脳髄に寄生して根を張った狂気が頭蓋を穿孔しようとしていた、俺はいつだって自分のことを確かめようとしていたが、確信に至るフィードバックはどこを叩いても得ることが出来ず、諦観の中でただ成り行きを見届け ....
わたしは見た
立葵がゆれるのを
風の仕草を想いながら
わたしは見ている
だが今のものとは違う
ずっとむかし
でこぼこ道の端
夏草から抜きん出て
こちらを向いた
斜陽のせいか
ど ....
歩行、燻製の香りにより己が燻される。
改札、シンナーの匂いにより赤を連想。
電柱、街頭の下の紙袋に恐れて避ける。
下車、鼻に付く下水に沈められる。
糖質、大さじ十杯分の高揚感。
....
私の職場は十分お化け屋敷なのに
隣町で評判になっている
お化け屋敷のアトラクションに並んでみた
前に並んで仲間内で盛り上がっている若者が
この人一人で入るの? という目でチラ見する
....
大きく膨らんだ乳房と
細く括れた腰と、
窪んで華奢な股間がある
女の人っていいな、素敵だな
髭も剃らなくていいし、
空しい自慰の後の罪悪感もない
夜な夜なエロ動画を観たり、
裸体を崇 ....
嵐の夜
いく本かの北山杉が
悲鳴もあげずに倒れた
十四歳だった私が
暗い峠を越えた山間地の
北山杉は
鋭く尖ってざわめいて
無垢な翼を持った時代のおもいで
嵐 ....
白い貝殻たちは
海にさらされた
うつくしい骨
空につるされた
ほねとほねは
風にゆられてぶつかり合い
連れ立って
清んだ音を生んでいる
望めば
とぎれることがないように思える
....
雨は降る降る
雷は鳴る鳴る
テレビは映らなくなる
洗濯物はたまる
外出はできない
テレビやラジオは「厳重警戒」と呼びかける
赤い線状降水帯がまた来る
土砂崩れや洪水も心配だ
猛暑でもい ....
なりきり詩です。
場所もシチュエーションも違うけど
すこしだけ似たような経験、したかな?
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「バカ可愛い、略してバカカワ」 ....
世界の終わり
と聞いて思い出した音楽、バンドでもいいが
あなたは
同じだった人といっしょに添い遂げる
そうでない人とともに世界を広げる
休日の昼下がり
虹鱒を追いかけていた
ザブン! と飛び込む親子
魚がいるぞ! 父親が叫ぶ
ぼくは仕方なく水と戯れた
魂の肉身から離れるを欲し
貴女の肉身、何度も何度ももんどり打ち
尚も人工呼吸器延命措置 、
させる医療現場の遣る瀬無き残酷さよ
電車に揺られ
意識はスマホの向こう
ふと周りを見渡せば
殆どの人は抜け殻のよう
みんなどこにいるのだろう
僕は仮想世界にいる時
ポジティブになれて
生きてる感じがする
肉体 ....
二人、朝の地下一階の喫茶店
ブランチのポテトサラダ、
幾粒ものグリーンピースを
時間かけ選り分けフォークで
プレートの端に置いて置いて
丁寧に排除する貴女の
シシシッと恥ずかしげ笑う顔 、 ....
ちょうしわり
こんな時もあるさ
と
自分に言い聞かせる
いのちの声
・
ふ
とする前は
ぐーっとしてから
あきらめたんだ
生きるために
・
嬉しくありがたい
....
全時空の僕は開眼したまえ全て雨粒は矢たとい母と{ルビ姦淫=かんいん}しようとも一向に矢は止まぬ一つの悲劇につき作る詩は三編までとせよ。両の目を{ルビ刳=く}り抜こうとも生まれながら両の{ルビ踵=かかと ....
ただの、なりきり詩です。そう云う、切なさです。
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「おかぁさん、ありがとう」
言葉というのは
光 ....
○「アメリカ大統領選」
いい間違いの人と欲むき出しの人
今アメリカを代表する二人
どうしてここまで劣化してしまったのだろうか
どうしたアメリカ!
○「こわい欲望」
金のためなら
親を ....
天才はとくに何もせず苔すべって絵になるものだから天才
人を立て自分寝ながら詩を読んだだから言ったし詩は書けないと ちょっちぃ可哀想
*
おまえ才能ないからと言って過去の私の足 ....
押しつぶしているバネ
七月
二十四年間のゆっくりとした沈黙
災害に焼けた記憶の中の顔
誰かのにやけた顔に降る雪
消えていった人たち
新しくてひどく冷たい雪
ロックを聴いていた ....
夕べに萎れたアサガオみたい
溢れても溢れても涙が流れて
クチビルの端だけ針で縫われた嗤いが
後遺症の傷のようだったね
とうとう願いが、叶わなかったんだね
世界がくれたのは、キミの、心の、き裂 ....
間断なく降り続く
夜陰の梅雨 、
ふとカーテン開け気付き観れば
進み続ける時の刻印帯びながら 光る水溜り
輪を広げ時を銀に穿ち裂く、なんと涼やかに
逃げても逃げても袋小路
道を見失い
立ち止まれば
迫り来る影
時間は命と共に溶けてゆく
私は幼い私を抱きしめた
どこかから聞こえる
懐かしい音色
....
クリーム色した
吊り橋状の細長い途、
奥まりずっとずっと続いて
あゝ全てから裏切られ裏切り
生きて来たこの身、掬い取られ
束の間、心にしとと慈雨降り頻り
深い深い渓谷を見下ろしながら遥 ....
あなたが
この世に在る。
あの存在が
この世に在った。
故にありがとうさま
・
美しい部分もあり
醜い部分も
あるからこそ
私なんだ
このこころにありがとう
・
....
山林をそっくり買い取って
吉兵衛は死んだ
つながり眉毛の吉兵衛は
めったに笑いもしなかった
そんな彼を、秋さんは怖れながら暮らした
有り金をはたいて
犀川上流の山林を買う ....
聞いたことがあるような言葉でしか人を誘えず
職業的な結婚、とか思って笑ったり
笑ったりしていると
幸せなの?と寄ってくる人々をひとり残らず張り倒す
池袋と渋谷の人混みの違いについて上手 ....
彼女は水の妖精
水を愛し操作支配する寂しくて忙しい女
人間の男と結婚しないと魂を得れません
もし結婚をして魂を得ても水の近くで夫に叱られると水に帰りそして魂を無くしてしまうから叱られない ....
忘れ去られた
思いは、
宇宙の魂に
解けて融合したのだった
さようなら ありがとう
逃げ出したくて
吐いた嘘を
骨は知らない
抗いたくて
千切った縁を
骨は知らない
痛んで
悦んで
肉がくたびれていくのを
誤魔化して
宥めすかして
心がたるんでい ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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