あたし、自称詩って読んだことないんです
だって、さっぱり分からないし
正直全然面白くないから
ユーチューブで
背広着たおっさんが
人前で朗読してるの見たけど
すごく気持ち悪いから
直ぐに ....
わたしが投げつけた鋭利な言葉が
あなたを傷つけ
諸刃の剣となって
わたしを切りさく
傷は繊細でむず痒い痛み
痛くも心地よい倦怠が
全身に広がっていく
感情の
空虚な痛み、悲しみ、怒 ....
開け放した玄関はその年の夏そのものだった
わたしはサンダルをつっかけて座り
水羊羹をのせた小皿を手に女をみていた
わたしを産んだ女は真剣な表情で
庭の手入れをいそいそとこなし
と ....
リタイアしてから36回連続完走してきたのに
今回の鹿児島マラソンは
断念した
2週間前の沖縄マラソンの
後遺症がまだ残っていた
唇のヘルペスは治ったが
足の爪の内出血は
爪全体に広がって ....
家というものは
そこに住んでいる人たちの因縁も
住み着いているような気がする
体は正直に反応する
ぐっすり眠れる家と
なんとなく熟睡できない家とがある
がやがやしてくる夫役(ぶやく)に
撮影者の私は彼方を見る
修身の教科書を読む猫がいる
人間に慣れているのか
私の後を付いて来たうえに
道路に座り込んでしまった
「今では道徳の教科書と言う」 ....
午後6時すぎ
喫茶店でコーヒー
あなたからのメール待ち
仕事で忙しい
今日は会えません
電話してもでない
だからメール待ち
都合よくされている
待ち時間がわからないから
少し ....
水の化学者になってみると
ビーカーかフラスコの中の純水で
わずか1CCの水なのに
サハラ砂漠を緑の森に
緑化してしまう夢が見られるよ
どんなヘドロの発生する
腐った川でも
水のビーカ ....
シークヮーサーの爽やかな風味は、青い果実の時特有のもので、オレンジ色に完熟すると、シークヮーサーだって、甘いみかんになるのだって、完熟シークヮーサーをたくさん頂いて
風を聞こう
時を見よう
....
ペンギン
おむすび
狸
比喩の上手な娘だった
お互いをひとつ、またひとつ 知っていくことは、
ミルクピースの嵌まる所を見つけるようなものよ
頭脳ゲーム 記憶 感覚 時間潰し
端ッこから攻めて ....
嫌なことはすべて後回しにしたい
嫌なことをすべて先に終わらせようとすると
いつまで経っても終わらないことに気がついた
まず嫌ではないことから順に片付けていくことにしたけれど
後に待ち構 ....
高田馬場駅から徒歩10分
父の居たオフィスは今でもそこにある。
建物を眺めて
私は買ったばかりの眼鏡を太陽にかざす。
二つのレンズは太陽の光りをいっぱい集めて
私の全身に降り注いだ。
....
飛びたつ機会を待つ鳥たちは
地球のいのちの最後の足跡
飛びたつ機会を待つ鳥たちの
さらさらとした最後のキス
飛びたつ機会はどこかで今も
温かいものだけ探している
....
目鼻立ちの麗しさではなく
口もとからふと匂い立つ色香でもない
清水の底から沸き上る泉のように円やかな微笑み
それは微笑んで見せようとする思いの仕草が
表情を作り出すよりもどこか深いところの水脈 ....
長いながいリノリウムの廊下
走るはしるどこまでもつづく
冷たさ等間隔の蛍光灯がつく
りだす光をゴム底のサンダル
が吸収してさっきから一歩も
動いてないみたいなストップ
モーション繰り返す呼 ....
帯電するからだ
静電気を帯びる
指先から延びるパルス
ステンレスの手すり伝い
衝撃が走る
瞬間君を思い出した
手の痛みよりも
胸がキリリと痛む
歯を食いしばって
静電気ピリリと火 ....
最期の日には どう過ごそう
想い出の地に 足を運ぼうか
海を見つめて 想い 馳せようか
雪を眺めて 耽けていようか
最期に僕は何をしよう
最期に僕は 何をしよ ....
ラベンダー色の海に身をひたし
悲しみを咀嚼した
ガラスの隙間から
誰かのページをめくる音がきこえる
屈折して
青い血が飛び散る
卵の殻のなかではぐくまれた
そうしていつか 荒涼たる浜 ....
他人の作品を
切った貼ったして
その切り貼り具合で
良し悪しを判断するという分野が
自称詩の世界にあることを
初めて知った
なんだ、パイプなんちゃらって
言ったっけか?
そうそう!パイ ....
いつもともにある
テントウムシや
デンシンバシラが
いつもともにある
ローズピアノや
テナーサックスが
いつもともにある
サンタマリアや
サザンクロスが
いつもともにある ....
その女の名前は珍子 有り得ない名前で生まれた
今夜も薄暗い路地裏の外灯の下 電信柱の物影に珍子は 独りぼっちで佇んでいる
すると宙に、向こうの世界と通じる異次元ポケットが一瞬開いて ポトリ ....
お金が無くて食べられないなら
無銭飲食で警察に捕まれば
食事が提供される
時間が無くて食べられないなら
サービス残業を訴え出て職を失えば
一日中食事ができる時間ができる
心が痛くて ....
倦怠感を憶えて
窓を開ける
細い絹糸のような
雨がいつのまにか
降っている
雨は悲しみに
余りにも似ている
だから私は
雨が好きなのだろう
だから私は
悲しみが好きなのだろ ....
そ、それで検査の結果は?
「奥様も入って頂いて」
「しゅ、主人はどうなんでしょう!」
「はっきり申します
ご主人は・・・・自称詩人です」
ええっ!
「そ、そんなーっ!」
「自称詩人が骨の ....
血液検査の結果が出た
血糖値もコレステロールも
気になったが
何と言っても
一番気になったのは
血中自称詩人濃度だ
この数値が高いと
家族からも見放され
鉄格子窓の部屋に
即入院させ ....
海と山しかない田舎
自然がいっぱいで空気が綺麗
幼なじみから
恋人同士になって
今を生きている
流行りものの服もない
流行りものの新しいものもない
周りの環境が綺麗だから
....
何気ないひとときがとても大切に思える朝。
光はまだ淡くカーテン越しに差し込んでくる。
今を生きている事に幸せを感じ、与え、受け取る。
闇夜の呪いがゆったり溶けてゆくようだ。
....
黒い手鏡にお前はお前の影を映し
真夜中に発汗する。
ぬめりを帯びた白い肌はうっすら染まり
不安の糸をその指先に絡めた。
不協和音の営みがその役割を終えても
残された不安は ....
娘に触れられて
少しだけ水に戻る手の甲の霜。
寒い部屋の中では一瞬で元に戻り
組まれた父の手を冷たくした。
父はもう人では無い。
今朝水揚げされた魚河岸の魚のように
足を縛られ逆さづり ....
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