風という漢字の中に虫がいる
人の心に吹く風の中には
寂しがりという虫がいる
できるだけ頑張って、できるだけ
それができたら目一杯、目一杯
もう少し精一杯、君ならできる精一杯
そうやって最後には力一杯、
力一杯に引っ張った気持ちが
引っ張られた気持ちが
掃除機のコン ....
つながらない
つながらない
つながらない
きこえない つながらない
きこえない
きこえない
とどかない きこえな ....
あのね、ただ君がそこにいるだけで
気持ちがぱっと晴れる人もいるんだよ
あのね、ただ君がそこで微笑うだけで
あったかい涙がこぼれる人もいるんだよ
あのね、僕はこう思うよ
たとえ今つらくても
....
まどろみのなかであえいでいる
ぼくはちいさな羊飼い
羊を牧さなけれればならぬ
世のなかは勉強しないとみとめられない
生きているだけのローテーション
生きがいを見つけるため ....
この窓から
杉の梢の 老いた枝が何本も
風で揺れているのを見た
生きてるみたいだった いつも
枝の間を透かして
鈍く光る雲と 色あせた青空が
微塵になっていた
昨日がまた昨日みたいだ ....
これから、残りの人生の時間が、
どれくらいあるにせよ、
読める本の数や、聴けるレコードの数を、
どう埋めてゆくのか、ということについて、
これから、すこしずつ、すこしずつ、
考えていきた ....
一枚の写真を見せられた
それは遠い昔図書館の一番厚い本にこっそり挟んだ手紙のように
言葉にできない秘密を乗せたまま沈んだ船の位置を示すブイのように
暗い忘却の地の底へ一条の光の震える糸の繋がりを ....
きみがクロと言うからわたしはシロと言う、どちらも七色からはみ出すくせにどうして白黒つけなきゃならないの。雨が上がって虹が出て、目を黒白させたきみは口を尖らせて、それを両手でつまんで伸ばすからアヒルみた ....
君は心に 今こっそりと なにを隠したの
僕はそれに触れたくて 両手伸ばして 届かなくて
カラの両手で ひさしを作って 睫毛の先に
まだ触れない未来を そっとゆっくりと覗いていた
俯いた君が ....
大きく息を吸って
止める
止めたまま
しばらく
まだ
止めたまま
我慢ではなく
痩せ我慢ではなく
自分を試すのではなく
限界を知るためでもなく
まだまだ
もう少し
止めといて
....
列車が出る直前
ホームに目をやると
これまで出会った人たちが
一人残らず見送りにきていた
家族や友人は勿論
ほんの短期間関わりのあった人たちや
仲違いをして音信不通になった人たち
亡くな ....
夕方に駅を一つ分歩く
川が二つ並んであってその一つ目の橋の真ん中に
新品ってわかる綺麗な赤いヒールが一足
だんだん辺りが騒がしくなってきて
赤い靴を見てるのは私だけじゃないって 我に返る
そ ....
兄がいもうとをおぶってはしる
空にくるさいごの夜にてらされ
町や人を巻きおおう紅い霧がまう
木と紙の家をすばやい蛇がはう
あけて通りには誰もみとめない
ぬがれた帽子の散らされたかげ
....
どうして「ネギよりもキャベツ」なのか
という問題を論じあっていたキュウリたちのうちの哀れな一つは
熱心に考えすぎて周りから意識が逸れるほどだったので
気がつくと食卓への梯子はすっかりと片づけられ ....
ほんまは祇園祭の笛が聞こえる七月頭に帰ってきたかってんけど
宵宵宵宵宵宵宵宵山ぐらいの時期に
公民館から流れてくる笛やら太鼓の音を聞 ....
やしみ~★は星に挟まれたまま願いを聞けずに人混みならぬ星ごみに紛れて行ってしまうのですかああそんならええわいあんたがたにゃ言いたいことが山ほどあるけんアルカンを二重結合させて外でサイレンが鳴るウーウー ....
私のターン、ドロー! ジャンク・シンクロンとスターダスト・ドラゴンを融合! 開かれし開闢の地へ! 飛翔せよ! スタージャンク・ドラゴン! 星の王子様、ああっ女神さまっ、私は失神した。
Oh, m ....
もやもやし
たものがおい
てある
テアウモテイク
クアウモテイク
いいものもっていく
帰りにもっていく
震えながら
涙
していますか
喜びで
電話に電 ....
出さない手紙を書いた
宛先も無い思いを
長々と ただ書いた
何の為かなんて 分からない
誰の為にもならなかった
紙屑みたいな言葉が
心の部屋の中
大量に溜まっていた
....
運命は変えられるの?
アリスは尋ねる
運命なんてありはしないさ
きみが夢のなかで存在するように
偏在する夢が現在という一点に
結ぶ露のようなものが人生らしいんだが
アリスは頷く ....
嫌な事があったら眠ろう
覚めた時にはもう嫌な事なんて忘れるさ
眠ってしまえば
進まない時の中に
何度も繰り返せる
死ねば生まれ変われるように
そう何度も
今の僕は僕なのか?
何も変わら ....
雨は綺麗だ
ひどくやみ上がった空はうつくしい
衣服が濡れて透ける
心までが裸になるのだ
終わり欠けの虹を見る
どこへいく
どこへいってもスマートフォンは繋がる
恋人からは逃げ ....
舞台の幕が開く 暗い劇場
今日のお話は悲しい物語
インスタントで生きてきた僕の
心には少し 少しだけ重く
全て昨日の夢 フラッシュのように
君と観た舞台 幻で
遠く 遠くにある 生 ....
花よ
いま震えている花よ
見えない風の手が怯えさせるか
それともやさしい愛撫に
花よ
人も同じ
誰かの心の中 将来のこと
見えないものに心を乱されて
わたしたちは少し似 ....
汚れてく白いトーブ
身に纏う子供たち
薬莢の匂いを運ぶ風
モノクロの景色から
産声をあげた今日に
光跡をつける箒星
願いはひとつだけ
想いよ消えないで
Helloひかりに 満ち ....
「風のことば」
西へと
みじかい眠りを繋ぎながら
渦潮の海をわたって
風のくにへ
古い記憶をなぞるように
活火山はゆたかな放物線で
懐かしい風の声を
伝えてくる
空は ....
【ふたつの音】
毒虫に やられ
全身は はれあがっておりました
つかれきった こころに
毒蛇を漬け込んだ酒をかけると
寝袋の中に身を横たえた私は、
水平さざ波のように 癒えてゆ ....
レスリングの女王が敗れた
4連覇ならなかった
研究されていた
され尽くされていた
それが敗因だと
人は言う
- 試合直前、ニュース番組で
女王の普段の姿が流れていた -
....
時間は気にせず
あなたと会話
徐々に盛り上がる会話
仕事のことは話さない
硬い話になるから
しばらく沈黙が続く
その沈黙さえも
楽しむように
会話してあなたをもっと知る ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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