白璧六畳の小部屋から
ふとベランダに出れば
やはらかな光射し込む
この夜半 、
想わず見上げた瞬間に
輝きの半月 ぽっかりと
包み込まれる静かさに
この肉身の深く息を吐き
出した音色の ....
冷たい指先で触れた過去
黒いインクが滲むように
記憶からじわり漏れ出す
あの日ぼくが殺した夢が
まだ静かに息をしている
硝子越しに見る自分の影
歪んだ顔が口角を上げて
逃さないと脳内 ....
絶望を嫌がってました
実は気持ちよかったね
でさ
苛立ちを嫌がってました
でさ
実は気持ち良かったね
闇を嫌がってました
でさ
実は気持ち良かったね
....
「おまえは、あまり、人の役に
立てなかったから
他の役目を探しなさい」 って
最後ばかり優しい物言いだった
わたしはまだ尾が残っていて
不完全だった
ぐずを泳がしておく水は無い
恨ん ....
また冷たくて温かい、ここへ、
(たどりついて)(やってきて)(おくられて)しまった……
風の吹き送る桜の花見ごろの花びらのように、
この身はひるがえった。
ここはまた冷たくて、温かい。
....
つーかよ
そんな少年
だからなに
だから何とかよ
つーかよ
ギャー
鳩っていいよね
そんなもん
あのおばさん
悪いよな
何が?
すなすなすな
ビルの上
まわる ....
食べる
空を食べる
それにはまず 雲を食べなきゃ
雨雲を食べる
口の中が 水っぽい
雪雲を食べる
口の中が 凍るよう
赤々と燃える太陽は
さすがに食べられない あっちっちだもの
空を ....
色鉛筆で家を描いた
女の子が窓から外を見ていた
窓を開けてあげると
絵の中には
いい風が吹いているみたいで
女の子は気持ちよさそうに
空を眺めた
夜には星を描いた
女の子が何か ....
人はみな
命を奪い
生きている
手のひら合わせ
感謝する
6ヶ月ぶりにスーパーへ買い物に行った
まずは果物コーナーへ
小ぶりの林檎が4個で498円
買うのをやめた
バナナ4本で268円買った
野菜は冷凍在庫にたくさん有るので
ゼンマイだけ19 ....
タマムシの羽みたいな色の朝焼けが始まって、一晩中歩き続けた俺は高速の高架の下で眠ろうとしている、寒さがどうだとか暑さがどうだとか、虫に食われるかもしれないとかもうそんなことどうでもいいくらい眠くて ....
モワッモワッと湧き出てくる
まるでヤカンの湯気のように
必死に掴み取ろうとペンをとる
すぐ消えてしまう前に
絞り出すも思い通り整わぬ
僕の詩
苦痛も
さてと分かってしまえば
さてとどうもない
つまり
分かっているわけか
そういうからそうなる
あの子は良い子なのに
黙れ
それでも私は良くなる
あんな敵に
勝 ....
何かを2つ失って1つ何かを得る
たくさん失うほどたくさん得ていたのに
失う物がなくなり今度は
得た物を捨てていった
すべてを得たのにすべてを失い
目の前には何もない
私は両目を塞いだ
まちぜんたいが排水路ばかりで道らしい道が無かった。
排水路にはワニに似た気持ちの悪い生き物がウヨウヨ泳いでいてコイツらは時折排水路に落ちてきた人を喰いちぎってしまう。僅かな土地全てに隙間無く ....
幼い日々を映す鏡は真っ黒
警報と瓦礫の思い出
爆撃から守ろうと摘んだ花は
ドライフラワーになって胸に残る
わたしの正義は残酷だった
誰かの正義が真っ黒な鏡に
矢を放って
鏡が割れると
....
黒い土煙
まさに暴力の温床
その土地で生きる人々の思いを裏切り破壊してゆく
美しい波間にゆらめく海藻も
鮮やかに咲く珊瑚礁も
悠々と泳ぎ回るジュゴンも
粉塵と共に消し去られようとし ....
僕らの手足は切り取られた
鋭い歯の電動鋸
体もやがてバッサリ切り落とされるだろう
人間達が遊ぶ為の大型の施設が作られるらしい
髪の毛を乱して抵抗するも虚しく
はらはらと散ってゆくだけ
....
たんまり稼ぐのなら稼いでもいいからワクチンは水
でもよかったのに、その上、命までとるなんて──
にんげんはつくづく欲張りだ
そして
狂っている
通常10年はかかる臨床観察を短縮し
通常 ....
あかい花々の色
あおい空の彩
あけて仰いで
自ら掴んで
らんらんらん、
だんだんだん 、
瞬きした瞬間の
貴女が観えた
世界に入った
来たる涼風 、
包まれ包み込み
内な ....
メリットのCMの子供が歌ってる歌
いい曲だなーって探してみたら、
椎名林檎でした。
『時の流れと空の色に何も望みはしない様に』
ああこんな歌詞書 ....
底なしの不安が
襲いかかる
もう自分には
何も残っていない
ただ今まで犯してきた
ぼんやりとした罪の報いを
受けるためだけに
生き続けるのだ
四月になれば
暖かくなれば
凍てつ ....
降るひらは
何も想ってないのかもしれない
舞うひらも
はせる思いは重いだけよと
愉しませ哀しませ
ことばのない、季節空間
散るひらが
揺り動かすのは勝手な
人のつくった情動、記憶、 ....
きみ、
こけし、
その目をつぶれば、
やわらかなこけし、
その目をつぶれば、
切り揃えたばかりの、
茶色いショートボブのヘアーが、
その瞼の内がわで、
そよ風になびいて、
あかるい、 ....
やわらかい布を
やさしい手つきで
そっと顔に
シャンプーのスッとする香りと
頭皮をマッサージする指
うちに来てくれたひとが神妙な顔で言うには
これは訪問入浴の道具と同じものだって
ふ ....
俺がキッチンで魚の鱗を飛ばしているころ、君は花壇の雑草取りに夢中になっていた、キッチンの窓は花壇の正面にあるので、俺は君のそんな実直なまでの姿勢を存分に眺めることが出来た、草花への愛情、美しく咲く ....
眠りはすべてを忘れてしまえるんだと
灰色の鈍感な心まで折れちまってるんだと
彼女はそう泣きそうに
照れながら幸せなふりで笑ったから
陽気になれる薬のおかげで
いろいろあって楽 ....
『サピエンス全史』著者ハラリ氏、日本初講演で「AI革命の真の危機は“人間同士の不信”」と警鐘
https://www.businessinsider.jp/article/2503 ....
自分のコト好きなクセにキライになる
やるせないキモチにこころ乱され
メチャクチャにしてキズ付けたくなる僕さ
薄暗い部屋の中でベッドに寝転び
ボンヤリと天井を見上げれば
紅い血がポタポタ滴 ....
こころに刻むように君の面影を想い浮かべ君の名前を呼ぶ
胸の奥底から沸き上がる慈しみが私をヒトとして在るべき姿へと蘇らせ
愛しさが果たせぬ夢を苛む
君の幻が湯船の小波に揺られて煌めいていた
....
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