遠のいていく
まだ舟だとも言い切れぬままに
来た林に戻ろうか
踏ん張りたくなどありゃしない
じゃあこの壁にだ
打ちのめされていよう
ここら一帯の木は黒ちゃけて
叩くと気持ちの良い堅さ
....
春風、というものにも
いろんな言い方があると思うけど
もし
耳をすませたら
語彙力がよわい私には
それは 春風としか言いようがなかった
色は うす桃色 です ....
頻繁に人にであうでもない
この生活にあまり不満はないのだ
ベランダの脇の雑草がどう伸びようと
有る意味僕のそとの世界のできごと
疲れている意識もなるべく解消しようと
優しい母や鬼嫁も ....
森を抜ける、視界が開ける、緑の草地、寛ぐ人々ーひろびろひろびろ奥空まで
広がる光、光の広がり、奥空一面、黄白く光る光の体
あれは何だ?あれはなんだ!
私は圧倒されつつ開放されるー情欲を、 ....
僕の代わりに、君が死ね
僕の代わりに、君が泣け
二人分の朝食を作る
僕の代わりに、僕を好きでいてください
眠りの代わりに、君が消えろ
眠りの代わりに、君が忘れろ
一人分食って捨てる ....
洋風護謨式纏物装着? 或直通?
当店直通NG…
我、内緒的複合的福沢諭吉上積可能男児…
我、直通NG姐…
我、輸精管断絶処置済男児…
…
…平滑素股
....
星を数えに行こう。
宇宙の果てを宇宙船で旅をする。
君と二人、花を敷き詰めたベッドの上で愛し合う。
例え宇宙の誰が死んでも、
何時までも、何時までも。
蓄えと燃料が無くなるまで。
辿り着か ....
難しいことを求め得る人ほど
しあわせなきょうだけを享けている
たやすいことにすら見放されて泣く人ほど
みつめている三つがある
それはさまざまな三つであり
泣く人の数だけあり
泣く人を泣 ....
サンデーは 浅いお皿
銀のスプーンで とりかかろう
この時代らしい
マリンボーダーを
ふたりして着こなして
きみがすきな青いやつを
パフェは 背の高いグ ....
田崎さんちの某を思い起こすよな色彩について
論じる気はなくて詩ができること考えるの明日
面倒なことは全部ぜんぶ明後日に先送り出して
三、五メートル巻尺オレンジの帰還を待つだけ
行ったり来たり渋 ....
犯人から音沙汰ないので
公開捜査に踏みきって
名前や顔を晒すと
救出された後
マスコミは
白々しいまでに
匿名に拘って
晒した事実に頬被りするが
インターネット社会では
そんな拘りは ....
猫町の午後は空が青ざめるほどの空想に満ちていて
透明なグラスに注がれた水のように
エーテル培養液がたゆたっている
光が当たる一瞬の陰から産まれる海月たちは
何万の子孫を一瞬にして吐き出 ....
天にはひとつの
(視えない手)があり
私は、全ての恐れ・震え・野心を
不思議な手の上に、置く。
この胸に乱れた炎は
いつしか――闇に溶け去り
静かな青い火となる。
そうして私は、 ....
160411
ゲーテがなんか書いているよねと
忘れた記憶が囁くので
要求された色のことかなと
言い飼いス
買われてみたのは
いつの日か
薄い記憶が戦いて
遠い昔 ....
宏大な界が突然開ける
視界右上奥に
空の濃く暗らんだ青が微かな裏光りを帯び沈黙して在る
視界中央仰げば
巨大な白雲無数、それぞれの意図を持ち漂い溢れ流れている
視界正面遠く近く
....
サミットに来る各国首脳陣が
いい儲け話で盛り上がっているのに
日本はちっとも名前が出てこないじゃねえか
ったく、しみったれてんな
こうなりゃ、沖縄辺りをタックスヘイブンにして
政治家や暴力団 ....
明日の海には
溶けてしまう
希望や光は
海溝に沈み込んで
もう帰らない
君がこのコミュニティの中で
過ごしてきた時間は
もう戻らないし
違うコミュニティの中で
同じように ....
厚揚げを肴に一杯やろうと思い
小銭入れを握りしめて
商店街へと向かった
近道をしようと団地の公園を横切ろうとしたところ
厚揚げに似た薄茶色のぽってりとした猫がニャァと誘うので
ぼくは猫のあと ....
バドミントン選手が
賭博をやった結果
オリンピックに出られなくなったのに
競輪選手が
オリンピック代表になれるのは
矛盾ではないのか?
答えはノー
すべては違法かどうかの問題なのだ
で ....
春はいつも落ちる ....
人が死んだら神様になると子どもに言ったら
神様が死んだら何になるのと聞かれた
神様はたぶん死なないよと言ったら
なんで死なないのと聞かれた
死ぬのは生き物だけ
神様はタマシイだけだから
....
果物屋は空調がきいている
バナナの薫り
痛んだ苺のにおい
小さな路面電車
通りすぎる車窓のひとつに
あなたの暗い顔
今、どう暮らしているの
スーツを着ていたわ
仕事かしら
....
近所にスーパーができたので
ひとりぼっちで買い物に行った
自動扉を中に入ると
アナキストとすれ違った
笑ってやれ アナキストを
さあ 渡ろうじゃないか
どこへ
どこへともなく
いつ ....
ぬるい肩ら、
いまは{ルビ抱=いだ}きあう
あたたかな那由多に
{ルビ細雪=ささめゆき}、
うす燈り
耳のなかの馬にのり
ぬるい肩、はなれていく ....
自称詩人は犯罪者かその予備軍だ
詳しく言うと
ナチュラルボーン変態や詐欺師だ
ナチュラルボーン変態で有名なのは
ペンペン草田男(58)
こいつは猫なで声自称詩で
頭の弛いオバチャン ....
かあさん
わたしは誰ですか
昨日は もう弔いました
それでも自分がわかりません
若い桜の樹ばかりの町
そこでわたしは生きています
信じられますか
そこでわたしは生きています
弔 ....
温かな陽射しを浴びて
細い腕の静脈が
緑色の葉脈となってしまったのは何時のことだろう
そう
苦しみのない世界に来てしまったのだ
父が死に
母が死に
弟が死に
妹が死に
失うものはすで ....
失う口形を魔の辺りに視て尚も孕むかシ
トワに問う意味に倦み編みあぐね拗ねる
ウタの蒼さ麻袋に包み墓に供え貫かれた
裸の螺の水仙うねりのネを張り伸ばし蝕
される音韻のシズク触覚でハジク悼むこ
....
私ハ、亜十夢。
アノ日カラ、人間ノフリヲシテ
娑婆ニ混ジッテイルノデス。
胸ノ蓋ヲ開イタ燃料ハ
何時モ ばうわう 燃エ盛リ
気ヅイタラ…今日モ日ガナ
鼻息荒ゲテ! 働キマシタ。
....
門の前はひっそりとして
呆けた顔で、立ち尽くす
{ルビ襤褸着=ぼろぎ}の男
雨の滴は、腕を濡らし
門柱に ぺちゃり と
白い糞はこびり、落ち
(この世を覆う、雨空に
数羽の烏は ....
1421 1422 1423 1424 1425 1426 1427 1428 1429 1430 1431 1432 1433 1434 1435 1436 1437 1438 1439 1440 1441 1442 1443 1444 1445 1446 1447 1448 1449 1450 1451 1452 1453 1454 1455 1456 1457 1458 1459 1460 1461
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.59sec.