白を白に放ちながら
白は白に落ちてくる
誰もいない冬の隅に
放ち 放ち
放ちつづける
空をゆく窓の内から
なかば水没した都市を見つめた
四つ足の群れがつくる水紋
緑 ....
原っぱが 広場となり
しばらくして
四号公園と 立ち札がたてられ
こどもの遊具が 設けられると
どこからともなく
子雀たちが見学に訪 ....
僕らは
誰かに
愛されているから
生きているんです
どうか
あの子に
届いてほしいよ
目をつむると見えるものがあった
遠くの山頂に輝く光
道は途中で草むらに隠れ
どこまで続いているか見えないけれど
どこかに沢が有り
林間に小道が有り
小動物の通る道など
きっと到達する ....
土地を踏み荒らしては場違いな花の種を植え
手遅れになりはしないかと黄鉄の装飾で埋め尽くす
やって来たのはアザミと蒲公英で
望みの花はいつまでたっても咲かない
それならばと土台からやり直 ....
冷たい手
あたい、冷え性だから
温めてやるさ、ずっと、ずっと、
ベッキーちゃん
私
あなたの味方です
そりゃ
いろいろイケナイ
こともあるでしょ
軽率だったと
そりゃ言われるでしょ
だけど
ベッキーちゃん
あなたのライン
ネットでみました ....
人間は水
人間は石
人間の海馬
月とリング
ヤン・シュヴァンクマイエル
ヤン・シュヴァンクマイエル
ヤン・シュヴァンクマイエル
3回唱えたら鴉
降る雪の間に間に後姿
灰色に滲んで 小さくなる
誰も開いたことのない 図書館の古びた新刊書
端末はいつもいっぱいで 書物は忘れ去られる
早朝のバス停で
凍えながら待っている
....
朝の胎動が谺する、
夜のなかで、
私はゆっくりお湯を飲む。
私のなかだけにしか、
あてはまらない鍵をゆっくりと
舌で転がしながら。
朝を待ちながら、
カプセルに入る。
光の囁きに目をあ ....
ケンカしてから一週間
ボクの方からヒトミに電話をかけた
「只今、ブスにしております
ご用件のあるかたはメッセージをどうぞ、ピー」
「あれ、これ本当に留守電なの?」
「メッセージをどうぞ、ピ ....
川の中に一列に泳ぐ鴨がいた
冷たい風の中平然と
大きいのから順番に
風にむかって泳ぐ
その背中じゃ風よけにはならないだろうに
大きい鴨は
大きいから先頭をゆくのか
親だからな ....
カードケースに
故障中と書いた紙を入れ
首からぶら下げて出勤した
誰も傷つけない
無言の抗議のつもりだったが
何だそれと流す人
自覚したかと笑う人
見て見ぬふりで通す人
虚しさ ....
時の揺らぎ
後から来たものが先になり先にいたものが後になる
風の凪がれ
ミステリーサークルの中で営業している金魚すくい
何を表しているんだろう
(営業しているとしたら)
四つ角のマネキン人 ....
鉄の臭い 匂い立つ
布団半分が血糊ベッタリと
昼間片目で歩いていて転げ
これはイカンと部屋に帰り着き
そのまま鎮痛剤ガバガバ飲み
いつしか眠りに落ちて
夜に目覚めればこの様だ
自らの ....
言葉が厚いナイロンシートの
壁にぶつかって流線形に歪む
喋るのは得意ですが独りです
世界は四角く私たちは丸いと
思っていたのに傾いた地軸に
逆らえない街の人と通じない
回転しなが ....
地下鉄で知らない場所へ
私は向かう スイカを取り出し
今日も 電車に乗って 私は
何をするのか 今日は 覚えていない
この寒い日の道のりを越えて
友達は来るのだろうか 私の中で
そ ....
あの日から
知らないうちに始まったけど
歩き始めたら
もう
戻ることはできない
でもね
進む速さは
君が決めていいんだよ
たまには
止まってもいいし
....
何処に行ったのかしら
私の膝と、温かさに溢れる秘密
高い背中を見ていたら
今日もいつの間にか夕暮れ
琥珀のグラスを傾けて
少し煙を燻らせて
その指、滴、氷の音
眠る私の華を誘う
ほ ....
まず目がおかしくなった
そして、
耳が
最後に鼻が
青いセーターの上に
鼻血が垂れる
ぼたぼたと垂れる音が聞こえる
青いセーターは
アンナが2年前に編んでくれたもの
アンナは ....
静かな 夜半のことだ
やせ細った月が 薄く流れる雲を照らして
とぎれとぎれの 心細い街灯を にじませている
昼でも閉まっている商店街には、
野良猫の姿もない
凍える自分の足音だけ ....
カラスの鳴き声がした。
小学校の帰り道、ひとりで帰っていたときのことだ。
前方に広がる、両端が田園の、まっすぐな道の直線を見ていた。
いつも一緒に帰っている幼なじみが、休みの日だった。
立ち止 ....
時が支配者であるという命題に
生は何時も屈服する
1日は24種の蒼い乾びた血液から成り立ち
時を忘れた瞬間に赤い血流は体内を巡る
生の瞬間は忘却に潜んでいる
小さな人間の小さな脳内に
....
とても卑屈に落ちた時
みあげることなど役に立たない
そのことをほんとうに知っているあなたは
宇宙のどこかに居るのだろうか
そう思ってわたしは空をみあげる
荒れるはずだったのがうそのような ....
エゴの実の涙に映る住まひかな
エゴの木の向こうにある お茶室
拙者、手前を接写にせんと欲するも いと難し
むず痒くなる程に 蚊と応戦するも また哀し
放置すれば痛し 引っ掻けば赤く ....
落としたお年玉が道端にある
種がコンクリートの上で花咲いた
鼻先に持ってこられた餌
それは僕の弱さだと気付いた
無知に夢中になった
自意識だと思うが僕が担った
過剰に反応する感情
部屋に ....
連日メディアが報じる
人気タレントの不倫騒動
全然関係ないおばちゃんが
怒りながら石を投げてる
主イエスキリストが
もし今日地上に降りてきたら
罪を犯したことのないものだけが石を投げな ....
国家試験合格を目指す人たちの中で
唯一学問を目指していた
法学研究科に所属しながら
自分は哲学専攻だと思い続けた
周りから優秀さを嘱望されながら
結局試験には受からなかった
友人が次々 ....
君が居ない 僕が居る 僕が居ない 君が居る
出逢いが遅過ぎたと 幾ら嘆いた所で
戻れない 星に居る 時を乗せ 星は回る
誰の力を必要とせず 僕等が出逢って
仕舞った奇跡
寂しさを ....
陽が射せば 雪は溶ける
溶けた雪が 枝に幕を張り
百日紅の 深い爪痕
晴れた空に 水は乾き
哀しみは 消えない
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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