集まらなかっ ....
脳髄に流入し浸透していく
この響く気ヒビキ残響は
また未定形の透明熱流
(ゆっくり、ゆっくりと 時を育み)
脳水を押しやったり引き戻したり
流動するままに瞬時瞬時
モコモ ....
従順な君は
誰からの意思にも起動して
私へ それを知らせてくれる
その度私が 君を覗き
要不要を見極めて
合図を送るのが
どれだけ面倒なことか
....
出勤前に洗面所の前に立ち鏡を見た
「今日も疲れた顔してるな自分」
とふと笑いがこみ上げた
そんなあきれた笑顔でも
少し元気が出た気がしたのだ
朝は人生のようだ
ようやく始まってもすぐに
終わりの兆しで満たされる
佇む人の内側には
透明な水が鏡を作っている
朝の人間は水でできている
信号灯は消し忘れられ
薄明 ....
スペースインベーダー
歪みながらよろよろ移動する未確認飛行物体の層と、その上を流れる一隻の母艦
ミサイル的中の距離と時間を図りながら、左右に稼働する砲台を操作して、撃て
侵略者は少しずつ ....
1475 1476 1477 1478 1479 1480 1481 1482 1483 1484 1485 1486 1487 1488 1489 1490 1491 1492 1493 1494 1495 1496 1497 1498 1499 1500 1501 1502 1503 1504 1505 1506 1507 1508 1509 1510 1511 1512 1513 1514 1515
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.67sec.