厳冬の足跡が消えるだけで
乾いた夜空ではきしむ靴音も
かすれて響きはしない
遠隔地から丸聴こえである
嘘発見器の警告音がする
その信号音の哀しい振動は
或る謎を解く鍵なのかもしれない
ち ....
もちいくつ?
{ルビ価値可知=カッチカチ}の表面が割れて
どろり中身があふれ盛り上がり膨らんで――
あといくつ餅を食べるのか
あといくつ正月を迎えるのか
一生分の餅をざっと数えて
....
ストロベリーショートケーキな
エクトプラズム
ムキムキに割れた腹筋の
エクトプラズム
ネバネバ挽き割り納豆な
エクトプラズム
全身餡子で覆った伊勢名物の赤福な
エクトプラズム
重症の潰 ....
子どもの頃は
お正月が待ち遠しかった
「もういくつ寝るとお正月」と指折り数えた
ご馳走は食べられるし
テレビはゆっくりみれるし
中でも最大の楽しみがお年玉だった
ふだん現金というものと縁が ....
人間目標を持つと
目が輝いてくる
やる気のスイッチが入ってくる
「今日の目標」
「今週の目標」
「今月の目標」
「今年の目標」
何かを成し遂げる人は
いつも目標を掲げて
頑張っている
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殺されることもなく
太陽に照らされて椅子から転げ
ぼくは仔犬に看取られた
妻と踊ったワルツ
娘に教えたワルツ
甥に継がせた椅子
この島の太陽は
けなげな生 ....
闇が壊れている
このくぼんだ歴史の廃墟に
加えるべき進化などなく
終焉が今まさに始まった
冷たい死に向かう森羅万象の大行進
暫定的な真理が次々と自らを暴く
根拠もなく自由でもなく
ただ人 ....
師匠が走り
弟子は座って
師の帰りを
寝ころびながら
将棋や囲碁を指しながら
蕎麦を啜る
師匠は鴨を一羽ぶら下げて
暮れなずむ時に帰ってきた
今夜は鴨鍋じゃな
師匠の眼尻が笑って ....
ジェット団が描いていた
夢の続きは途中で潰えて
跡形もなく砕け散る骸
骨すら残さず灰塵と帰す
命の鬼火を揺らめかせ
祈りと願いに摩耗した
己の偶像が神秘の面持ちを失くす頃
始めて冬の野へ迷い出た子猫は瞳を糸屑にして
柔らかくたわみながら落下する鳥を追った
薄く濁った空をゆっくりと
螺旋 ....
内なる鑑賞者
思考の小川
行き過ぎた洞察
全てが一様に見渡せる山上にて
私は時間という悪魔の幻影を読む。
いつかその名前を聞くだろう。
名づけるという思考の作用 ....
金木犀の花を瓶に入れ ホワイトリカーを注ぐ
ひと月ほどして 香りも色も酒に移った頃
金木犀の花を引き上げる
その酒は 甘い香りをたぎらせ 口に含むとふくよかな広がりを持つものの まだ ....
めーず
めーず
啼いているのはだれ?
めーず
めーず
きみは光
手垢のついた言葉そのもの
めーず
めーず
一度
おぎゃー
と発した者
沈黙の頭と尻尾
めーずめーず
ありふれ ....
〇ばかり欲しがるのは
自己承認できていないから
劣等感の現れだ
健全な魂は欲しがってばかりいない
常に与えることを考える
与えることが喜びだ
私はそれこそを望む
透明な板に仕切られた街で
鳥は哺乳類を呑んでいる
人は 恐れて近づかない
板と板のはざまを
皆 目をそらして通りすぎ
空を忘れた鳥が見つめる
径の終わりでま ....
老婦人は、かつて、中上健二に多くの老婦人が話したように、人生を語ってくれた。
生きるのは苦だった。でも今落ち着いてる。
色彩が剥げ落ちて、シンプルな唯一なる実存とともに、あらわな姿でたった ....
誠か嘘か知らないが
もう大分高齢のマウスに若い方の血液を流すと、認知機能や運動機能等がアップしたらしい
http://www.afpbb.com/articles/-/3014168
た ....
誠か嘘か知らないが、
脳の一部に微弱な電流を流せば人は臨死体験をするらしいと
ということは、死後の世界はそういった意味では無いのかもしれないが
私はひとつの俗説を信じている
人の第 ....
異文化という捉え方もあるのだなぁと
結局、敵味方で分ける選民思考と
自分の好き嫌いを一切出せない思考とは
相容れない異文化と言える程の溝があるのだと
適応障害か
私個人的 ....
鳥だけが知っている
明日の天気や
次の季節を
鳥だけが知っている
隣国の出来事や
海上の異変を
世界の果てを
見たことがあるから
鳥の背中は青くなる
最も遠くに行くものが ....
海のなかでしか光らないものが、夜空で輝いている。
「月が綺麗ですね」と、雲ひとつない夜に言ってみる。
家に帰って、海のようなベットにダイブ。暗闇のなかでしか光れないものがあって、眠りのなかでだ ....
あっという間に
師走がやってきて
一年の締めくくりの日々
師走の空気が重く感じる
新年が明けると軽く感じる
どんな一年を過ごしたのか
どんなこと学んだのか
冷たい風が
そん ....
一月
親不孝者
育ててもらって介護なし
二月
頼りになるのは
遠くの我が子よりも
市役所の人
三月
ふだん世話している嫁より
たまに帰ってくる子どもが
いい子になる
....
はてなきよくぼうのはてにはてあり
さけをかてによごとよるをこえて
さまようたましいはなにもないへやのなか
ただかぜにかべをみてくるうのか
さかみちにむかってかめのあゆみをためす
つげのか ....
いつものままでいたら
通り過ぎる場所を
あつめていた
かけがえのない世界の片隅
お前を探してるやつが居たよ
かけがえのない世界の片隅が
顎を上げてわらった
いつものままでいたら
....
ずっとあなたを探していました
ながすぎるほどのときでした
目は赤く腫れあがり
世界に火を放ちたいほど呪詛吐いた
赤錆の匂いはつきまとい離れずに
そろそろ、いいか、とおもうころ
わた ....
爪の生えた
あくまになりたい
忘れるより先に
思い出してる
抱きしめてから
気づいたんだ
君を嫌いだってこと
僕はあくまで
君の敵
ドゥー・ザ・ケーブル・イート
船の上 ....
リリカと名づけ
幼馴染みに向かってそうするように
呼びかけた
どうせ立ち去らない
絶望に
貰った花の色は赤でした
あなたの心は燃えているのです
火の海に飛び込むような
私の体が水を求めたら
眩しい太陽を見てはいけない
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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