夜の道
陽も落ちかけた 誰もいなくなった公園の
ユラユラ揺れるブランコと
置いてけぼりの砂の城
鬼さんこちら 手のなる方へ
鬼さんこちら 手のなる方へ
ひとりぼっち ....
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自分を救ってやれる言葉も吐けないで
なに詩なんか描いてやがるんだ
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あたしは 言葉に飢えている
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期待は失望を連れてくる 希望は絶望を孕んでいる
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泣き出してしまいそう
痛いほど好きだから
言葉の意味だけを
飽きもせずに考えて
体からこの心
取り出してしまったら
なんにも要らないと
夢のかたちを確かめる
....
悪戯を刺した苺が波に沈み、
すると糸が穗先までピンと張った
弧を描くように竿が曲がり
命の鼓動が手元に ガツンと伝わる
竿を起こして夢を浮かせる
現実までは、あと数十センチだ
生きた夢 ....
いつものドトールで
アイスコーヒーを飲む 夏の午後
僕は熱でパンクした自転車を直した
静まる 通りは 盆休み
冷房の効いたテーブルで
スマホのニュースを僕は読む
そして ガムシロッ ....
八月の
草加健康センター
高温のサウナで
汗を流していると
空襲の火の海で逃げ惑う人々を
想像する
熱い 熱いと
泣きながら 親や子を亡くして
祈りながら川に飛び込んだひとが
....
擦過傷に滲む薄い血のような光が時折目の端にチラついていた、少し水分を取るべきなのかもしれないと思ったがまだそうしたくなかった、日曜の午後は果てしない熱と退屈の中で軟体生物のようにのたのたと過ぎ去ろ ....
私なるもの、
この世界宙宇
映し出す唯一の鏡、
意識研ぎ澄まし
自らの任務 自由に果たす!
胸がチクチク
さりげない一言で
顔色に差すブルー
鳩尾に落ちて苦しくなる
頭を垂れる
腑抜けて幽霊みたいな存在感
ため息から漏れるブルー
全身を包み込む
途方に暮れて
一日も ....
どん底にいたら 綺麗ではいられない
どんなに耐えていても 綻びは生まれるし
ふとした言葉で 涙が溢れてしまう
そうした人から 周りは離れていく
「あなたが苦しいことと 周りに迷 ....
鋼鉄の視界に
荒涼とした原野開け
雨は降り続ける
この終わり無き日々に
あらゆる詩行を辿り
未だ応え無きまま
荒涼の原野に心情の熱注ぎ続け
脳髄という墳墓に埋められた
死 ....
浴室の/白いタイルが (来住野恵子『脱衣』)
窓という窓に ....
夏の
最終回の後に
秋が始まる
あいまいな最終回に
さびしみと歌う
・
さびしさの
突端に
幸せの家を建てる
歌は
すこし手をふる
・
月の鏡に
思いを
映 ....
真夏の空の濃い青から
幾重にも時間が墜ちてくる
墜ちてきては蝉時雨に砕けて散ってゆく
強い光線のもと
こんなに明るい真昼なのに
どこからか漂う 昏い水の匂い
それは私のものではない ....
蚊取り線香、
あまり目立たないけれど、
いつも夏には何となくあってほしい、
そのぐるぐる、
夏のなかの秋のような、
やや癖のある、
つよい香りの風情、
線香皿のうえで、
灯した先端の赤 ....
ラリってる時に
作った文章が
しらふの時より
良いなんて
そんな生き方してねえよ
腐ったウィスキーを炭酸水で薄めて
必死にまともじゃなくなろうとしている
きみはまともなのかもしれ ....
わたあめよりも、
本当にからめとりたいのは、
ふんわりとした、
きみの、しろい笑顔、
一本の指がしっかりと
屋根のすべてを締め付ける
風のものではない揺れが
屋根から屋根へと歩き去る
雪のかけらが息にからみつき
寒く苦しく
苦しく寒く
径の行方に降 ....
この夜陰 、この白い小部屋にて
ある物ある物、ありありと在る
もはや当たり前のこと、 そうして
わたしなるもの
渦巻くそれらの内の一分肢に過ぎずと 。
桃と梨を買ってきてくれた私が
冷蔵庫に入れといた一昨日の私が
今日の気力のない私をつなぎ
私をつないでしまう
私たちは
気力のない人生を歩んでいる訳だけども
私たちは感情の少ない多い矛 ....
世の中は
予測できることできないこと
絡み合って
影響
思わぬベクトルが伸びて
大騒ぎになる
新聞紙の上
爪を切れば
いくつかは
あらぬ方向へ飛び出す
そのうち一つは
飲んで ....
ドーッドドドーッ ドドドーッ
ザーザザザーッ ザザザ ザーザザザーッ
木漏れ日の渓に透明な水が溢れる
ここ数日の夜中の豪雨で水量はいつもの3倍くらいはあった
流れが激しいとヤマメは岩の陰に隠れ ....
くっきり赤々と
色付き増して
伸びゆき
伸び開きゆく
花 ガーベラよ 、
ゆらめきさざめく
チカラの交差、
貫入スルそれは何?
まぁるく丸く花冠かたちづくり
まっすぐ ....
偶然の必然
私が
今
ここに
在るということ
・
こころの
大切な
傷が
私
いのちを歌う
制限速度プラスで
駆け抜ける峠道
それがビジネスの速度
実はナルシズムの速度
コーナリングでのロールが
大きい程やってる感があり
遅いクルマを追い越す度に
優越感に浸りつつ
峠の駐車場 ....
午後の熱にうだる
れんが道
口から舌を出したまま
首をうなだれる小さな犬を抱く
中年の女性とすれ違う
植え込みには等間隔で咲く
枯れ色になったミニヒマワリ
まちは夢 ....
すこしもやいでいる朝
木々から蝉たちのこえがふってくる
絵にかいたらこんなふうかな
まる
ひとさしゆびでそらにたくさんのまるをえがけば
きみもちいさなそのゆびで
せいいっぱいのまるをえがく ....
差出人不明の手紙が届く
水のことが書かれていて
記憶みたいに綺麗なのだけれど
ふとした拍子に
大切な虫かごをなくしてしまった
生きていたことがあるかのように
わたしたちは立ち止まり ....
もぐら掘る掘る
命みじかい始原菌に鎧われて掘る
太陽を感じる見えなくったって
もうすぐ夕暮れ土の中が一番熱くなる時刻
頂点は一瞬だけど
その前後の緩やかな丘に沿って掘る
青いトンネルい ....
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