白い闇に 身を埋めて
明るい絶望の 唄を聴く
泪の足音を浴びて
苦しみの夢を見た
にっこりと 手を伸ばす死に
縋ろうとして ふと空を見上げたら
底のない蒼が こち ....
かなしみで染めたシャツを纏い
群青の空に手を伸ばせば
かすかにざわめく 赤い血潮よ
しずかにゆらめく 白い指先
かなしみは 薄浅葱色
空はこぼれた 泪の色
....
頭と骨と鰭を付けた鯉が
泳ぐのを見た
首を落とされた鶏が
庭を走るのを見た
背骨のない蛸が泳いでも
背骨を抜いた鮎は泳げない
骨牌のような積み木(ブロック)が
髄で繋がっている背 ....
【新】
手と手と てとてとてと かさなりあって音がする
足と足 大きな靴のなか小さな足が とてとて動く
とおい日の かげが
わたしを追い抜こうとして とてと 立ち止まる
冷蔵庫に ....
誰の手にもとられずにずっと沈んでいる本がある。
本のなかにのめり込んで沈んでいる人もいる。
人から人へと貸し借りされ、ずっと泳ぎ続けている本もある。
本たちの上を楽しそうに泳いでいる人もいる ....
このごろ国道を木材満載の大型トラックが
頻繁に通るようになった
見かける度に木材が荷崩れしたら
大きな事故になるだろうなあ!
といつも心配していたら
先日僕の近所で事故があった
僕の知り合 ....
9999999999999999999
9888888888888888889
9877777777777777789
9876666666666666789
9876555555555556 ....
にんげんはいでんしののりものだってさ
きみもぼくもいでんしののりものならば
でもぼくはきみのいでんしをあいしているわけではない
きみのえくぼがとてもすきでいつまでもみていたいから
何日 ....
速度を脱ぎ捨てては
肌から新しい速度が広がっていく
夜の残響は低く厳しく
朝の前奏は遥かに
誰かが投げ捨てた栄光を
誰かが見失った感性を
拾い集めては燃料として焚く
このひとつの大気の横 ....
もうこの世にはいないように
白い墓標の文字を眺めている
すると小さな手が払いのけて
絵本を読んでとせがんでくる
漂う意識は
もう我が子を眺めるしか
楽しみがないのかね
幽体離脱を ....
花がよろこんでいる
その横で草もよろこんでいる
草の実は手を鳴らし思い出させている
草に、わが春のことを
だってきみの靴音
みんな忘れているよここが
雪国の花野だってことを
もう見得 ....
たぶんそこには 無 すらなかった
透明 すらなかった
そのまなざしは父親には赦された
だけど母親は女の子だったから赦せなかった
のだろう(たぶん)自らを
#
無、を得て ほし ....
1.
季節はどこからやって来るかだれもしらない
思い出がなぜあるのかもだれもしらない
外の夜のおおきな樹
だれにもみえない鳥をとまらせ
夢と夢が天の川のようにながれていく
ゴンド ....
そこには木々がありました
その向こうには海の様な空
私は風に吹かれていました
思い出が溢れるこの場所で
ここには昔の私がいました
今の私と共に風に吹かれて
....
同じ道を歩いた
くり返し歩き
くり返し問い
くり返し答え
水の写経のようになにも
こころの所作だけが
ただ――
くり返し祈った
石の中のロザリオ
沈黙の塵は満ちて
尚も空白 ....
ふいに風が吹いて
窓がごおごおと揺れているのがわかった
中にいるわたしは本を読むのをやめて
少し水を飲んでから
また読めもしない本に顔を戻す
本の中では狂った男が
ひとりきりで清潔な納屋に ....
一度間違えてしまったのだから
何度間違えても同じことだろう
そう思って暮らしていると
次第にばったのような顔になってくる
顔がばったのようでは外にも出られないので
その部分を消しゴムでこすり ....
まあ、簡単に言えば
売春なんだけれども
税法上
当たり障りのない
名称を考えた結果
これになったわけ
嘘だけど
母がぼくの肩に交じり
ぼくはぬるいお茶をこぼす
夢をも一度
ハ行に注ぎ入れて
湯気を吹き
そっとすする
ほら お食べ
銀のお椀に
盛り切れないほど いっぱいの
夢だよ
飲みきれ ....
風の色は透明、雨の色は透明、太陽の色は透明、景色を透明が彩る。
時間は透明、景色を揺らす。草木が輝く。透明によって色彩が歌う。
そのなかを歩いてたら楽しかった。
時間が僕を透明にしてくれるときが ....
奥歯に米粒が挟まった
虫歯の治療を途中で止めた歯だ
取ろうにも爪楊枝なんて無いし
お茶で漱ぐのも行儀が悪い
まぁそのうち取れるだろう
そう高を括ったのも随分前で
未だに奴は奥歯の奥で
....
目が滑る
つるつるつるつる流れていく
芸能ニュース、政治批判
アニメ感想、チラシの裏の落書き
電車の中で
道の真ん中で
布団の中で
バックライトで目を焼きながら
文字を画像を情 ....
俺たちネットサーファーは、何が何だか分からねぇが、何かが分かるようになったらいいなと思いながら、サーフィンしてるぜ。
読書サーファーも、何が何だか分からねぇが、何かが分かるようになったらいい ....
雨を呼ぶ声
空をくぐる火
曇の牢に動く影
水の径を追いつづける午後
涙で目を洗うとき
ふと片目に残る光
三日月となり常に静かに
銀と灰を重ねてゆく
多く ....
忠元公園の夜桜並木で
君に似た女(ひと)を見かけた
あれから十年
別れた時より幸せそうだった
初めてのデートも
この桜並木だった
満開の桜のような君の笑顔
お互いを見つめ合い
時を ....
◯(入れ歯)
入れ歯を入れてないワイフが
僕によく噛んで食べるように言う
◯(もみじマーク)
意味不明のブレーキランプに
追突しそうになる
◯(行動)
いろいろ心配するが
行動 ....
あなたの眠りを妨げるものなど、すべて眠らせてしまえばいい
色んな人が電車に乗る
あなたは何色の駅に止まりますか
あたしは、淡い色で、ぐっすり眠れる駅に泊まりたい
吐き気を催すほどの閉塞感
我慢をし過ぎるなと常に言い聞かせているのに
自分でも上限を認識できないらしい
まるで他人事のようだ
優しい気持ちをどこかに置き忘れて
目の前をすべて遮断する
独り ....
目がどろっとして
唇から唾液を垂らして
「アンニュイなんですか?」
って聞いたら、
ふふっと、微笑んで
ガラスの割れる音
犬の遠吠え
電話の呼び鈴
歯茎から血が出る
口の中が ....
少しでも面識のある人間には
すべて漏れなく出したから
お返しもらってるだけなのにさ
その数で
私は人気者なのよとか
私はこんなに認められているのよ
とかって言われても
お返しした方は
....
1333 1334 1335 1336 1337 1338 1339 1340 1341 1342 1343 1344 1345 1346 1347 1348 1349 1350 1351 1352 1353 1354 1355 1356 1357 1358 1359 1360 1361 1362 1363 1364 1365 1366 1367 1368 1369 1370 1371 1372 1373
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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