{ルビ画布=カンヴァス}の中に
(夏目漱石『三四郎』三)
海がある。
(詩篇一〇四・二五)
海辺のきわまで
(エリノア・ファージョン『町かどのジム』ありあまり島、松岡享子訳)
....
お祝いを あつめたから お祭り
あつめて こねてかためて 高く
火を点す
足もとに藁つんで
焼けた 爛れた どぉんど昇れ
マイマイの空家は渦の声
ことば忘れて かぶせ 転がす
あわい ....
乾いた金属音に、たるみ切った意識が醒めても
しぼんだ脳は白球の行方を捉えられない
職人が切換える幾つもの映像が
先へ、先へと白球を追いやるから
僕は冷房の檻に這いつくばったまま
コピー紙の裏 ....
激しく降った雨で
低い土手の生い繁る雑木は
いっそう緑濃くなり
駐車場の水溜りをよけながら
歩くスカートの裾が
まつわりつく
建屋の脇には短い竹林の小径
聳り立つ ....
陰影の先端
あなたの問いかけ
あなたへの問いかけ
か細い海はある朝
空白に塗りつぶされて
涼しい駐車場になった
壊れた何かが転がっている
見入ってしまった
初夏が立ち止まる
....
人生はであいである
必死に努力ができることにであった人は
幸せである
心から信頼できる指導者にであった人は
幸せである
であいは
待っているものではなく
自分から求めていくものである ....
(君のくちびるは、まるで明るいフルーツパフェのてっぺんに添えられた、砂糖漬けチェリーのような紅さだね)。のような視線。照れながらすこし俯く、見事に染め上げたホワイトブロンドの頭髪をあかるい指さきで搔き ....
夜のスーパーは人影少なく
ゆったりと買い物ができる
入口を入ると野菜コーナーでアスパラとエリンギが眼に飛び込んだ
明日の朝はベーコンと一緒にバターソテーにしよう
このスーパーでは半額シール ....
帯の背中に団扇を挿して
下駄を鳴らす
屋台が並ぶ道は
人が溢れて賑やか
すみません、
ぶつかった人を見上げて
耳の先まで熱くなる
先輩、
よぉ、と言って
和かな所作で ....
龍神の
灯の許に
伸びる白雲、
弓形に満月取り囲み
自らの永遠の核を
月影から持ち去り
旅立った人、
その喉声の振動 、
最後に聴いた
感触の木霊、
未だ輝き残響し
コン ....
まなざしの射程に入る
からだの一部。つまさき、へその緒、
暗い部屋をなめらかに浮遊する蛍を
捕まえようとしても、ゆびとゆびの間をすり抜け
まなざしの射程を抜ける
夜空のかけら。目を凝らし ....
涙の夜に
生と死を思います
涙の夜に 涙の夜に
生と死を思います
ふるえる心は
生と死を
深く思ううちに
心の奥の魂が耳を澄ます
銀河の岸の星の死と
(とても悲しい時は何も手に付 ....
生きるために
お歌を歌う
蜩の
いのちの
歌声
※ 蜩=ひぐらし。別名、かなかな。
・
私にとって詩とは
死を含んでいる生(せい)です。
詩とは例えば、
草むしりの草 ....
眠り草の花が開いて
悲しみが萎れていく夜
「月が綺麗ですね」って言って
比喩の中でかくれんぼする
暗がりでにゃあって鳴く
黒猫みたいな詩人に ....
負けて
悪いと
誰が決めたの
負けるが
勝ちかな?
○「清涼剤」
ブッダの言葉は清涼剤である
*なんでも与えられていないものを
取ってはならない。
*死んだ人々はどうにもならない。
悲しむのは無益である。
*自分を苦しめ ....
洗い流しても洗い流しても
消えてくれないソイツらが
擦っても擦っても
剥がれ落ちてくれないソイツらが
いつまで経っても
俺を眠らせてくれない
ソレは
体の周りの空気の ....
出来レースに興味はない
欲しいのは
ほんもののひょうげんに
触れた時の爆散だ
昨日の晩
探しても
探しても
無かったモノが
今朝見つかる
私に必要なのは
心の中を照らす光
太陽光 ....
てめぇのかったるい
ゆるんだ魂
と、
ぶよぶよ太った肉身
自らが自らの肉身操れるよう
出直して来い!
もはや集合意識でなく
個体意識の時世なんだよ
ッたく、やってられねぇ ....
正義なんて無いよと嘯いたソイツの目には
うっすらと涙が溜まっていて
それをみた俺はもうなにも云えなくなって
寂しさを
「寂しくない」と云う夜の
効きすぎているエアコンの風 ....
診察券と保険証を出して
呼ばれるまでソワソワ
定期検診だから怖くない
そう思ってもドキドキ
歯茎の隅から隅まで
器具で突かれチクチク
歯茎チェックはOK
次は歯のクリーニング ....
慢性的な病苦と共に
意識の闇に沈む 、
深いふかい漆黒へ
日々、夜の更け行くに連れ
そこからゆっくり
静か立ち上がり
気付けば
朝に太陽、
この世界を照らし出し
朝に意識、
自 ....
一生は人生を懸けた闘い
生と死を懸けて
何のために闘うのか
何を表現するのか
これからの人生を
どう生きるか
魂といういのちは
生まれる前から
欠けているから
何かを求め続けるのだ
愛はここにあるのに
・
このからだは
愛で
出来ている
いのちの
結晶
・
ありがとうさ ....
ほどけた
こころに
愛がひとり
ぽつねんとして
つぶやいている
・
月光
澄みわたり
ひとりではないと
万有引力を思う
私のこころは
・
こころの闇を
照らす ....
日照りつけて
前方に霞む百日紅には
二匹のクマンバチ
ふと足もとを
蜻蛉のちぎれた一枚羽が
微風に 晒される
古道の低い石積みの傍、
生い茂る樹木の根元で
....
その未来は
見かけによらぬ人たち の他人同士でも、
同じ地球に住んで違う夢をみていても、
使役するデコイ同士が連絡をとりあい?
過去を補正してくれているのだろうか?
出涸らし ....
○「詩募集します」
読んだら
涼しくなる詩は
ありませんか
あったら朝夕お経のように唱えたいとおもいます
なかったら
誰か書いてくれませんか
真夏の日中に上空を塞いでいた、ひとつの低い層がなくなって、青春の夏はより遠くまで反射して、よりいっそう真夏の夜の夢に届きやすくなる。より受信しやすいように部屋のなかの灯りをすべて消す。多分に雨の吹き荒 ....
ずどんどすん
憤怒の鉄鎚、
打ち下ろされ
腹底に鳴り響く
この夜この世に
猛烈な電光と雷雨と共 、
*〈怒りと罰〉の次元
与え与えられ 登攀せよ! と。
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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