小島先生の大きな手が
私の後頭部を襲い
私は前歯を机にぶつけて
少し欠けてしまった
思い出せば鉄棒でも
欠けさせた事のある
前歯のすぐ隣の部分が
欠けて居る
思えば小島先生の手が
女 ....
良く見かける 昔ながらの三つ編み
黒く伸びる髪の毛の先に
赤いリボンが はためいている
拘束された カラフル
誰しもが 似たような意見で
流されて行く 世の中に
吐き気をもよおした ....
もがいて繋げた糸
11桁の数字の羅列と見えない電波に縋ってみたくなる
電話口の音声は合成音だと誰かが言っていたけれど
匿名の 顔も見えないその声が鼓膜を震わせて
すとんと胸のあたりに落ちたとき ....
理性というブレーキを使い
破滅への道を潜り抜けている
愛する人を大切にしたい
何かに夢中になりすぎて
淋しい思いをさせたくない
良心の呵責には耐えられないから
白い景色の中で回るメリーゴーランドに人はいない。
何かの気配を感じる朝はいつもより濃い目の珈琲を飲む。
人工的な村は閑散として涼しげだ。
そして私は今日もまた何かに迫られて過ごすのだ ....
さみしい、のかたちに
折り重なって死んでゆく
ひとりごとのなかに
わたしと似た顔をみつけた
タイムラインの流れにそって
点々と血が湾曲している
スワイプ、画面越しの愛撫
暗が ....
飾り
選挙
電子的
木の高いところに骨がかかっていて
鳥が面白くなさそうについばんでいる
手にしたほうきでつついて落とすと
地面に落ちたそれは乾いて白い
夜中に夢から覚めて
台所で水を飲んで寝に戻る
さっ ....
朝は胸元を掻きあわせる、ひとりぼっちでうす水色の空のしたあるいている、しゃべることのできない胸のうちにぶらさがるのはサナギ、だまって羽化する日をまっている。夕暮れがきた、ほれ、いくつめだろうか、折って ....
怯える白い犬
まるで私のようだ
ふるえる ふるえる
ふるえる
その瞳は弱弱しく
宙を見つめ
嵐に立ち向かうことはできない
古傷を抱えたままでは
戦うことはできない
ただ息を潜めて眠る ....
雨が降っている
間断なく
なぜ 雨を物悲しく感じるのだろう
たとえば 勢い良く降る驟雨は 元気で精悍ささえ感じる
まっすぐで 常に潔い
でも 夜になり 家のなかで ひ ....
退院したら
飲むのを
一番の楽しみにしている人が
けっこういる
そういう人が
退院する際に必ず主治医に尋ねるのが
「先生酒はいいでしょうか┅┅」である
「先生、僕は飲まないと
生きてい ....
淡い知覚の海に
ふと あたたかな弾力
戸惑いながらも知らぬ間に
綻んで往く 原初の蕾
声音と面差しは波のよう
外から内へ 内から外へ
柔らかい殻を脈動させながら
会得して往く ....
わだかまりがあって
心の中にしこりができたが
それをつぼみと思うようにした
抜け駆けがあって
心の中にしこりができたが
それもつぼみと思うようにした
どんな花が咲くのだろう
どれ ....
僕が君と同じ人間でよかった。
泣きながら笑ったり、疲れているのに大丈夫だと言ったり、
そんな不器用な君に「好き」って言える人間でよかった。
先日僕の見舞いに来てくれた
元気印のオジサンが
車の事故で入院した
運転中床に落ちた物を拾おうとして
車ごと溝に転落した
今度は
僕が見舞いに行く番になった
僕の田舎の店は
どちらがお客様か
わからない店がある
入店しても
主人はブスッとしている
物を買っても
「ありがとう」とも言わない
かえって客の方が
「どうもー」
なんて言って帰った ....
1
張りつけられた心は
鉄を含んでもいないのに
錆びるさびるサビル
錆びて凍てついた心は
剥がれる
剥がれる
根こそぎ剥がれてしまう
はがされた裏に何があるのかのぞいてみた ....
老化した こころを蹴散らす
統抜ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ ....
美しい人だと思った
横顔の睫毛の巻き上がり
優しいハナの稜線
ちょこんと突き出た柔らかな唇
超つまらない現国の授業中は
いつもきみを見ていた
じっと
ずっと
きみを見ていた
....
分厚い雨雲
湿気が多くて
身体が重く感じる
傘を差して歩く
止む気配が全くない
雨の日が続き
薄暗い日々が続き
憂鬱な心
太陽に逢いたくなる
肌寒さを浴びて
鳥肌が ....
血なんて単純な道を流れてるから
つまらないな
迷いもしないし行き先をうしなったら
帰る場所しかみえないじゃないか
うすめたって飲めない話がある
うすめたからこそ飲めなくなったぬる ....
幽鬼
痛み
蜆
4さいのとき
14さいのとき
24さいのとき
ぜんぶそれぞれに淋しかったけど
朝おきて晴れててとなりにだれかが寝ててその誰かは自分ではなくて
となりの部屋の窓が開いてるからテレビのお ....
ぼくがきみのためにしたことと
きみがぼくにしてくれたこと
まよなかのこうえんでむかいあって
たばこをすいながら たしざんひきざん
マイナスばっかりだ…
おもわずたばこをなげすてて
にが ....
ツルツルのワレメちゃんを
見られるぐらいなら
中身を見られる方がましだ
そんなことはないと思う
現に左右のワレメちゃん同士を
両面テープかなんかで
張り付けて
ワレメちゃんは見えても ....
薄く なまめかしい生を 朧にたずさえて
キミは 呼吸している
しみじみ キミは 黒曜石だ
意識する外界に ぶしゅと 放出させたものは
どんなにか甘美な夢でしょうか
キ ....
学校に子供ばかりいるのは
仕方がないとして
プールサイドがぬめぬめしているのは
何かの嫌がらせか
指先にトンボが止まり
息が止まり
夕日も沈むのをやめた
実は昔から
子供の親へ ....
自由に首をつられた貴女の
瞳の中でパーティーを
このリズムなら踊れるでしょう
手を取り合ってフロアの中心へ
ゆらゆら揺れる手足には
綺麗な宝石を飾りましょう
ネックレスをしていた場所には
....
はじめに この作品は、澤あづささんが企画しておられた紅月さんのお誕生日によせて 紅月さんの作品にお返詩しようという企画で、書いたものです。
http://adzwsa.blog.fc2.com/b ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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