ぽつり、ぽつり、
雨をのむ。
大地が生まれ変わって、
くにゃりくにゃり、
ひきはなれる。
ひきはなれてから、
思い出したかのように、
またちがう大地と繋がる。
こくり、こくり、
....
冷たい灌木の素足を芝草が覆う
うぶ毛のようなスギナの森
露に閉じ込められて朝の光が震えていた
「友よ お飲みなさい
こっちは先に頂いています もうすっかり
辺り一面へ溶けだして ほら太陽 ....
変わらないものなんてないのだけど
変われないものもある
わたしのなみだの理由はずいぶん変わって
そしてだけど相変わらずだ とか
わたしの住む 世界 はずいぶん変わって
そしてだけど相変わ ....
おれが猫背になる前は
風と光に色つやがふくまれて
祝い旗が屋上ではためいていたのに
卒寿となってからは
皺だらけの手旗となって
軒下で垂れさがっ ....
気怠い午後の微睡みに
身を委ね
正気を失い
自堕落な生活を続ける
こんなことではいけないと
思いつつも
身体がいうことを聞かないと
言い訳をしては一欠片のパンを
供してもらう
もう自 ....
街道をふらふら歩き進み歩道沿い、
赤い赤い花の群れ渦
の中に
黒い革靴一つ、落ちている
右片方だけ 色褪せ 皺の寄り
黒い革靴、落ちて在る。
存在の大海原に
今日も冷雨は降り続け
....
さ
バクちゃんは
経営していたコンビニをたたんだって
さ
バクちゃんは
東京に出てきて
お笑いコンビを組んだって
さ
バクちゃんは
食べてた夢をネタにしたって
さ
バク ....
160526
いちご大福150円
柏餅100円
粒餡、漉し餡、味噌餡と
ありますが
いかが致しましょう
ちまきの季節は過ぎたので
紫陽花が明るい色して咲いて ....
大地に咲いたボタンのブローチ
ボンタンで 踏みつける
ニッカポッカが似合う鈍色のジャングルを通り抜けて
山際の庭園へ行こう
水が流れ 鯉は跳ねる
君の恋が 晴れるかどうか
保証なんて ....
夜
ビルの間を車で抜ける
慣れた街の裏通り
ちょっとエモーショナルなHOUSEを聴いて
心地よくて人生を忘れる
意識が消える瞬間はいつも素敵
うるさい自我が吹き飛んで
音 ....
通りすぎた時
触れ合った手に
金色の光が見えることがある
それが縁というもので
その光がはっきり見えるようになるのは
手が触れたずっと後の話である
縁があった人の思い出は
....
戯言に心奪われている間に
刻々と
夕景は色を変え
惜しむことなく一日の終焉を飾る
何も出来ない人の器を
笑うような神々の所作
手を見つめる人はやがて死ぬといわれるけれど
私は自分 ....
味のないガムを噛み続けることは
しんどい
ぼくの毎日は
味のないガム
アゴが鍛えられてるけど
殴られることもない
玄関扉の前で
10分も うだうだしていた
いったい何のために
鍵 ....
ああ 蟻の体で
君の思考をあるいたら
どんなに気持が良いだろう
意味や理由から赦されて
わずかでもたしかな重みをもってあるいたら
でもこれは
ぼくの罪で
いつまでも脳を出ない
....
岬洋子を知っているか
あの美しい女を
肉欲を体現したかのような
しなやかな肢体
長い睫毛に
繊細な細長い指は
透き通るほどの
白い肌に覆われている
滑らかに歩を進め
黒髪をかき上げる ....
ひとはかくことでしか、解消されないものがある、じぶんはじぶんいがいにはなれないんだ、じぶんはじぶんでしかないだ、じぶんをさがしたってじぶんいがいになれるわけじゃないか、じぶんをさがしたってじぶんいがい ....
聞きたくもないのに聞こえてくるのはどこかで誰かが誰かを殺したただの拐っただのっていう義務だかなんだか知らん抑揚のない流暢な声ばかり
昔意味もわからず聴いた歌に紡がれた言葉は、紐解く時を迎えてもな ....
寂しいなんてもんじゃない
悲しい苦しいってそれは嘘だ
横断歩道の歩行者信号がいつまで経っても赤いままみたいなやつ
突っ切るどころかまわり道もできないみたいなやつ
酒の良さはわからないし、わ ....
もしも願いが叶うなら……
そう、もし神様がいてなんでも願いを叶えてくれるなら……
汚れたい
服の生地の色が分からなくなるくらい
なんならもう服なんて着ていられなくなるくらい
もっ ....
菩提樹の下をすぎる風
樹から樹が
葉から葉が生えつづけ
花のように鳥を囲む
火に息を吹きかけて
朝までつづく夜を描く
指と同じ大きさの火
曇の奥の月をひら ....
空に、
夜のとばりがやってくる。
道に、空の足跡がおちている。
おびただしい、
黒い足跡だ。
私はその、
息絶えた鴉の死骸になった、
足跡のなかを進む。
先がみえない。
火酒をい ....
心は無防備な壁のように
何も言わずに建っているけれど
音も立てぬまま剥がれてゆくのは
真っ直ぐだった僕の懐かしい声
ずっと一人で戦って来たんだ
ずっと一人で隠して来たんだ
....
退陣間近の大統領が
記念にボタンを押してみたくなったとしたら
大統領になったということの他に
取り立てて成果を上げられなかった男なら余計に・・・
本気で
そんな心配をしている
ラリルレ ....
割れ目が口を開く
唸りを上げて滴り
蕩けるキャンディー
眉間に皺寄せ叫び悶え
微細な重層亀裂ノイズ
脳髄に充満し滑走し始める
破滅に向かう忘却のグルーヴ
発情する爆発する幻想のケダモノ ....
重苦しい
塞ぎがちな毎日を
扉を開けたくて
もがいてはみるけれど
光を求めて
彷徨い続け
前へ上へと
向かっている
つもりではいたけれど
どうやらここは
奈落の底らしく
これ以上 ....
心を見せ合う相手が居れば
何処へでも行けるような気がして
頭上を横切る飛行機を見れば
何処かへ行こうと未来を作る
確かめたかった声が離れても
思い出を巻き戻す事もなく
確かめてみたい声 ....
美少女のあの子
みんなの悪口言って人気者
真似して悪口言ってみたら
わたしはなんでか悪者に
笑顔のあの子
いつも下品なことばかり
それでもみんなの人気者
真似して下品してみたら
わ ....
祝祭は終わった撮影が終わるように
ビジネスが始まってる街に雪が降る
もうインディアンは見失ったブランケットを捜さないだろう
トンキン湾に展開した第七艦隊は着弾しないミサイルを満載して
....
本当に大切なものだけを
本当に大切にするって
難しいことですね
あなたがそう言った
皮肉でしょうか
本当に大切なものだから
本当に大切にしてよって
あなた本当はそう言いたいのでしょう ....
有機的な汚れを拭い去られ
白い月はやはり月なのだな
手の届かないほどよい宙空に
ふんわりきりりと存在している
ちょっとした手順の間違いを
指摘されそうなでもやさしく
流してくれそう ....
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