朝の微睡みの中
腹の上に行儀良く座っている黒猫
薄く開けた眼の先には
彼女の瞳がある。
夢と現(うつつ)を行き来するうち
そのまま抜け出した僕の意識は
彼女 ....
寒い朝にかぎって
油が切れる
我が家のストーブ
僕の親戚のオジサンは
ある寒い朝に
油が切れたので
空きタンク持って
暖かい部屋から土間へ降りたとたんに
倒れてあの世へ旅立ってしま ....
孔雀が羽根をふるように着飾る女あるいは男。よなよな磨いたことばが立ち上がった拍子に手からこぼれて、そのまま坂道を転がりおちていくのを見ていた。ちょっとおもしろいふうな気持で。それはまるくとがって ....
人の心を強く動かすのは
「正しい」かどうかよりも
「美しい」かどうかだ
美しい花
美しい景色
美しい音楽
美しい絵
美しい考え
世の中は
美しいものであふれている
僕は今まで
正 ....
立ったまま
枯れている
あれは
孤高の命
もうおひさまをおいかける元気もないし
だれかをふりむかせるような輝きもない
けれど
おまえがひまわりで
凍えながら
戦い続けているこ ....
詩ならZER◎みたいな奴を書きたい
あのニュース番組の
ZER◎〜
みたいな奴をだ
一日の疲れを
うきうきしたものに代えてくれるような
ZER◎〜
みたいなそ ....
話したことは何一つ思い出せない。
まだ暖かな手を握っていた。
力の抜けた足を擦っていた。
家にたどり着いた後無心のまま
言われた事だけをこなし続けている。
「名前を、呼んでいるよ。」
....
笑顔
鈴
進路
みんな僕の事を神と言う
でも僕は神様じゃないよ
だって僕は人の子を産んでないから
幸福を冷やし
雪が降る
仕方のない生活に
ピリオドを打ち
この都会を出て行く
女は
唇を凍らせ
マッチをする
嫉妬の残り火で
恋の行方を占い
北へ行く
新しい恋が始まり
氷 ....
シーサーの、わらってるかおが、とっても可愛くてだいすき
綺麗におそうじしてあげて、毎日なでなでしてあげて、
可愛いしっぽのラインとか、お耳とか、お手々とかだいすき
あのシーサーは、ちょっ ....
ブーゲンビリアのちいさくて可愛い花が、柔らかくお話してる
ふるっふるって、風あと
揺れて
むこうの小さなあめつぶを降らせたいお天道様は、
きっと、不機嫌なの
やわらかな温みの ....
落ち込みも凹みも
何とかかんとか
のたうち回りながらも
くぐり抜け
出来たのは傷ばかり
笑うに笑えぬ状況に
どうしたものかと
途方に暮れる
夢でもうなされ
何度も目が覚める
寝不足 ....
まだ子供が小さかった頃
女房が同じマンションに住むママ友から
「お宅の御主人が出入口に停めている
車を蹴っていたみたい」と言われたことがある
俺はそんな反社会的行為は絶対にしない
とは言えな ....
ジーニー
最後の言葉しか
記憶できないきみに
語りかける言葉は
コスモスへの波動となり
私のカオスを整理する
だが
きみの実像は
何もない
ないのにあると感じるのは
原子の世界 ....
どこまでいっても
暗い星空の下
しゃくれた岩肌の
綺麗事で冷え切った
体温に足を投げ出して
ただ
月がかけていく様を
薄ぼんやりとした瞳で
飽きもせずに
見つめている
これ ....
米の差で起こる火災がある
甘ったるい考え方を
先頭に立たせ
ウジ虫を湧き放題に
辛いくぼみを作る
ムー大陸は幻では無く
教会の言葉を解読して
充分嫉妬しておけば
レフェリーが判定してく ....
ここで「まじか!?」は軽過ぎだろう…
君の反応にこっちがまじかと言いたくなる
「ずっと好きだった」やっと言えたのに…
立場を
わきまえずに
相変わらず威張りちらしている
リタイア夫
この部屋で
あなたの魂の息に触れる
この部屋で
魂の息に触れられる距離で
この部屋の中で
あなたとあなたの横たわるあなたのあなたの体で
触れられる
この距 ....
父の茹でた蕎麦
玉葱と豚こま入りの暖かいつゆに浸せば
いつもより沢山胃袋に流れ込む。
つるつると
眼下を流れる釜無川のように。
父の作った黄色いカレー
ソースをかければ
いつもより滑 ....
後部座席から見えるのは
太陽に反射をする朝の海。
波止場に着く船のエンジン音が
微かに聞こえてくる。
テーブルに並べた分厚い刺身の大皿と
大きな金目鯛の煮付け。
山梨で食べるものより美 ....
ガス
黒
舟
あああ、そうだ
思い出してきた
何かを欲しがれるように
強くなりたかったんだと
眠りからさめるとき
突然じゃなく
ゆっくり帰ってくるみたいに
先に弱さが訪ねてくる
そんな風に思 ....
何かが欠けている躯
幾ら飲んでも酔わない日々
壊れた人形に話しかける
貴方は病んでいるんだね
可哀想とは思わない
有り触れて零れそうさ
無数の糸に操られながら
....
自我インナー言葉
悪く探るドック・ドッグ
繋いだ手を
腐る牙で噛んで噛んで
洞察する部屋で
キャッチしてる22!
ラインダンサーの並ぶ
工業製品は不純で効率的
居並ぶ矛盾と ....
終わる今日─
退屈な日でした
蒸れた空ばかりがずっとつづいていて
胸もとをぱたぱたさせながら
ヨーヨーを垂らし
駄菓子屋のアイスボックスの底から
メロン味をたぐり寄せ
南極の怪獣を想 ....
膨らんできた
はくもくれんの
銀にひかる繭のような葉
わたしのはらのなかで
懐かしい男と猫とあのうちは
ことばをうけて赤ん坊になり
ホトホト
うみ落とされてゆく
ていねいにガム ....
でまかせ言って
人を騙して何とも思わない
ろくでもない奴等が
書いたもので評価してくれだと?
そんなことを言えるのは
大天才だけで
おまえらみたいなクソ野郎が書いた
クソみたいなもん ....
原初のひとしずく
ささやきのように生まれ
岩肌の乳房
地衣類の産着
山あいを渡る風も目覚めさせないように
産毛を揺らす
静かな吐息
うつらうつら
千々のひかりにあやされながら
死への ....
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