三月の終わり静かに雪原を食むもの
山々はうたた寝
雲の枕に青い敷布
芽吹く前の樹木が苔のように覆っていた
――チャコールグレイに粉砂糖
それもあっという間に銀のしずく
いくつもの涙が一つの ....
頭をひねり潰された俺の残像が
道で抜いた雑草握りしめて
きたない路地裏をうろついている
心を半分あげたのに
残りの半分が急に変色したことが
なんとなく釈然としない
新発売のガムを気 ....
都会の中で泳いでいる
君たちと呼んでいいか は
多分睨むに違いない ひとたち
紅い鱗がまた一欠けら剥がされて沈む
ムラの中で流されたままで
僕ですよと発言してみる が
関係ない ....
人は年をとるたびに衰える
しかし、水が自分を犠牲にして木を潤すように
木が火を燃やすように
そして、火が自分を犠牲にして土に命を与えるように
土から金がとれるように
....
誰かはしらないが
そこに座っているものが
瓶をあけ 液を飲み口を拭い
わたしを木の葉のように見つめる
これといって使いみちのない
色とりどりの正しさたち ....
○病気は
気にし過ぎても
いけない
気はほどよく使わないと
いけない
○看護師の一番難しい仕事は
嫌がる患者の紙オムツかえかもしれない
○安静のための入院が
見舞い客対応で疲れ ....
記憶の焼土に
茫漠とひろがっている
透明を佇む石が
ひととき凪いでいる
点滅にさそわれて
浜まで来ると
むせ返るほどの潮の匂いが
過去を引き連れて
私を攫った
夏が焼けつく部 ....
水色の水色の水色の
赤
水色の水色の水色の
何処にいこう ....
白樺の林を抜けるととても小さな家がある。
初めて出会った僕らはそこで小さな約束をした。
暖かくなったらまた会おう。
毎年初夏になったらまた会おう。
三度目の初夏僕は彼女にプロ ....
さくらの花びらのみしりとひらくときの
衣擦れみたいなわずかな音をたべる春待ちたちはやさしい
わきあがるように生まれては こすれるみたいに消えていく
意味のないやさしさはごちそうだ
生温 ....
自分の中にあるものを見ている時に
流れる景色を見ている
私は何かを見失う そこに
電車のシートで見ていた夢を
四月馬鹿
微塵切り
白湯
桜の花弁が敷き詰められた
大きな水溜りに
堕ちたら二度と
這い上がることはできない
そして花弁を色付けるため
身をやつすことになる
だからせいぜい用心しろ
インプットが
アウトプットを
くすぐってくれる。
アウトプットが
インプットを
くすぐってくれる。
インプット
するための時間。
アウトプット
するための時間。
....
自由を持たないおまえを踏みつけて
人は好き勝手に泣き笑い嘆く
おまえの心は如何許りか
見上げるばかりでさ たとえば
人はおまえを道と呼ぶ
やい 石っころ
足元の砕け痩せこけたおまえくらいな ....
ちょっとしたさ オシャレをしようと思って
珈琲を流行りの店で買ったわけだ
そこでタンブラーが飾られてて かっこいいなあと眺めていた訳だ
お店でフラペチーノの生クリームを舐めながら
夏の冷た ....
死後、遺族に
自称詩を見られたら
それは、DMM.comの購入リストと同様
とても恥ずかしいことなので
あっ、俺もう死ぬな
と思った瞬間
スイッチを押すと爆破するように
パソコンを改造し ....
十戒の中に
東京があった
十戒の中に
孫氏の兵法があった
トロイの木馬を
椅子にして遊ぶ子供たちは
今日はふわふわランドは
お休みで
ひたすら座って
ひたすら蓆(むしろ)を敷いて
....
調子はどうですか?
調子が悪いから寝ているのよ
どのくらい動けますか?
そんなこと説明できるわけないよ
リハビリに来たんですが
リハビリってどんな技術なの ....
おしゃれ
眉ととのえたりして
おしゃれ
休日でも 出かける予定がなくても
おしゃれ
目についた原色マフラー
おしゃれ
そう言われるとチョット嬉しく
....
なんて晴れてるんだろ今日
なんで忘れてんだろ約束
灯台目指して歩くはずだったのに
こんなとこで死にかけてるなんて
太陽よりもっと赤いものは
たぶんトマトだ
月をみながらつぶやく
....
発つ朝に
白い燕の飛ぶ夢を見た
と君は云った
そして窓辺の水栽培の
青いヒアシンスを
はじめて見るもののように見つめていた
この季節が来ると
ことに青いヒアシンスを見ると
....
○入院したらよくわかる
生死は
本来表裏一体なりと
1日1日が
貴重な1日であったと
よくわかる
○初入院生活
もっといい詩が書けるよ
と友に励まされる
○入院すると
重い ....
年を重ねていくと
興味が出るような言葉に滅多に出会わなくなる
そして言葉のないダンスの動きに惹かれていく
分からない方が良いことは分からないままが良い
体で感じることを忘れてはならない
ただ ....
どんなに金があっても
どんなに子や孫に囲まれていても
最期は
自分独りで
死に向き合うことになる
音叉
シャンデリア
刀
私は誰に会いに行くのだろう
誰もいない夜
街を知らない月のように
会社というものは3月は決算期だから、
どこも忙しいのだろうけれど、
僕の会社もそれは同じなのだが、僕のいる部署は、
今が一番暇である。
本当に、一週間、1日きっかり8時間、480分、
するこ ....
夜は融けて立ち昇り
路と壁の亀裂を埋める
通りに捨てられたものに触れ
無機を有機に変えてゆく
階段 廊下
屋根にあふれ
器の水は
空の光にそそがれる
....
秋と冬の残り香と
夏の芽生えを探すため
ぼくたちは太陽と空の下に出かける
名と体を変えたもの
無くなってしまったもの
新しくできたもの
それらを探すため
ぼくたちは一度訪れた場所に出 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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