悪魔がおった
まだ動ける洗濯機や朝日の凧や風に舞うはずれ馬券
潮溜まりでたゆたう割れた鏡の反射裡に
悪魔がおった
夢にも愛にも解決されない憎しみや
みなし子らが消えてしまう足波に ....
乱れ髪の馬車は能楽の形相を時として無言駅へ向かわせる、面は難くガタイの葉擦れた格子の穴、木枠の落ちた断層は容易に伸縮を繰り返すばかり、あがり框で唸り声と猛火を空に映し出した、
一歩。
このさき ....
肉体感覚存在として
生きることの歓び
肉体感覚存在としてのみ
在ることの異和
常に不断に私に在りて
*
夜に吹く風に路傍の
丈長い草々てらり
てらり揺らぐ揺らぎ
....
魂の過程だ
魂という命は
この体を借りている
こころが色々とこころする
私というひとつの命
・
種
花
果実
種と
続いてきて現在
・
小鬼の私は
銀河の岸で ....
きらきら赫くスポークの林のすき間で
覚束ない足どりに甘い匂いを残した仔猫が
ただいのちを求めていた
彼の小さすぎる陰に
高架を渡る停車を迎えた貨車が立てる
複雑な五拍子が降り注ぐ
....
藁人形の呪術など
やってみたことはないけれど
若気の至りで似たような実践を試みた
思い出ならばある
どんな効果があっただろうか
あの頃 片付けたはずの居室で三日もすれ ....
たくさんの名無しさんの書き込みが
愛おしいのは
あのどれか一つに
僕がいるから
いないほうがよかったんじゃないかな?
後悔のないようにねと
書かれて
後悔だらけのバ〇ァは違うなと荒ら ....
そうよ今なら空が明るいのだわ
見上げてよ
あの雲と虹のむこう遠くに
もしオズの国があるのなら
そこにだれも死なない国と
音楽とカラフルな謎と
すてきな魔法と
エメラルドの都に向かう道 ....
来週はまた緑に溶けてゆく
透明な水をかき分け
鮮やかな{ルビ生命=いのち}を奪う
舌鼓を打つたび
一粒だけ涙を流す
望むとか、望まないとか、そんなもの、特別人生において重要な事柄でもないだろう、何の意味も無く道端でいきなり切り刻まれるやつだって居るさ、夢を見続けるやつなんて阿呆だ、だけど諦めを達観のように語るや ....
人は知識を欲する
獣は食物を貪る
人は理性を愛する
獣は本能に殉じる
幾何学模様を描く蜂の巣 想起される知性
リンゴタルトから香りだす雑食性
ニューオーリンズから映し出される社会性
....
もう懐かしの七月は遠い、
なんてほざいてるあいだに
六月が来て、六月の夜の都会の空は、
まあ、遠い、物理的に。
うん、ここが都会じゃないのは
しょうがない。
それでも見上げる夜空には
....
雨上がりの明るみ
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い
、
雨上がりの藪の凄み
緑の一層濃く深く
鮮明な輪郭宿し
、
明るみ凄み雨上がりの
夢見る感情と覚醒す ....
雨雲の 垂れる夜にした恋だったから
跳ね上がることもしらなかった
若い胸
月日がたって
ゆれ動いた女の性の激しさは消えた
雨の跡を縫いながら
古い み寺を歩くと
....
眼いっぱい
ふるえる木洩れ日
ちいさな朱い鰭
息の仕方を忘れた朝に
滲む菖蒲
色香の移った骨抱いて
影は濃く
跪拝する
落涙に 蟻のもだえ
狂える記号たち
傷みの価値 ....
水の上に花が咲いている
花の姿が水にゆらめいている
それをながめながら
幾重にも愛を囁きながら
幾重にも別れにふるえているような
このひとときに
いちばん告 ....
○「パワースポット高千穂峰」
登山口の高千穂河原に車から降りると
僕はいつも霊気を感じる
御鉢のガレ場の急坂を登りきると
高千穂峰の気高い山容が
目に飛び込んでくる
不気味な御鉢の火口を横 ....
僕は生まれ変わったというと
いぶかしがる大衆のなかから
君が一歩前に出てきてため息
「、、、ついて、嘘ついてとか
本当のこととかは奥にある、人
生きる上、形而上ではねっ」ト
創 ....
頭がいくつもあるように、想像と解決が繰り返され、
想定していなかった彼が、かつて話したことまで木霊して
意味することを識る
一本で線、
ひとり想いを伝えること
二本で辺、
....
それはまったく意味を持たない
何故か後ろ姿になってしまう
若くてぷにぷにしてて
無邪気なままである
追いかけたまま届かない手
君はもういないことに気づく
水泡ひとつ
コ|ヒ|カップの上にみる
向かい合う顔の間の空間は
隙間なく埋められている
水蒸気が凝結
水滴が付着したグラスには
水が鎮座する
口に運ばれるのはあまりに容易で
喉越し ....
あのとき僕は
自分だけの惑星を手にした
空間は膨張しつづけ収縮せず
無限の意味は言葉通りだった
あのとき僕は
友と遊び 多くを語った
未来や夢 他には パネルラ テケリリ……
覚えな ....
突然の嵐に襲われ躊躇した
飲んで 飲んで 飲みまくり
今夜は酔いつぶれ
明日は本音を吐くから
信じてください何時までも
夏の制服少女は鞄の中に
教科書と
現代アメリカ最高の自称詩人
エディ・ゴールドシュタインの
詩集「男性自身」の原書を入れ
京急線追浜駅のホームで
品川行きの電車を待つ
「男性自身」に収め ....
この胸の空だ
空の青さは
魂の深さと
永遠性
永遠という果実
・
つきつめると
こころに行きあたる
だからこそ
手を合わせて
ありがとうと言う
・
一喜一憂すれ ....
森の樹木の根元に
下草の密生し
濃い陰影を纏い広がり浮かぶ
この孤独な初夏の午後に
意識は冴え冴えと
緑の樹間を縫って
走っていく
けれど 、
光、光の柱立つ
蒼穹の ....
私の周囲にあったものは、すべて私と同一の素材、惨めな一種の苦しみによってできていた。私の外の世界も、非常に醜かった。テーブルの上のあのきたないコップも、鏡の褐色の汚点も、マドレーヌのエプロンも、マダ ....
愛されて
十七年
妻は頬笑み
別れると
ぼくは涙を流した
恐怖は
人を
不自由にする
悲しみの
根源ですね
・
その対象に
とらわれた
こころを
解放してやることだ
どうでもいいよ、と
・
どうでもよくない
というの ....
若葉の頃を
誰かが緑色の世界だと
言ったのが聞こえた
緑色の世界という名前
悪くはないと思った
癒やしの緑色
安心感があり
過ごしやすさ滲み出る
清々しい気持ちいい世界
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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