雨の中
透明な傘をさした人が
聖書を持って列をつくっている
黒い群れの中で
三方金の本は光っている
みんな口を閉じている
道路をはさんだ向こうのバス停で
青年が一人、列が動くのを見て ....
殺人事件って
どうしても
呼び方決めなきゃならんのか?
劇団員って
職業でも何でもないだろうよ
あれか、殺されたのが自称詩人だったら
中野自称詩人殺害事件とかになんのか?
チョー恥ずかし ....
わたくしは 帰路に立つ
その前に あるのが
記録できる 紙切れのような
薄っぺらい ものなのか
噛み切れぬ スルメみたいに
味わえる ものになるのか
全ては わたくし次第で ....
爛れ過ぎた夕陽が
一軒の二階の窓を
ギラリと択び
怯えた鴉が見上げた先に
規則的に並ぶ建築の
一面だけを
薄明るい色に染め
足元のザラメにも
一粒ずつ微かではあるが
予兆のように
....
呼んでくれる
笑ってくれる
怒ってくれる
泣いてくれる
感じてくれる
考えてくれる
駆けてくれる
賭けてくれる
同じくらい
できているかな
返せているかな 僕は
....
知らない街の中の
知らない道を走る
わたしは車で
おどおどしながら走る
知らない街の
知らないショッピングセンターで
買い物をする
産地も知らない野菜を買う
いつまでたって ....
空から
剥がれた薄皮が
ふうわり落ちてきて
森と街と人の
あらゆる隙間を
滲ませる
君から
届いたLINEが
妙に素っ気ないのが
どうでもよくなるくらい
僕の指と吐息は
....
昨日と変わらない庭の枯れ枝。
昨日とは違う枯れ枝のような手足。
「親は子供よりも先に死ぬ。」と理解をしたら
看取るのは最大の親孝行だと言い聞かす。
昨日と同じ朝の訪れ
いつま ....
すべてをぶち壊したい
この世のあらゆるすべてを
聖書にもとづいて
ぼくの破壊の衝動は
抑えきることができない
困ったものだ
ひとにとめられても
怖しつづけるだろう
バイオレンスなき ....
1947年・父明彦は生まれた。
人々の目を助け・生活を支え
身体を/生命を守る眼鏡とコンタクトレンズを作る為に。
確かに最後を看取り/遺体を送り出しても
すぐ横に・目の前に
ずっと居 ....
(冷たい・硬い・重たい・臭い)
別れを告げた父の姿だ。
私は離れたくは無かったのだが
参列者の手前
抵抗するわけにも行かず
黙って棺のあとを追う。
山のへりに並ぶ猿たちの群れ
ま ....
天気もいいし
今日はゴジラ記念日
自転車に乗ったゴジラに
史上初めてなってやる
だけど舞台がいけない
さびれた下町
ギャラリーが侘びしい
バカをバカだと観る目が足りない
あー日 ....
いつも何気なく
存在していた空が
今日はやけに
明るく感じる
そうか
もう春も
間近なんだな
暖かくなったら
どこへ出かけて
何をしようか
今までじっとしていた分だけ
....
懐かしいトムとジェリーを観ながら
人生スラップスティック論入りの缶チューハイで
ほろ酔いの仕事明けの朝
様々な宗教の勧誘やってくる
団地の一階だからな
ハッブル宇宙望遠鏡が25周年を ....
※
その痕のことは、
何も知らない
水たまりを、
陽気なアメンボが通りすぎたあとのことは、何も……
みずうみに、
きみが爪先でたてた水の音も、
寝転んで何かを囓ったり、口のかなで ....
あなたがしあわせと
思いたいことは
しあわせでも何でもなく
単なる気休めでしかない
本当は分かっているのに
キンタマの裏側に付いた
ウンコカスに
気付かない振りをして
一日を過 ....
袖が長すぎる舞台では
髪の毛と 細かな塵と
忘れかけた 過去ばかりを
引き摺って しまうから
慣例に倣って この難題を
仕立て上げましょう
横糸が 絡まるならば
簪(かん ....
{ルビ破瓜=はか}(は)
蒼い、瓦礫のような
いわし雲の瞳の(おんな、)渇きはてた
袋へと詰めた街は、桃の味がするのだろうか?
みんながやっている事
僕には出来ない
何故簡単な事が出来ないのかと言われた
これは病気なんだと答えた
そうしたらみんなが
僕のする事全てを手伝ってくれたり
病気なんだから
あまり無理をし ....
間違ってる気がして
投げ捨てた言葉
違うね
あの時の僕は
僕を守る為に
あなたを傷つけた
ねぇ
あの言葉は焼いて捨てたよ
だから
安心してほしい
もう二度と
....
糖尿、高血圧、高脂血症
痛風、高コレステロール
不整脈、ヘビースモーカー
それにメンタル?
全部正直に書いた?
それで生命保険の審査に落ちて
文句言ってんのか?
おまえ、とんでもねえ ....
160314
荒れるのはなぜかというと
地方巡業しないから(お正月にたんまりお年玉を貰うからかな?)
十分に稽古する余裕がないうえに
天候不順の春先は心身共に ....
私たちは
泣くことができないという理由で笑うことができる
図書館の本はすべて貸し出され
司書はひとりで本棚を読んでいる
夢、夜がみせる方の夢と、現実
はとてもよく似ているから、ど
うにかしてそのちがいを暴こう
とテスト勉強もしないで考えて
いた。
しょうもないことさ。だけど人
間って生き物はし ....
なにもかも捨てておしまいなさいと
無闇に心臓に くりかえしていた
いたいのいたいのとんでけとんでけの耳の指示どうりに
しでかしてしまった空虚を
空に放つと 釘を打つ音がする
清水さんち ....
*
「虚写ノ残像」
乾いた砂に二つの異なる影
少しずつ洗われた息使いを覗きこむ
無数にある偶然の中
鎖されたまま迸り出る感情を味わう舌
互いを睦まじく絡ませ合い
怠惰 ....
どこからでもいい帰ってきて
約束の青い灯りがそろそろの頃
どこからでもいい帰ってきて
山が消えてくれてそろそろ終点
どんなにかほっとして
どんなにか短い旅だって
どんなにか場違いを感じ ....
生き甲斐を持てた人以外
人生は暇潰しでしかないのか
暇潰しに生き甲斐を
見つけるのが人生なのか
インフルエンザの私の
焼けるように熱い額に
ぴったりフィットした
冷えピタシート
それはまったく冷たくなかった
なぜなら
多い日も安心
サラサーティコットン100だったから
....
望みもしない話でひび割れだらけの手のひらを訳知り顔で誇ることなどやっぱり出来ず、気の遠くなるような昔から気の遠くなるような尺度で気が違うような既視感、身体を紐で結ばれていることも知らず杭を中心 ....
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